エアグルーヴ 牝 鹿毛 1993.4.6生~2013.4.23没 早来・社台ファーム早来生産 馬主・吉原毎文氏 栗東・伊藤雄二厩舎
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:0.25【9】 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 芦毛 1970.4.30 |
ゼダーン 1965 |
Khairunissa 1960 | |||
State Pension 鹿毛 1967 |
オンリーフオアライフ 1960 | ||
Lorelei 1950 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 栗毛 1953 |
Hyperion 1930.4.18 | |
Thicket 1947 | |||
Priddy Fair 鹿毛 1956 |
Preciptic 1942 | ||
Campanette 1948 | |||
ダイナカール 鹿毛 1980.5.10 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
★ ノーザンテースト 栗毛 1971.3.15 種付け時活性値:0.00【8】 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Lady Victoria 黒鹿毛 1962.2.20 |
Victoria Park 1957.5.10 | ||
Lady Angela 1944 ♀ | |||
シヤダイフエザー 鹿毛 1973.2.20 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
ガーサント 鹿毛 1949.4.5 種付け時活性値:1.75【23】 |
Bubbles 1925 | |
Montagnana 1937 | |||
パロクサイド 栗毛 1959 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
Never Say Die 栗毛 1951.3.26 種付け時活性値:1.75【7】 |
||
Feather Ball 栗毛 1952 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
<5代血統表内のクロス:Hyperion4×5、Lady Angela(♀)4×5(母方)、Nasrullah5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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トニービン (ゼダーン系) |
★ノーザンテースト (Northern Dancer系) |
ガーサント (Hermit系) |
Never Say Die (Nasrullah系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ガーサント (Neil Gow) |
5.25 (【12】+【6】+【13】+【6】) |
母も優駿牝馬勝ち馬 (No. 8-f パロクサイド系) |
4番仔 (2連産目) |
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着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 | 走破 時計 |
着差 | 調教師 | 人 気 |
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1 | 15 | エアグルーヴ | 牝3 | 武 豊 | 2:29.1 | 伊藤 雄二 | 1 | |
2 | 1 | ファイトガリバー | 牝3 | 田原 成貴 | 2:29.3 | 1・1/2 | 中尾 謙太郎 | 4 |
3 | 18 | リトルオードリー | 牝3 | 佐藤 哲三 | 2:29.4 | クビ | 小林 稔 | 8 |
4 | 12 | ロゼカラー | 牝3 | 藤田 伸二 | 2:29.4 | ハナ | 橋口 弘次郎 | 7 |
5 | 7 | マックスロゼ | 牝3 | 柴田 善臣 | 2:29.7 | 1・1/2+1/2 | 伊藤 雄二 | 9 |
1996年の第57回優駿牝馬。熱発で第56回桜花賞(GI)を回避したエアグルーヴ、3月2日のチューリップ賞(GIII)以来85日ぶりのレースでしたが、単勝2.5倍の1番人気に推されました。エアグルーヴ、初の2400mの距離も何も関係無く、集団前方でピタリと折り合い、直線を力強く抜け出して来ました。末脚勝負に賭けた桜花賞馬ファイトガリバー(1993.3.17)の追撃を、1馬身半差押さえたところが決勝点。母ダイナカールとの母仔2代制覇の偉業達成の瞬間でした。
