第17回JBCスプリント(JpnI)の勝ち馬

Result

ニシケンモノノフ 牡 栗毛 2011.3.11生 新冠・八木常郎氏生産 馬主・西森鶴氏 栗東・庄野靖志厩舎

ニシケンモノノフ(2011.3.11)の4代血統表
メイショウボーラー
黒鹿毛 2001.4.16
種付け時活性値:0.25
タイキシャトル
栗毛 1994.3.23
Devil’s Bag
鹿毛 1981.2.19
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
ウェルシュマフィン
鹿毛 1987.3.15
Caerleon 1980.3.27
Muffitys 1982.3.7
ナイスレイズ
黒鹿毛 1994.4.10
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Nice Tradition
鹿毛 1979.11.7
Search Tradition 1971.2.24
Nice Dancing 1970
グリーンヒルコマチ
栗毛 1998.2.16
仔受胎時活性値:1.00
アフリート
栗毛 1984.4.10
種付け時活性値:1.25
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Polite Lady
鹿毛 1977.3.13
Venetian Jester 1964.3.24
Friendly Ways 1968.5.10
ツネノコトブキ
栗毛 1988.3.16
仔受胎時活性値:0.25
サンシヤインボーイ
栃栗毛 1974.4.21
種付け時活性値:1.25
テスコボーイ 1963
ソーダストリーム 1953
オリエントゴールド
鹿毛 1978.4.3
仔受胎時活性値:0.25
タニノチカラ
栗毛 1969.4.14
種付け時活性値:0.00
センゾクチカラ
鹿毛 1971.5.10
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Nashua5×5>

ニシケンモノノフ(2011.3.11)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
メイショウボーラー
(Halo系)
アフリート
(Mr. Prospector系)
サンシヤインボーイ
(Princely Gift系)
タニノチカラ
(Clarion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
アフリート
(Gold Digger)
3.00 ステートジヤガーと同牝系
(No. 6 フエアペギー系)
7番仔
(不受胎後)

*

第17回JBCスプリント(JpnI。大井ダート1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 ニシケンモノノフ 牡6 57 横山典弘 1:11.4 36.6 507
[0]
庄野靖志 2
2 10 コパノリッキー 牡7 57 森泰斗 1:11.4 アタマ 36.6 537
[-9]
村山明 1
3 11 ブルドッグボス 牡5 57 内田博幸 1:11.4 アタマ 36.2 509
[-7]
小久保智 3
4 15 ネロ 牡6 57 中野省吾 1:11.4 クビ 36.8 467
[-5]
森秀行 8
5 3 キタサンミカヅキ 牡7 57 繁田健一 1:11.5 1/2 36.2 532
[0]
佐藤賢二 4

2017年の第17回JBCスプリント。ジーワン10勝のコパノリッキー(2010.3.24)が新境地を開くべく、スプリント戦に矛先を向けてきたこの一戦。鞍上に2015年と2016年の全国首位騎手の森泰斗騎手を迎えたことも話題を呼び、やはり1番人気に推されました。ところが、スプリント戦では最も肝要な発馬で若干出負け加減となり、後方から。南関東4場を知り尽くす森騎手は、コパノリッキーの自力を信じて、スタート後2ハロンを超えた辺りから外目進出。4角では3番手まで進出したコパノリッキーは、番手先行のネロ(2011.5.27)を標的に直線で抜け出しに掛かりました。ただ、やはり勝手が違う距離であり、そしてまた敵もさるもの。粘るネロ、離そうとするコパノリッキー。さらに外からブルドックボス(2012.4.20)が迫り、そして内から鋭脚を見せたのがニシケンモノノフ。好発からレースの流れに乗っていたニシケンモノノフ、短距離戦ではやはりリズムがモノを言ったのか、4頭の激しい鍔迫り合いを僅かに制して、悲願のジーワン初制覇を遂げました。また、馬主である西森鶴オーナーにとっては、ひとつ前のレースである第7回JBCレディスクラシック(JpnI)で、ホワイトフーガ(2012.3.28)が3連覇を逃した後の、すぐさまの巻き返しでした。

ニシケンモノノフの父メイショウボーラーにとっても今回のJBCスプリントが産駒のジーワン初勝利となりました。メイショウボーラー産駒は、夏にラインミーティア(2010.2.26)がアイビスサマーダッシュ(GIII)を制しており、そして秋にニシケンモノノフがJBCスプリントを制してと、上昇気流に乗っている感があります。メイショウボーラー産駒といえば、兵庫チャンピオンシップ(JpnII)の勝ち馬エキマエ(2011.5.15)も戦列復帰しましたね。

