Blue Rose Cen(2020.1.27)-第174回ディアヌ賞(仏GI)の勝ち馬-

Result

Blue Rose Cen(ブルーローズセン) 牝 鹿毛 2020.1.27生 愛国・Yeguada Centurion Slu生産 馬主・Yeguada Centurion SL 仏国・Christopher Head厩舎

Blue Rose Cen(2020.1.27)の4代血統表
Churchill
鹿毛 2014.1.31
種付け時活性値:1.25【5】
Galileo
鹿毛 1998.3.30
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Urban Sea
栗毛 1989.2.18
Miswaki 1978.2.22
Allegretta 1978.3.10
Meow
鹿毛 2008.2.23
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Airwave
鹿毛 2000.2.12
Air Express 1994.4.26
Kangra Valley 1991.1.22
Queen Blossom
鹿毛 2013.4.19
仔受胎時活性値:1.50【6】
Jeremy
黒鹿毛 2003.3.2
種付け時活性値:0.25【9】
▲Danehill Dancer
鹿毛 1993.1.30
デインヒル 1986.3.26
Mira Adonde 1986.4.19
グリントインハーアイ
鹿毛 1996.3.9
アラジ 1989.3.4
ウインドインハーヘア 1991.2.20
Mark of An Angel
栗毛 2006.2.1
仔受胎時活性値:1.50【6】
Mark of Esteem
鹿毛 1993.3.26
種付け時活性値:1.00【12】
Darshaan 1981.4.18
Homage 1989.4.4
Dream Time
鹿毛 1998.3.18
仔受胎時活性値:1.75【7】
Rainbow Quest
鹿毛 1981.5.15
種付け時活性値:0.00【16】
Grey Angel
芦毛 1989.3.16
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5、Blushing Groom5×5>

Blue Rose Cen(2020.1.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Churchill
(Galileo系)
Jeremy
(デインヒル系)
Mark of Esteem
(Mill Reef系)
Rainbow Quest
(Blushing Groom系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Churchill 6.75
(【6】+【6】+【7】+【8】)
母が米愛GIII2勝馬
(No. 9-a)
初仔

*

2023年の仏1000ギニー(GI。パリロンシャン芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 10 Blue Rose Cen 牝3 57 Aurelien Lemaitre 1:38.24 Christopher Head 1
2 4 Lindy 牝3 57 Cristian Demuro 1 3/4 C Ferland 3
3 3 Sauterne 牝3 57 Tony Piccone 1 1/4 P Cottier 6
4 9 Kelina 牝3 57 Maxime Guyon 1/2 C Laffon-Parias 7
5 7 Never Ending Story 牝3 57 Ryan Moore 1 1/2 A P O’Brien 2

*

2023年の第174回ディアヌ賞(仏GI。シャンティイ芝2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 14 Blue Rose Cen 牝3 57.5 Aurelien Lemaitre 2:05.09 Christopher Head 1
2 9 Never Ending Story 牝3 57.5 Ryan Moore 4 A P O’Brien 7
3 6 Tasmania 牝3 57.5 Tom Marquand 短アタマ F-H Graffard 12
4 15 Wise Girl 牝3 57.5 Eddy Hardouin 1/2 Christopher Head 11
5 8 Elusive Princess 牝3 57.5 Mickael Barzalona 1 J-P Dubois 5
ブルーローズセン、仏オークス圧勝で7年ぶり二冠達成 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
現地18日、仏シャンティイ競馬場でG1仏オークスが行われ、2番人気に推されていたブルーローズセンが仏1000ギニーとの二冠を達成した。 最内枠から出たブルーローズセンは同厩のワイズガールが作るペ

2023年の仏国牝馬クラシック二冠を達成したBlue Rose Cen。デビュー以来9戦すべての手綱を取るオーレリアン・ルメートル騎手のエスコートに応え、オマール賞(仏GIII)、マルセルブーサック賞(仏GI)、グロット賞(仏GIII)、仏1000ギニー、ディアヌ賞と仏グループレース5連勝、距離が伸びたシャンティイ芝2100mで4馬身差という強さを見せてくれたのでした。仏1000ギニーとディアヌ賞の二冠達成は2016年のラクレソニエール(2013.4.5)以来7年ぶりであり、ディアヌ賞の勝ち時計2分5秒09はTreve(2010.4.7)の2分3秒77に次ぐ史上2位の好時計。

