カシマエスパーダ(2021.3.31)&ピューロマジック(2021.2.18)-2024年のクラシック候補生を確認する(No.40)-

Pedigree

カシマエスパーダ 牡 黒鹿毛 2021.3.31生 新冠町・(株)安達牧場生産 馬主・松浦 一久氏 美浦・鈴木 慎太郎厩舎

カシマエスパーダ(2021.3.31)の4代血統表
ホッコータルマエ
鹿毛 2009.5.26
種付け時活性値:0.75【11】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
マダムチェロキー
鹿毛 2001.3.22
Cherokee Run
黒鹿毛 1990.3.25
Runaway Groom 1979.4.11
Cherokee Dame 1980.5.3
アンフォイルド
鹿毛 1995.5.7
Unbridled 1987.3.5
Bold Foil 1981.5.19
カシマサミダレ
栗毛 2015.5.26
仔受胎時活性値:1.25【5】
シニスターミニスター
鹿毛 2003.3.29
種付け時活性値:0.75【11】
Old Trieste
栗毛 1995.3.2
A.P. Indy 1989.3.31
Lovlier Linda 1980.5.17
Sweet Minister
鹿毛 1997.4.3
The Prime Minister 1987.4.15
Sweet Blue 1985.4.15
ピサノマイセン
栗毛 1999.3.15
仔受胎時活性値:1.75【15】
マイニング
栗毛 1984.4.4
種付け時活性値:1.50【14】
Mr. Prospector 1970.1.28
I Pass 1978.4.8
ユニバーサルダイナ
栗毛 1982.5.2
仔受胎時活性値:2.00【16】
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:0.50【10】
リンデンプリンセス
栗毛 1972.3.29
仔受胎時活性値:0.25【9】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×4>

カシマエスパーダ(2021.3.31)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ホッコータルマエ
(Mr. Prospector系)
シニスターミニスター
(A.P. Indy系)
マイニング
(Mr. Prospector系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
マイニング 5.25
(【5】+【15】+【16】+【9】)
(No. A11) 2番仔
(2連産目)

*

レース結果 JRA
2024年の鳳雛S(L。京都ダート1800m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 6 カシマエスパーダ 牡3 57 田辺 裕信 1:51.1 2-2-2-2 37.4 504
[+8]
鈴木 慎太郎 1
2 4 ブルーサン 牡3 58 和田 竜二 1:51.8 4 1-1-1-1 38.4 508
[-1]
川村 禎彦 4
3 9 ミッキークレスト 牡3 57 坂井 瑠星 1:52.4 3 1/2 8-8-3-3 38.3 512
[-16]
大久保 龍志 3
4 7 コトホドサヨウニ 牡3 57 城戸 義政 1:52.8 2 1/2 3-3-3-4 38.8 502
[0]
奥村 豊 2
5 1 デトネイション 牡3 57 角田 大河 1:53.0 1 1/2 11-11-6-5 38.4 518
[+2]
石橋 守 5
2024年の鳳雛S(L。京都ダート1800m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.5 – 11.1 – 12.3 – 12.4 – 12.5 – 12.6 – 12.8 – 12.4 – 12.5
ラップの
累計タイム
12.5 – 23.6 – 35.9 – 48.3 – 1:00.8 – 1:13.4 – 1:26.2 – 1:38.6 – 1:51.1
上り 4F 50.3 – 3F 37.7

京都ダート1800m、晴の良馬場、11頭立て。

○ 鳳雛ステークス(L)
鳳雛(ほうすう)は、鳳凰の雛のこと。また、将来が期待される優れた才分を持つ人物の雅称。中国の「三国志」で、軍師として有名な龐統は「鳳雛」と称され、周囲から将来を嘱望されていたと言われている。

2024年度第3京都競馬特別レース名解説

過去の勝ち馬にはカゼノコ(2011.4.6)、キョウエイギア(2013.2.16)の名前が見え、両頭は鳳雛S勝ちの次走として臨んだジャパンダートダービー(JpnI)を勝利しています。

