ブライアンズタイム(1985.5.28)-濁音・半濁音にてGI馬を辿る(No.11)-

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ブライアンズタイム(Brian’s Time) 牡 黒鹿毛 1985.5.28生~2013.4.4没 米国・Mr. & Mrs. James W. Phillips生産 馬主・Mr. & Mrs. James W. Phillips 米国・John M. Veitch厩舎

ブライアンズタイム(1985.5.28)の4代血統表
Roberto
鹿毛 1969.3.16
種付け時活性値:1.75【15】
Hail to Reason
黒鹿毛 1958.4.18
Turn-to
鹿毛 1951
★Royal Charger 1942
Source Sucree 1940
Nothirdchance
鹿毛 1948
Blue Swords 1940
Galla Colors 1943
Bramalea
黒鹿毛 1959.4.12
Nashua
鹿毛 1952.4.14
Nasrullah 1940.3.2
Segula 1942
Rarelea
鹿毛 1949
Bull Lea 1935.3.11
Bleebok 1941
Kelley’s Day
鹿毛 1977.5.11
仔受胎時活性値:1.75【7】
Graustark
栗毛 1963.4.7
種付け時活性値:1.25【13】
Ribot
鹿毛 1952.2.27
Tenerani 1944
Romanella 1943
Flower Bowl
鹿毛 1952
Alibhai 1938
Flower Bed 1946
Golden Trail
黒鹿毛 1958.3.5
仔受胎時活性値:0.50【18】
Hasty Road
鹿毛 1951
種付け時活性値:1.50【6】
Roman 1937
Traffic Court 1938
Sunny Vale
黒鹿毛 1946
仔受胎時活性値:0.75【11】
Eight Thirty
栗毛 1936
種付け時活性値:0.25【9】
Sun Mixa
鹿毛 1937
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】

<5代血統表内のクロス:Nearco5×5(父方)、Blue Larkspur5×5(父方)、Sir Gallahad5×5>

ブライアンズタイム(1985.5.28)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Roberto
(Hail to Reason系)
Graustark
(Ribot系)
Hasty Road
(Teddy系)
Eight Thirty
(Rock Sand系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Roberto 5.00 or 3.00
(【7】+【18】+【11】+【8】)
いとこサンシャインフォーエヴァー
(No. 4-r)
4番仔
(4連産目)

*

1988年の第37回フロリダダービー(米GI。ガルフストリームパーク・ダート9ハロン)の結果(上位3頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 4 ブライアンズタイム 牡3 53.5 Randy P. Romero 1:49.8 John M. Veitch 8
2 9 フォーティナイナー 牡3 55.3 Eddie Maple クビ Woodford C. Stephens 2
3 8 Notebook 牡3 55.3 Laffit Pincay 3 D. Wayne Lukas 4

1988年3月のフロリダダービー。後の名種牡馬どうしのワンツーフィニッシュ。軽快に逃げたフォーティナイナー(1985.5.11)に対してブライアンズタイムは道中後方待機。4角からマクッたブライアンズタイム、テン乗りとなった後の米国競馬名誉の殿堂入り騎手ランディ・ロメロ騎手の鼓舞に応えて、「クビ」だけフォーティナイナーを差し切ったところがゴール。10頭立ての8番人気だったブライアンズタイム、前年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出されたフォーティナイナーを向こうに回してGI初勝利を遂げたのでした。

フォーティナイナー(1985.5.11)
フォーティナイナー(Forty Niner) 牡 栗毛 1985.5.11生~2020.5.18没 米国・Clairborne Farm生産 馬主・Claiborne Farm 米国・Woodford C. Stephens厩舎

*

1988年の第25回ジムダンディS(米GII。サラトガ・ダート9ハロン)の結果(上位3頭)

馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 ブライアンズタイム 牡3 57.2 Angel Cordero Jr. 1:48.2 John M. Veitch 1
2 Evening Kris 牡3 54.9 Jose A. Santos 5 1/2 Frank A. Verdillo
3 Din’s Dancer 牡3 51.7 3/4 Barbara Eckman