そんなメイショウボーラーの代表産駒3頭の血統構成を確認してみると、、、

メイショウボーラーの代表産駒3頭について
馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
ニシケンモノノフ
(2011.3.11)
[6 フエアペギー系]
7番仔
(不受胎後)
メイショウボーラー アフリート サンシヤインボーイ タニノチカラ
エキマエ
(2011.5.15)
[4-l トリーテイ系]
10番仔
(10連産目)
メイショウボーラー コマンダーインチーフ オウインスパイアリング トウシヨウボーイ
ラインミーティア
(2010.2.26)
[4-l トリーテイ系]
初仔
(不受胎後)
メイショウボーラー オース オグリキャップ ニルコス

3頭いずれも「渋い」と唸ってしまいます。ラインミーティアは祖母父がオグリキャップ(1985.3.27)であることも話題となりました。ラインミーティアの祖母であるアラマサキャップ(1992.5.7)はオグリキャップの初年度産駒の1頭であり、クイーンS(GIII)ではサクラキャンドル(1992.4.9)の2着でした。エキマエとラインミーティアは共に豪州からの輸入牝馬トリーテイ(1959)を祖とする4号族。2頭共にアラキファームの生産馬であり、エキマエは曾祖母が第48回桜花賞(GI)の勝ち馬アラホウトク(1985.3.24)です。

そして本稿の主役であるニシケンモノノフ。祖母父サンシヤインボーイ、曾祖母父タニノチカラのシブさに輪を掛けて、牝系が小岩井の6号族フエアペギー(1902)系。フエアペギー系のジーワン級レースの勝ち馬は、私が見て来た中では、ニシケンモノノフが初めての馬です。フエアペギーを牝系に持つ馬は、テツザクラ(1937)、ヒロサクラ(1940.3.9)、トヨウメ(1943)、そして初代ヒシマサル(1955.4.5)等が古の活躍馬として知られており、21世紀に入ってからでは、キングカメハメハ(2001.3.20)が生涯唯一の敗戦を喫した、2004年の京成杯(GIII)の勝ち馬フォーカルポイント(2001.1.28)が知られるくらいです。そういえば、フォーカルポイントが京成杯を制した際の鞍上も、ニシケンモノノフ同様、横山典弘騎手でした。

では、以下にニシケンモノノフの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

センゾクチカラ 1971.5.10 2勝
|オリエントゴールド 1978.4.3 15勝
||ツネノコトブキ 1988.3.16 2勝
|||グリーンヒルコマチ 1998.2.16 不出走
||||ニシケンモノノフ 2011.3.11 (本馬) JBCスプリント(JpnI) 兵庫ジュニアグランプリ(JpnII) 北海道スプリントC(JpnIII) 兵庫ゴールドT(JpnIII)ほか
|ステートジヤガー 1981.4.27 9勝 大阪杯(GII)ほか

ニシケンモノノフの近親では、やはり、ステートジヤガーの名前に目が行きます。大井、笠松で活躍した後、中央移籍初戦となった1985年のマイラーズC(GII)ではニホンピロウイナー(1980.4.27)から4分の3馬身差の2着、そして同年の大阪杯においてミスターシービー(1980.4.7)をハナだけ封じて中央重賞勝ち馬となったのでした。種牡馬として供用されたステートジヤガーは、7世代34頭という数少ない産駒から、アーリントンC(GIII)と毎日杯GIII)を制したメルシーステージ(1991.4.17)を輩出しました。確認すれば、メルシーステージは世代唯1頭の産駒であり、メルシーステージが生まれる前年、つまり1990年の種付け頭数は唯1頭だけ。一発一中のホームランが、メルシーステージでした。ただ、メルシーステージは牝系がかなりしっかりしており、母マミーブルー(1970.5.13)が京成杯3歳S(現京王杯2歳S、GII)の勝ち馬、半兄メルシーアトラ(1987.4.4)が日経新春杯(GII)の勝ち馬という良血馬でした。ついで述べれば、メルシーアトラ、メルシーステージ共に、母マミーブルーが不受胎後の仔でした。

  

最後はちょっと脱線してしまいましたが、和風味漂う渋い血統背景を持つニシケンモノノフ。砂上を駆け抜ける武士の走り、これからも期待しています。

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。