3歳リステッド競走の中ではそのレース名が私の好きな響きである鳳雛S、2024年の一戦を制したのは戦前1番人気に応えたカシマエスパーダ。これは完勝の走りぶりであったカシマエスパーダ、逃げた雲取賞(JpnIII)の勝ち馬ブルーサン(2021.3.23)の番手で進むと、入りの600m35秒9、1000m通過1分0秒8の流れを悠々と先行。発馬で出遅れたミッキークレストが3角から4角で3番手まで巻き返しを見せましたが、京都ダートの直線329.1mの勝負は道中離れた逃げ先行となった前の2頭。ラスト200mを切ってブルーサンを捉えたカシマエスパーダ、鞍上の田辺裕信騎手が促すだけで突き放して最後は4馬身差の圧勝。2024年3月の中山ダート1800mの未勝利戦、4月の中山ダート1800mの1勝クラス、そして5月の京都ダート1800mの鳳雛Sと3連勝。層の厚さを思う2021年生まれ世代のダート戦線に、また1頭強い馬が現れました。なお、カシマエスパーダが勝ち上がった未勝利戦は、今春騎手引退し競馬学校の教官に就任された武士沢友治元騎手の最後の勝利でもありました。

カシマエスパーダは父ホッコータルマエ、母カシマサミダレが共に5月26日生まれであり、鳳雛Sが行われたのが2024年5月25日ということで、父母に1日早い誕生日プレゼントを贈ったというところでした。父母と同じ誕生日の私としても個人的に応援したくなるカシマエスパーダ、その馬名意味は「冠名+刀剣(ポルトガル語)」ということです。

*

ピューロマジック 牝 鹿毛 2021.2.18生 新冠町・村田牧場生産 馬主・(株)スリーエイチレーシング 栗東・安田 翔伍厩舎

ピューロマジック(2021.2.18)の4代血統表
アジアエクスプレス
栗毛 2011.2.9
種付け時活性値:0.25【9】
ヘニーヒューズ
栗毛 2003.4.5
▲ヘネシー
栗毛 1993.3.25
Storm Cat 1983.2.27
Island Kitty 1976.2.23
Meadow Flyer
鹿毛 1989.1.22
Meadowlake 1983.3.12
Shortley 1980.3.11
ランニングボブキャッツ
鹿毛 2002.3.8
Running Stag
鹿毛 1994.6.12
Cozzene 1980.5.8
Fruhlingstag 1975.5.29
Backatem
鹿毛 1997.3.16
Notebook 1985.3.14
Deputy’s Mistress 1990.3.15
メジェルダ
鹿毛 2013.5.1
仔受胎時活性値:1.75【7】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:0.50【10】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
メリュジーヌ
鹿毛 2006.1.28
仔受胎時活性値:1.50【6】
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
種付け時活性値:1.25【13】
Deputy Minister 1979.5.17
Mitterand 1981.2.19
メジェール
鹿毛 1997.3.27
仔受胎時活性値:2.00【8】
タバスコキャット
栗毛 1991.4.15
種付け時活性値:1.25【5】
カスパースカイゴールド
鹿毛 1992.5.7
仔受胎時活性値:1.00【4】

<5代血統表内のクロス:Storm Cat4×5、Deputy Minister4×5、Hold Your Peace5×5>

ピューロマジック(2021.2.18)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
アジアエクスプレス
(Storm Cat系)
ディープインパクト
(サンデーサイレンス系)
フレンチデピュティ
(Deputy Minister系)
タバスコキャット
(Storm Cat系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
フレンチデピュティ
(Deputy Minister)
6.25
(【7】+【6】+【8】+【4】)
(No. 20) 3番仔
(2連産目)