1988年8月のジムダンディS。米国三冠皆勤でケンタッキーダービー(米GI)6着、プリークネスS(米GI)2着、ベルモント(米GI)3着と来れば、このGIIでは「大威張り」というところだったのでしょう。プエルトリコの至宝、アンヘル・コルデロ・ジュニア騎手に導かれたブライアンズタイム、翌月ジェロームH(米GI)を勝つEvening Kris(1985.2.14)に5馬身半差を着けての快勝劇を見せました。

*

1988年の第9回ペガサスH(米GI。メドウランズ・ダート9ハロン)の結果(上位3頭)

馬名 性齢 騎手 走破時計
・着差
調教師
1 ブライアンズタイム 牡3 Angel Cordero Jr. 1:47.0 John M. Veitch 1
2 Festive 牡3 1/2 David R. Bell
3 Congeleur せん3 Richard O’Connell

1988年9月のペガサスH。ジムダンディS勝ちの後「真夏のダービー」トラヴァーズS(米GI)でフォーティナイナーの3着、古馬混合となったウッドワードS(米GI)でAlysheba(1984.3.3)の8着と来て、改めて臨んだ3歳限定戦ペガサスH。ブライアンズタイム、サスガに戦って来た相手が違ったのかしっかり勝ち切り、GI2勝目を果たしました。

*

ブライアンズタイム。同じ1985年生まれ世代で父が同じRoberto、母どうしが全姉妹、名義こそ違うものの同じダービーダンファームの生産、そして同厩舎であったサンシャインフォーエヴァー(1985.3.14)。そんな1988年のエクリプス賞最優秀芝牡馬に選出された「いとこの代役」として、日本に種牡馬導入されたブライアンズタイム。とはいえブライアンズタイムもフロリダダービー、ペガサスH、ジムダンディSとGI2勝、GII1勝の活躍馬でしたし、折しもリアルシヤダイ(1979.5.27)の活躍により、Robertoの血の確かさが認められつつあった時期でもありました。そして仔が走ってみれば、東京優駿(GI)勝ち馬3頭を始めとしてGI級レースの勝ち馬16頭を輩出する、日本競馬史上に残る大種牡馬の1頭となったのでした。

ブライアンズタイム産駒のGI級レース勝ち馬16頭
No. 馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
1 ナリタブライアン
(1991.5.3)

[13-a]
5番仔
(4連産目)
[4.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Northern Dancer
(Nearctic系)
Damascus
(Sword Dancer系)
Acropolis
(Blenheim系)
2 チョウカイキャロル
(1991.3.26)

[9-f]
5番仔
(3連産目)
[4.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Mr. Prospector
(Raise a Native系)
Vaguely Noble
(Aureole系)
Northern Dancer
(Nearctic系)
3 マヤノトップガン
(1992.3.24)

[14-a]
6番仔
(4連産目)
[4.75]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Blushing Groom
(Red God系)
Vaguely Noble
(Aureole系)
My Host
(Hyperion系)
4 サニーブライアン
(1994.4.23)

[1-l 星谷系]
初仔
[4.50]
★ブライアンズタイム
(Roberto系)
スイフトスワロー
(Northern Dancer系)
フアバージ
(Princely Gift系)
フアイナルスコア
(Rock Sand系)
5 シルクジャスティス
(1994.3.18)

[4-m チツプトツプ系]
5番仔
(5連産目)
[5.00]
★ブライアンズタイム
(Roberto系)
サテインゴ
(Fair Trial系)
セダン
(Prince Bio系)
テスコボーイ
(Princely Gift系)
6 マイネルマックス
(1994.4.13)

[9-h トリーソング系]
4番仔
(4連産目)
[4.50]
★ブライアンズタイム
(Roberto系)
ハイセイコー
(Rockefella系)
ダンデイルート
(Luthier系)
Buisson Ardent
(Relic系)
7 ファレノプシス
(1995.4.4)
[13-a]
初仔
[5.25 or 3.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Storm Cat
(Storm Bird系)
Damascus
(Sword Dancer系)
Acropolis
(Blenheim系)
8 トーホウエンペラー
(1996.5.11)
[4-d]
3番仔
(3連産目)
[5.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
ノーリユート
(Luthier系)
マツチウオン
(Teddy系)
ハロウエー
(Fairway系)
9 シルクプリマドンナ
(1997.4.22)