非常に個人的な思い出となりますが、エアグルーヴが優駿牝馬を制した1996年5月26日に、私は19歳を迎えました。「5月の最終週の日曜日に、誕生日が巡る人は幸せである」と、競馬者として、つくづく思います。
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着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 | 走破 時計 |
着差 | 調教師 | 人 気 |
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1 | 12 | エアグルーヴ | 牝4 | 武 豊 | 1:59.0 | 伊藤 雄二 | 2 | |
2 | 7 | バブルガムフェロー | 牡4 | 岡部 幸雄 | 1:59.0 | クビ | 藤沢 和雄 | 1 |
3 | 1 | ジェニュイン | 牡5 | 田中 勝春 | 1:59.9 | 5 | 松山 康久 | 3 |
4 | 2 | ロイヤルタッチ | 牡4 | 蛯名 正義 | 1:59.9 | ハナ | 伊藤 雄二 | 6 |
5 | 8 | グルメフロンティア | 牡5 | 加藤 和宏 | 1:59.9 | クビ | 田中 清隆 | 15 |
1F毎の ラップ |
13.0 – 10.9 – 11.2 – 11.4 – 12.0 – 12.1 – 12.4 – 12.4 – 12.0 – 11.6 |
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ラップの 累計タイム |
13.0 – 23.9 – 35.1 – 46.5 – 58.5 – 1:10.6 – 1:23.0 – 1:35.4 – 1:47.4 – 1:59.0 |
上り | 4F 48.4 – 3F 36.0 |
1997年の第116回天皇賞・秋。紅一点のエアグルーヴが、並み居る牡馬を蹴散らして、プリテイキャスト(1975.3.20)による1980年の第82回以来17年ぶりの牝馬の天皇賞制覇を遂げました。しかし、改めてレースを見ると、エアグルーヴのなんという強さ。バブルガムフェロー(1993.4.11)を外からねじ伏せての勝利、ですからね。その能力は正に平成の女帝、エアグルーヴ。
*
エアグルーヴという馬は、いつでも全力で、ひたむきに走っていました。勝っても負けても、その懸命な姿が心を揺さぶった、大好きな馬でした。本当にそうそうには出会えない、名牝中の名牝、エアグルーヴ。
そんな1990年代を代表する女帝は、繁殖牝馬としても能力を大いに発揮し
- アドマイヤグルーヴ(2000.4.30)
→初仔。第28回エリザベス女王杯(GI)と第29回エリザベス女王杯を連覇。そのほか阪神牝馬S(GII)、ローズS(GII)、マーメイドS(GIII)を勝利 - フォゲッタブル(2006.4.3)
→同い年の第57代菊花賞(GI)馬ダンスインザダーク(1993.6.5)との仔。ステイヤーズS(GII)、ダイヤモンドS(GIII)の勝利のほか第70回菊花賞で2着 - ルーラーシップ(2007.5.15)
→第38回クイーンエリザベス2世C(香GI)、日経新春杯(GII)、AJCC(GII)、金鯱賞(GII)、鳴尾記念(GIII)。2017年現在、大人気種牡馬 - グルヴェイグ(2008.5.11)
→マーメイドS。母仔制覇と共に姉妹制覇
と、直仔に4頭の重賞勝ち馬を産みました。そのほかにも種牡馬となったサムライハート(2002.4.9)、セレクトセールで税込5億1450万円で取引されたザサンデーフサイチ(2004.4.5)、カラ馬になったものの第33回エリザベス女王杯を先頭でゴールしたポルトフィーノ(2005.3.14)等がいます。
また、2017年の4歳世代に最後の仔ショパン(2013.4.23)。流産及び不受胎後の11番仔は、ルーラーシップと同じキングカメハメハ(2001.3.20)の仔。じわじわと力を付けていくのも、この8号族f分枝系パロクサイド系の真骨頂。ショパンの、古馬になっての更なる活躍を期待したいものです。
そしてまた、アドマイヤグルーヴの最後の仔、エアグルーヴにとっては孫となるドゥラメンテ(2012.3.22)が2015年に第75回皐月賞(GI)、第82回東京優駿(GI)の牡馬二冠を達成し、日本競馬では初となる「母仔4代GI級レース制覇」が成されました。
恐るべしは、社台さん伝来のパロクサイド系。そのメインストリームとも言えるエアグルーヴの子孫が、これからも活躍し続けて欲しいと、祈り願っています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[エアグルーヴ(1993.4.6)の主な競走成績]
- 優駿牝馬(GI)、天皇賞・秋(GI)、札幌記念(GII)2回、産経大阪杯(GII)、マーメイドS(GIII)、チューリップ賞(GIII)
- ジャパンカップ(GI)2回、阪神3歳牝馬S(GI)、鳴尾記念(GII)
- 有馬記念(GI)、宝塚記念(GI)、エリザベス女王杯(GI)
通算19戦9勝、2着5回、3着3回。
#2023年02月11日(土)記事改め。