*

2024年の第7回葵S(GIII。京都芝1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 17 ピューロマジック 牝3 55 横山 和生 1:07.1 1-1 33.9 446
[-4]
安田 翔伍 8
2 13 ペアポルックス 牡3 57 松若 風馬 1:07.3 1 1/4 2-2 33.9 474
[-2]
梅田 智之 7
3 14 ナナオ 牝3 55 和田 竜二 1:07.3 ハナ 3-3 33.8 436
[+14]
小栗 実 6
4 10 エトヴプレ 牝3 55 藤岡 佑介 1:07.5 1 8-8 33.6 462
[+4]
藤岡 健一 1
5 12 シカゴスティング 牝3 55 西村 淳也 1:07.5 ハナ 8-8 33.6 428
[-6]
庄野 靖志 12
2024年の第7回葵S(GIII。京都芝1200m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
11.9 – 10.6 – 10.7 – 11.0 – 11.2 – 11.7
ラップの
累計タイム
11.9 – 22.5 – 33.2 – 44.2 – 55.4 – 1:07.1
上り 4F 44.6 – 3F 33.9

京都芝1200m、晴の良馬場、18頭立て。

○ 葵ステークス(GⅢ)
本競走は、スプリント路線の拡充を目的として、2018 年に創設された 3 歳馬限定の重賞競走。2022 年よりGⅢに格付けされ、2024 年に負担重量が別定重量から変更となり、芝1200m の馬齢重量戦で実施される。
葵(あおい)は、アオイ科の植物の総称。また、家紋のひとつで、フタバアオイの葉を図案化したもの。賀茂神社の神紋に由来し、徳川氏の葵巴の紋などが有名。同神社で 5 月15 日に行われる葵祭は、石清水祭、春日祭とともに三勅祭のひとつに数えられる。

2024年度第3京都競馬特別レース名解説

重賞格付けとしては7回目、GIIIとしては3回目ではありますが、オープン特別時代の勝ち馬にはオサイチジョージ(1986.4.13)ダイタクヘリオス(1987.4.10)カルストンライトオ(1998.5.3)ロードカナロア(2008.3.11)等の姿が見えます。一昨年はウインマーベル(2019.5.8)、昨年はロケットスタートが話題となったモズメイメイ(2020.2.18)が勝利を収めました。

そんな葵Sの2024年の一戦を制したのは戦前8番人気だったピューロマジック。後で振り返れば安田翔伍厩舎、土曜日と日曜日の重賞連勝だった訳ですけれど、土曜日は横山和生騎手とのコンビでの逃げ切り勝ちでした。ええ、日曜日は横山典弘騎手がダノンデサイル(2021.4.6)で史上最年長の東京優駿(GI)勝ちを収められました。話をピューロマジックに戻しますと、好発からハナを奪うと一気呵成の逃げ切り勝ち。終わってみれば通過順位が「1-1」「2-2」「3-3」と前の馬たちの「行った、行った」。ピューロマジック、4角で番手のペアポルックスに迫られましたが、京都芝Bコース内回りの直線323.4mで突き放しにかかり、最後は1と4分の1馬身差を着けての鮮やかな逃げ切りでした。

ピューロマジックの父アジアエクスプレスは現役時代に4勝を挙げ、その主な勝ち鞍に朝日杯フューチュリティS(GI)、レパードS(GIII)があります。東京ダート1400mの新馬戦、東京ダート1600mのオキザリス賞とダートで連勝して臨むはずだった全日本2歳優駿(JpnI)を除外。転じて挑んだ朝日杯フューチュリティS、ライアン・ムーア騎手に導かれたアジアエクスプレス、中山芝1600mで行われた2歳GIを芝レース初挑戦で射止めたのでした。3歳になって新潟ダート1800mのレパードSを制して、改めて芝ダート兼用ぶりを見せたアジアエクスプレス。種牡馬として初めてのJRA重賞勝ちを収めた仔となった4年度産駒のピューロマジックは芝1200mで重賞勝利を果たしました。

葵Sで刻んだ1分7秒1はレースタイレコードの快時計であったピューロマジック。アジアエクスプレスの孝行娘のスプリント戦でのさらなる活躍を見守りたいものです。ピューロマジック、その馬名意味は「聖なる、純粋な(西)+可能にすること」。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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