思い出のGI1勝馬を辿る(其の弐)-サクラチトセオー(1990.5.11)&サクラキャンドル(1992.4.9)-

Pedigree

サクラチトセオー 牡 黒鹿毛 1990.5.11生~2014.1.30没 静内・谷岡牧場生産 馬主・(株)さくらコマース 美浦・境勝太郎厩舎

サクラチトセオー(1990.5.11)の4代血統表
トニービン
鹿毛 1983.4.7
種付け時活性値:1.50
カンパラ
黒鹿毛 1976.2.19
Kalamoun
芦毛 1970.4.30
ゼダーン 1965
Khairunissa 1960
State Pension
鹿毛 1967
オンリーフオアライフ 1960
Lorelei 1950
Severn Bridge
栗毛 1965
Hornbeam
栗毛 1953
Hyperion 1930.4.18
Thicket 1947
Priddy Fair
鹿毛 1956
Preciptic 1942
Campanette 1948
サクラクレアー
鹿毛 1982.4.21
仔受胎時活性値:1.75
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:0.50
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Lady Victoria
黒鹿毛 1962.2.20
Victoria Park 1957.5.10
Lady Angela 1944 ♀
クレアーブリツジ
鹿毛 1967.4.16
仔受胎時活性値:1.50
Quadrangle
鹿毛 1961.4.16
種付け時活性値:1.25
Cohoes 1954.4.9
Tap Day 1947
Abeyance Lass
黒鹿毛 1955.5.8
仔受胎時活性値:0.75
★Ambiorix
黒鹿毛 1946
種付け時活性値:0.00
Vulcania
栗毛 1948
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Hyperion4×5、Lady Angela(♀)4×5(母方)>

サクラチトセオー(1990.5.11)の0の理論的総括
母父祖母父曾祖母父
トニービン
(ゼダーン系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
Quadrangle
(Mahmoud系)
Ambiorix
(Tourbillon系)
形相の遺伝料の遺伝牝系母の何番仔?
トニービン5.50半妹サクラキャンドル
(No. 13-c クレアーブリツジ系)
4番仔
(4連産目)

*

1995年の第112回天皇賞・秋(GI。東京芝2000m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名性齢
騎手走破
時計
着差上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
11サクラチトセオー牡558小島太1:58.834.3470
[-2]
境勝太郎2
24ジェニュイン牡356岡部幸雄1:58.8ハナ35.5494
[+2]
松山康久4
38アイルトンシンボリ牡658加藤和宏1:58.91/235.2486
[-2]
畠山重則9
45トーヨーリファール牡558松永昌博1:59.0クビ35.9474
[+7]
松永善晴16
56ポジー牝556北沢伸也1:59.0ハナ34.7484
[+4]
荻野光男12

1995年の第112回天皇賞・秋。その年の春に右股関節炎を発症したナリタブライアン(1991.5.3)の復帰レースが、この第112回天皇賞・秋でした。巷間、体調不安を伝えられていたナリタブライアンでしたが、それでもファンは単勝2.4倍の1番人気に支持しました。それに続く2番人気が悲願のGI初制覇を狙うサクラチトセオー、3番人気がオールカマー(GII)でヒシアマゾン(1991.3.26)とクビ差2着のアイリッシュダンス(1990.3.26)-後のハーツクライ(2001.4.15)の母-というトニービン産駒2頭でした。「府中でこそのトニービン産駒」というのは、産駒が走り始めて4年目の1995年当時ではサスガに知られたところ。

そうして、走ってみれば、ナリタブライアンは直線入り口では伸びるかのように見えましたが、脚色冴えず。決勝点前、先に抜け出した当年の皐月賞(GI)馬のジェニュイン(1992.4.28)に外から襲い掛かるようにして鋭脚を繰り出した、白い帽子に「桃、白一本輪、桃袖」の勝負服、黒鹿毛の流星も鮮やかに、サクラチトセオー。最後は「ハナ」だけ先んじて、7回目のGI挑戦で大願を果たしました。鞍上の小島太騎手は、翌1996年からの調教師転向を発表されていましたが、大舞台での勝負強さを、東京のファンの前で改めて見せることとなりました。

サクラチトセオー。1990年生まれ世代が、私にとって初めて意識をして見たクラシック世代であり、サクラチトセオーも印象深い1頭です。サクラチトセオーが天皇賞・秋を制したことにより、ウイニングチケット(1990.3.21)ベガ(1990.3.8)ノースフライト(1990.4.12)、そしてサクラチトセオーと、種牡馬トニービンの初年度産駒のGI勝ち馬は4頭を数えることとなりました。サクラチトセオーの天皇賞・秋以外の重賞制覇は中山競馬場の重賞であり、意外と小脚を使える馬でもありました。特に1994年の京王杯AH(現京成杯AH、GIII)を制した際の、中山芝1600mの勝ち時計は1分32秒1という当時の日本レコード。生涯21戦中、唯一小島騎手ではなく的場均騎手が騎乗された一戦でした。このレースをテレビ中継で見ていた時、フジテレビ解説の吉田均さんが勝ち時計について問われ、「(ダイナ)アクトレス級と比べると少し落ちますんでね」と仰っていました^^;。けれど終わってみればサクラチトセオー、ダイナアクトレス(1983.5.4)が持っていた1分32秒2を0秒1塗り替える日本レコードを叩き出し快勝。トップハンデ58kgを背負っての勝利でもあり、立派な勝ちっぷりでした。