[13-c]
6番仔
(4連産目)
[4.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Northern Dancer
(Nearctic系)
In Reality
(Intent系)
Dedicate
(Princequillo系)
10 タイムパラドックス
(1998.5.23)

[14]
2番仔
(2連産目)
[6.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Alzao
(Lyphard系)
ボールドラツド(USA)
(Bold Ruler系)
High Treason
(Fair Trial系)
11 ダンツフレーム
(1998.4.19)
[21-a マリアドロ系]
3番仔
(3連産目)
[7.25 or 5.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
サンキリコ
(Lyphard系)
ネヴアービート
(Never Say Die系)
ロムルス
(Ribot系)
12 タニノギムレット
(1999.5.4)

[9-c]
4番仔
(4連産目)
[3.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
クリスタルパレス
(フオルテイノ系)
Sea-Bird
(Native Dancer系)
Graustark
(Ribot系)
13 ノーリーズン
(1999.6.4)

[A4]
5番仔
(空胎後)
[3.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
Mr. Prospector
(Raise a Native系)
Damascus
(Sword Dancer系)
Never Bend
(Nasrullah系)
14 ヴィクトリー
(2004.4.3)
[1-l]
5番仔
(5連産目)
[5.00]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
トニービン
(ゼダーン系)
Sadler’s Wells
(Northern Dancer系)
★イングリツシユプリンス
(Fair Trial系)
15 フリオーソ
(2004.5.1)
[4-n]
5番仔?
(5連産目?)
[6.50]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
★Mr. Prospector
(Raise a Native系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
Riverman
(Never Bend系)
16 レインボーダリア
(2007.4.27)
[8-h]
12番仔
(10連産目)
[6.25]
ブライアンズタイム
(Roberto系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
Riverman
(Never Bend系)
Time Tested
(Black Toney系)

いずれ違わぬ駿馬たち。最も印象に残っているのは、やはり、筆頭で名前を挙げたナリタブライアン。

JRA賞年度代表馬を辿る(其の捌)-ナリタブライアン(1991.5.3)-
ナリタブライアン 牡 黒鹿毛 1991.5.3生~1998.9.27没 新冠・早田牧場新冠支場生産 馬主・山路秀則氏 栗東・大久保正陽厩舎

平成最初の三冠馬ナリタブライアンは、私にとってもライブで触れた初めての三冠馬であり、関西テレビ放送岡安譲アナウンサーの言葉をお借りしますと「暴力的な強さ」を見せてくれたシャドーロールの怪物でした。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

*

[ブライアンズタイム(1985.5.28)の主な競走成績]

  1. フロリダダービー(米GI)、ペガサスH(米GI)、ジムダンディS(米GII)
  2. プリークネスS(米GI)
  3. ベルモントS(米GI)、トラヴァーズS(米GI)、バーナードバルークH(米GI)、ナッソーカウンティH(米GII)、ジムビームS(米GII)、ベンアリH(米GIII)

通算21戦5勝、2着2回、3着6回。

*

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

平成御三家種牡馬の最後の一角だったブライアンズタイムさん、「濁音・半濁音にてGI馬を辿る」シリーズでのご登場となりました。

平成の首位種牡馬を辿る(其の肆)-トニービン(1983.4.7)-
トニービン(Tony Bin) 牡 鹿毛 1983.4.7生~2000.3.10没 愛国・P. J. B. O'Callaghan生産 馬主・Allevamento White Star 伊国・Luigi Camici厩舎
平成の首位種牡馬を辿る(其の伍)-サンデーサイレンス(1986.3.25)-
サンデーサイレンス(Sunday Silence) 牡 青鹿毛 1986.3.25生~2002.8.19没 米国・Oak Cliff Thoroughbreds, Ltd. 生産 馬主・Gaillard-Hancock III-Whittingham & 吉田善哉氏 米国・Charles E. Whittingham厩舎
マイシンザン
マイシンザン

トニービン(1983.4.7)さん、サンデーサイレンス(1986.3.25)さんは別企画で既に紹介済やったからな。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

はい。ご紹介が遅すぎたくらいです。……考えてみれば、我々ブライアンズタイムさんと一緒に、CBスタッドで繋養されていたこともあったんですよね。

マイシンザン
マイシンザン

あぁ、ホンマやな。恐れ多いお話や。

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