年度代表馬の同期生を辿る(其の壱)-メリーナイス(1984.3.22)-。

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メリーナイス 牡 栗毛 1984.3.22生~2009.3.1没 静内・前田徹氏 馬主・浦房子氏 美浦・橋本輝雄厩舎

メリーナイス(1984.3.22)の4代血統表

コリムスキー
栗毛 1975.2.19
種付け時活性値:0.00【8】
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic
黒鹿毛 1954.2.11
Nearco 1935.1.24
Lady Angela 1944
Natalma
鹿毛 1957.3.26
Native Dancer 1950.3.27
Almahmoud 1947.5.18
Libro D Oro
栗毛 1968.5.20
Francis S.
栗毛 1957.4.13
Royal Charger 1942
Blue Eyed Momo 1944
Exclusive
栗毛 1953.4.12
Shut Out 1939.2.27
Good Example 1944
ツキメリー
栗毛 1977.2.18
仔受胎時活性値:1.50【6】

シヤトーゲイ
栗毛 1960.2.29
種付け時活性値:0.00【16】
Swaps
栗毛 1952.3.1
★Khaled 1943
Iron Reward 1946
Banquet Bell
栗毛 1951
Polynesian 1942
Dinner Horn 1937
メリーブラツト
黒鹿毛 1969.2.17
仔受胎時活性値:1.75【7】
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
種付け時活性値:1.25【5】
Princely Gift 1951
Suncourt 1952
コンチネンタル
黒鹿毛 1962.4.30
仔受胎時活性値:1.50【6】
フエリオール
黒鹿毛 1951.3.2
種付け時活性値:0.50【10】
ウラツキホマレ
栗毛 1953.5.19
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Nearco4×5(父方)、Polynesian5×4、Hyperion5×5×5>

メリーナイス(1984.3.22)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
★コリムスキー
(Northern Dancer系)
シヤトーゲイ
(Khaled系)
テスコボーイ
(Princely Gift系)
フエリオール
(Fairway系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
テスコボーイ
(Inquisition)
6.75
(【6】+【7】+【6】+【8】)
母が南関東の活躍馬
(No. 4-m チツプトツプ系)
2番仔
(不受胎後)

*

1986年の第38回朝日杯3歳S(GI。中山芝1600m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 8 メリーナイス 牡2 根本 康広 1:35.6 橋本 輝雄 2
2 1 ホクトヘリオス 牡2 南田 美知雄 1:35.8 1・1/2 中野 隆良 1
3 6 スーパーファントム 牡2 柴田 政人 1:35.9 3/4 中村 貢 4
4 9 ドウカンプレス 牡2 岡部 幸雄 1:36.1 1・1/4 山田 要一 3
5 3 ナエボルーラ 牝2 大崎 昭一 1:36.3 1・1/2 中村 貢 5
1986年の第38回朝日杯3歳S(GI。中山芝1600m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.6 – 11.5 – 11.6 – 12.0 – 12.0 – 12.2 – 11.8 – 11.9
ラップの
累計タイム
12.6 – 24.1 – 35.7 – 47.7 – 59.7 – 1:11.9 – 1:23.7 – 1:35.6
上り 4F 47.9 – 3F 35.9

9頭立ての馬群外側、5~6番手あたりを終始絶好の手応えで進んだメリーナイスと根本康広騎手。直線、追い出しに掛かってからも鋭脚を発揮。根本騎手、伝説のヨーロピアンアクションによる鼓舞に応えて、メリーナイス。桃色の帽子、「桃、黒鋸歯形」の勝負服、そして四白流星の派手な馬体が、冬枯れの中山の芝を駆けました。

*

1987年の第54回東京優駿(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 8 メリーナイス 牡3 根本 康広 2:27.8 橋本 輝雄 4
2 1 サニースワロー 牡3 大西 直宏 2:28.8 6 中尾 銑治 22
3 17 ニホンピロマーチ 牡3 田原 成貴 2:28.9 1/2 伊藤 雄二 5
4 11 ゴールドシチー 牡3 本田 優 2:28.9 ハナ 清水 出美 2
5 4 チョウカイデュール 牡3 加藤 和宏 2:29.1 1・1/4 元石 正雄 11
1987年の第54回東京優駿(GI。東京芝2400m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.6 – 11.2 – 12.2 – 12.7 – 12.6 – 12.3 – 12.6 – 12.4 – 12.0 – 12.0 – 12.2 – 13.0
ラップの
累計タイム
12.6 – 23.8 – 36.0 – 48.7 – 1:01.3 – 1:13.6 – 1:26.2 – 1:38.6 – 1:50.6 – 2:02.6 – 2:14.8 – 2:27.8
上り 4F 49.2 – 3F 37.2