#余談。第112回天皇賞・秋の週初め、当時KBS京都で放送されていたラジオ番組「JRAターフジョッキー」に出演されていた大阪日刊スポーツ記者の蔵内哲爾さんが、天皇賞・秋の注目馬としてポジー(1990.3.10)の名前を挙げられていたことを思い出します。ポジーも応援していた私は嬉しかったものです。通算39戦9勝、うちオープン特別3勝。若き日の北沢伸也騎手の平地騎手としての主戦代表馬。

[サクラチトセオー(1990.5.11)の主な競走成績]

  1. 天皇賞・秋(GI)、AJCC(GII)、中山記念(GII)、京王杯オータムH(GIII)
  2. 安田記念(GI)、中山記念(GII)
  3. 有馬記念(GI)、NHK杯(GII)

通算21戦9勝、2着3回、3着3回。

*

サクラキャンドル 牝 鹿毛 1992.4.9生~2019.3.4没 静内・谷岡牧場生産 馬主・(株)さくらコマース 美浦・境勝太郎厩舎→小島太厩舎

サクラキャンドル(1992.4.9)の4代血統表
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
種付け時活性値:0.25

テスコボーイ
黒鹿毛 1963
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936
アンジエリカ
黒鹿毛 1970.3.29
ネヴアービート
栃栗毛 1960
★Never Say Die 1951.3.26
Bride Elect 1952
スターハイネス
鹿毛 1964.3.10
ユアハイネス 1958
スターロツチ 1957.4.16
サクラクレアー
鹿毛 1982.4.21
仔受胎時活性値:0.25
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:0.50
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Lady Victoria
黒鹿毛 1962.2.20
Victoria Park 1957.5.10
Lady Angela 1944 ♀
クレアーブリツジ
鹿毛 1967.4.16
仔受胎時活性値:1.50
Quadrangle
鹿毛 1961.4.16
種付け時活性値:1.25
Cohoes 1954.4.9
Tap Day 1947
Abeyance Lass
黒鹿毛 1955.5.8
仔受胎時活性値:0.75
★Ambiorix
黒鹿毛 1946
種付け時活性値:0.00
Vulcania
栗毛 1948
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Nasrullah4×5(父方)、Hyperion4×5、Lady Angela(♀)4×5(母方)、Nearco5×5>

サクラキャンドル(1992.4.9)の0の理論的総括
母父祖母父曾祖母父
サクラユタカオー
(Princely Gift系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
Quadrangle
(Mahmoud系)
Ambiorix
(Tourbillon系)
形相の遺伝料の遺伝牝系母の何番仔?
Quadrangle
(Cohoes)
4.00半兄サクラチトセオー
(No. 13-c クレアーブリツジ系)
6番仔
(6連産目)

*

1995年の第20回エリザベス女王杯(GI。京都芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名性齢
騎手走破
時計
着差上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
17サクラキャンドル牝355小島太2:27.234.7510
[+4]
境勝太郎10
28ブライトサンディー牝355横山典弘2:27.33/434.6478
[+2]
荻野光男5
34フェアダンス牝355武豊2:27.72.1/234.4464
[+12]
武宏平2
43ファッションショー牝355村本善之2:27.7ハナ35.5456
[0]
山内研二11
515ユウキビバーチェ牝355松永幹夫2:27.7アタマ35.4462
[+2]
新井仁7

1995年の第20回エリザベス女王杯。今回の「思い出のGI1勝馬を辿る(其の弐)」はサクラチトセオーの紹介のみに止めようと思っていたのです。けれど、小島騎手の名前を出してみて、天皇賞・秋の2週間後、小島騎手に最初で最後の「京都競馬場でのGI勝ち」をプレゼントしたサクラチトセオーの半妹も紹介しようと思い直しました。

という訳で、翌1996年からのエリザベス女王杯の古馬開放により、3歳牝馬限定GIレースとしては最後の開催だった、1995年の第20回エリザベス女王杯。レース前、境勝太郎調教師が「2分27秒台の決着ならばウチの馬でも勝負になる(大意)」ということを述べられていたと、当時の月刊『優駿』の記事で読んだ記憶があります。

そうして、走ってみれば、サクラキャンドル。終始先行3番手からレースを推し進め、上がり3ハロンを出走メンバー中3番目となる34秒7でまとめると、差し迫ったブライトサンディー(1992.4.6)-最後のサファイヤS(GIII)勝ち馬-を4分の3馬身抑えて、京都芝2400mを2分27秒2の勝ち時計で見事にGI戴冠。種牡馬サクラユタカオーの牝馬産駒によるGI初制覇は、1987年のニッポーテイオー(1983.4.21)&タレンティドガール(1984.4.27)兄妹、1988年のタマモクロス(1984.5.23)&ミヤマポピー(1985.5.26)兄妹に続く、サクラチトセオー&サクラキャンドル兄妹による、史上3例目の「同年の天皇賞・秋とエリザベス女王杯の兄妹連動勝利」と相成りました。

[サクラキャンドル(1992.4.9)の主な競走成績]

  1. エリザベス女王杯(GI)、府中牝馬S(GIII)、クイーンS(GIII)
  2. 新潟記念(GIII)

通算18戦5勝、2着5回、3着2回。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

マイシンザン
マイシンザン

サクラチトセオー。1993年のNHK杯(GII)では5馬身置き去り、東京優駿(GI)では1秒8差先着。でも、1994年の天皇賞・秋では1馬身ほど負けて、1995年の毎日王冠(GII)では半馬身負けてしまったわ。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

兄さん、1995年の毎日王冠ではサクラチトセオーさんとジェニュインの間に挟まれた着順でしたから、もし本番を走れていたら……。

マイシンザン
マイシンザン

タラレバはノンノン。ともあれ、サクラチトセオーとは、もう1回府中の芝2000mで勝負したかったなぁ。