2016年の米英仏のオークス馬。
第142回ケンタッキーオークス(米GI)の勝ち馬。 Cathryn Sophia 牝 鹿毛 2013.4.2生 米国・Robert T. Manfuso生産 馬主・Cash is King LLC 米国・John C. Servis厩舎 C...
カルティエ賞年度代表馬を辿る(其の弐拾壱)-Treve(2010.4.7)-
Treve(トレヴ) 牝 鹿毛 2010.4.7生 仏国・Haras du Quesnay生産 馬主・Haras du Quesnay→Sheikh Joaan al Thani 仏国・Criquette Head-Maarek厩舎

辺境サイトも長くやっていますと7年前の仏国牝馬二冠馬の記事もちゃんと残っていました。ラクレソニエールはカタカナ表記の通り日本に輸入されています。まま言わずもがなで社台グループによる導入で、2023年現在社台ファームで繁殖牝馬として繋養されています。Treveは77年ぶりの牝馬による凱旋門賞(仏GI)連覇を果たした2010年代の名牝。日本の競馬ファンは2013年の凱旋門賞においてオルフェーヴル(2008.5.14)を5馬身置き去りにした姿を見てあ然としたものでした。

またBlue Rose Cenの父Churchillは、昨年2022年のVadeni(2019.3.26)に続いて、2年連続で仏国クラシック勝ち馬の輩出に成功しました。

Vadeni(2019.3.26)-第182回ジョッケクルブ賞(仏GI)の勝ち馬+α-
Vadeni(ヴァデニ) 牡 鹿毛 2019.3.26生 仏国・Haras De S.A. Aga Khan S.C.E.A.生産 馬主・H H Aga Khan 仏国・J-C Rouget厩舎Modern Games(モダンゲームズ) 牡 栗毛 2019.4.17生 愛国・Godolphin生産 馬主・Godolphin 英国・Charlie Appleby厩舎

20世紀の英国の宰相ウィンストン・チャーチルの姓を馬名に戴くChurchill、現役時代は7勝を挙げ英2000ギニー(GI)、愛2000ギニー(GI)、デューハーストS(英GI)、愛ナショナルS(GI)、愛フューチュリティS(GII)、タイロスS(愛GIII)と英愛グループレース6勝でGI4勝の名馬。Galileoの仔はNew Approach(2005.2.18)、Frankel(2008.2.11)Nathaniel(2008.4.24)等が二世種牡馬として活躍していますが、Churchillもその輪の中に入りそうです。0の理論的には祖父Sadler’s Wellsが16歳時交配、母父Storm Catが24歳時交配と近い代でミニモの遺伝が見えるところがポイントですね。2代父が共に0を与えているということでは我が国ではダイワメジャー(2001.4.8)を思うところです。

そしてまたBlue Rose Cenは母父Jeremyの母方が日本とのつながりを感じさせてくれます。Jeremyは現役時代に4勝を挙げ、その主な勝ち鞍はサンダウンマイル(英GII)、ジャージーS(英GIII)というセカンドクラスのマイラーでしたけれど、見れば母グリントインハーアイ、母父アラジ、祖母ウインドインハーヘア。ええ、つまりはディープインパクト(2002.3.25)の甥ですね。

ディープインパクト(2002.3.25)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.26)-
ディープインパクト(Deep Impact) 牡 鹿毛 2002.3.25生~2019.7.30没 早来・ノーザンファーム生産 馬主・金子真人氏→金子真人ホールディングス(株) 栗東・池江泰郎厩舎

併せてBlue Rose Cenの4代血統構成を見れば直父系にSadler’s Wells、祖母父系にDarshaan、曾祖母父にRainbow Questが見えます。現代の欧州血統はこの1981年生まれ世代の名馬3頭に支えられていると思う時がありますが、間違いではないでしょう。という訳で、弊サイトでは時折引くことでおなじみの動画ですけれど、

シャンティイ芝2400mにおける、後の大種牡馬3頭の揃い踏み。ゴール前後にかけて3頭が轡を並べるところにシビレますm(_ _)m

Blue Rose Cenの血統因子に触れる記事となってしまいましたが、伊達や酔狂で仏グループレース5連勝を果たせる訳でもなく、牝馬二冠も果たせる訳でもなく。その能力の確かさをまざまざと見せ付けたBlue Rose Cen、シンプルに速く強い仏国二冠牝馬の、その蹄が向かう先、楽しみにしたいと思います。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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