「ファンは良く知っている」と思わされる、メリーナイスの4番人気。明けて満3歳、スプリングS(GII)2番人気9着、皐月賞(GI)8番人気7着と来て、この大一番で4番人気。そうして、フタを開けてみればレース史上3番目の大差となる、2着サニースワロー(1984.5.28)に「6馬身差」の大圧勝。メリーナイスより後、この「6馬身差」を上回る着差で東京優駿を制した馬は、2016年時点で、まだ現れていません。メリーナイス、一世一代の大仕事を、鞍上の根本騎手と共に遂げました。

*

JRA賞になって以降の年度代表馬を辿る(其の壱)-サクラスターオー(1984.5.2)-。
サクラスターオー 牡 黒鹿毛 1984.5.2生~1988.5.12没 静内・藤原牧場生産 馬主・(株)さくらコマース 美浦・平井雄二厩舎
JRA賞になって以降の年度代表馬を辿る(其の弐)-タマモクロス(1984.5.23)-。
タマモクロス 牡 芦毛 1984.5.23生~2003.4.10没 新冠・錦野牧場生産 馬主・タマモ(株) 栗東・小原伊佐美厩舎
JRA賞になって以降の年度代表馬を辿る(其の参)-イナリワン(1984.5.7)-。
イナリワン 牡 鹿毛 1984.5.7生~2016.2.7没 門別・山本実儀氏生産 馬主・保手浜弘規氏 大井・福永二三雄厩舎→美浦・鈴木清厩舎

サクラスターオー(1984.5.2)、タマモクロス(1984.5.23)、イナリワン(1984.5.7)、そしてメリーナイスと、1984年生まれ世代のGI2勝以上の牡馬4頭を4週に渡りご紹介いたしましたが、0の理論的解釈からは、4頭共に「父が満8歳時の0交配」を受けた馬たちです。つまりは、4頭の父も皆同い年(=1975年生まれ世代)ですね。

また、メリーナイスとタマモクロスは、母父シャトーゲイという共通点があります。シャトーゲイは2頭の他にも

  1. Henbit(1977.3.28)
    →英ダービー(GI)、チェスターヴァーズ(英GIII)、ガーディアンクラシックトライアル(英GIII)
  2. Fair Salinia(1975.3.18)
    →英オークス(GI)、愛オークス(GI)、ヨークシャーオークス(英GI)。サー・マイケル・スタウトのGI初勝利馬
  3. ミヤマポピー(1985.5.26)
    →エリザベス女王杯(GI)の勝ち馬。タマモクロスの妹
  4. タカラスチール(1982.4.16)
    →マイルチャンピオンシップ(GI)の勝ち馬。その母ルードーメン(1973.5.18)はウメノシンオー(1980.4.16)、タカラフラッシュ(1985.4.20)も産んだ名繁殖牝馬
  5. Buzz My Bell(1981.4.13)
    →スピナウェイS(米GI)の勝ち馬にして、ケンタッキーダービー(米GI)馬Grindstone(1993.1.23)の母

等の母父でもあり、ブルードメアサイアーとして大活躍しました。

合わせて、大きな括りで見ると、サクラスターオーの母父インターメゾ(1966)も、シャトーゲイと同じHyperion(1930.4.18)系です。サクラスターオーが菊花賞(GI)を制した翌年には、やはり母父インターメゾのスーパークリーク(1985.5.27)が菊花賞を制しましたし、母父に配されたHampton(1872)系が良い仕事をしていた時代でもありました。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[メリーナイス(1984.3.22)の主な競走成績]

  1. 東京優駿(GI)、朝日杯3歳S(GI)、セントライト記念(GII)
  2. 目黒記念(GII)、函館記念(GIII)

通算14戦5勝、2着3回。

#2023年02月12日(日)記事改め。

メリーナイスとは [単語記事] - ニコニコ大百科
四白 流星 六馬身。 四白流星の鮮やかな肢体が、ダービーのゴールを駆け抜けたとき、2番目の馬は6馬身も離されていた。 根本騎手をして、「後ろの足音は聞こえなかった」と言わしめた。圧勝であ...

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