2019年のクラシック候補生を確認する(其の拾玖)

イベリス 牝 鹿毛 2016.3.21生 新ひだか・土居牧場生産 馬主・前田幸治氏 栗東・角田晃一厩舎

イベリス(2016.3.21)の4代血統表
ロードカナロア
鹿毛 2008.3.11
種付け時活性値:1.75
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
レディブラッサム
鹿毛 1996.3.4
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
サラトガデュー
鹿毛 1989.4.3
Cormorant 1974.4.21
Super Luna 1982.4.5
セレブラール
栗毛 2004.4.18
仔受胎時活性値:0.75
ボストンハーバー
鹿毛 1994.4.4
種付け時活性値:0.25
▲Capote
黒鹿毛 1984.3.25
Seattle Slew 1974.2.15
Too Bald 1964.4.29
Harbor Springs
栗毛 1989.4.13
Vice Regent 1967.4.29
Tinnitus 1975.5.15
モンローウォーク
鹿毛 1989.9.28
仔受胎時活性値:1.375
Sir Tristram
鹿毛 1971.4.7
種付け時活性値:0.25
Sir Ivor 1965.5.5
Isolt 1961.4.24
Amarissa
黒鹿毛 1983.1.31
仔受胎時活性値:1.375
Alydar
栗毛 1975.3.23
種付け時活性値:1.75
Amaranda
鹿毛 1975.4.12
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Raise a Native5×5、Northern Dancer5×5>

イベリス(2016.3.21)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ロードカナロア
(Mr. Prospector系)
ボストンハーバー
(Seattle Slew系)
Sir Tristram
(Sir Gaylord系)
Alydar
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ロードカナロア 5.25 半姉ベルカント
(No. 3-c)
4番仔
(3連産目)

2019年の第28回アーリントンC(GIII)。過去10年の勝ち馬を見れば、ジャスタウェイ(2009.3.8)コパノリチャード(2010.4.15)ミッキーアイル(2011.3.12)レインボーライン(2013.4.1)ペルシアンナイト(2014.3.11)と後のGI勝ち馬を5頭も輩出している出世レース。2019年の第28回を制したのは、逃げてそのまま行き切ったイベリスと浜中俊騎手。戦前12番人気を跳ね返しての勝利と共に、2着に7番人気のカテドラル(2016.2.9)、3着に11番人気のトオヤリトセイト(2016.4.18)を連れて来て、3連単は「1,361,140円」の波乱の結果となりました。波乱のヒロインとなったイベリス、その馬名意味は「花名。花言葉『初恋の思い出』」ということ。そしてまた、鞍上の浜中騎手にとっては、2017年のカシアス(2015.3.27)による函館2歳S(GIII)以来、1年9ヶ月ぶりの重賞制覇となりました。

では、以下にイベリスのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

モンローウォーク 1989.9.28 0勝
|セレブラール 2004.4.18 3勝
||ベルカント 2011.3.2 6勝 フィリーズレビュー(GII) 北九州記念(GIII) アイビスサマーダッシュ(GIII)2回 ファンタジーS(GIII)ほか
||イベリス 2016.3.21 (本馬) アーリントンC(GIII)

イベリスの牝系は3号族c分枝系。半姉ベルカントは上図の通り短距離重賞5勝の快速牝馬でした。なお、角田晃一厩舎は、今回のアーリントンCでJRA重賞8勝目ですけれど、その内6勝がベルカント&イベリス姉妹によるものです。むぅ、角田調教師、両馬の母セレブラールには最敬礼が必要ですね^^;

*

ウィクトーリア 牝 鹿毛 2016.3.27生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)シルクレーシング 美浦・小島茂之厩舎

ウィクトーリア(2016.3.27)の4代血統表

ヴィクトワールピサ
黒鹿毛 2007.3.31
種付け時活性値:0.00
ネオユニヴァース
鹿毛 2000.5.21
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
Kris 1976.3.23
Silken Way 1973
ホワイトウォーターアフェア
栗毛 1993.5.3
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
Mr. Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
Much Too Risky
栗毛 1982.2.8
Bustino 1971.4.14
Short Rations 1975
ブラックエンブレム
黒鹿毛 2005.1.22
仔受胎時活性値:0.50
ウォーエンブレム
青鹿毛 1999.2.20
種付け時活性値:1.25
Our Emblem
黒鹿毛 1991.3.7
Mr. Prospector 1970.1.28
Personal Ensign 1984.4.27
Sweetest Lady
鹿毛 1990.2.8
Lord At War 1980.10.1
Sweetest Roman 1977.4.4
ヴァンドノワール
青毛 1996.3.4
仔受胎時活性値:2.00
ヘクタープロテクター
栗毛 1988.3.4
種付け時活性値:1.75
Woodman 1983.2.17
Korveya 1982.5.26
プリンセスデリーデ
鹿毛 1981.4.15
仔受胎時活性値:1.50
Vaguely Noble
鹿毛 1965.5.15
種付け時活性値:1.75
Flashy
黒鹿毛 1971
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Halo4×5(父方)、Mr. Prospector4×4×5>

ウィクトーリア(2016.3.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ヴィクトワールピサ
(Halo系)
ウォーエンブレム
(Mr. Prospector系)
ヘクタープロテクター
(Mr. Prospector系)
Vaguely Noble
(Aureole系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ヘクタープロテクター
(Northern Dancer)
4.25 母がGI馬
(No. 3-c)
6番仔
(6連産目)

2019年の第54回フローラS(GII)。逃げた9番人気のジョディー(2016.2.7)と武藤雅騎手を決勝点すんでのところで捉えた馬が2頭。外のウィクトーリアと戸崎圭太騎手、内のシャドウディーヴァ(2016.2.29)と岩田康誠騎手。勝負はわずかに「ハナ」だけ先んじて、ウィクトーリアと戸崎騎手。東京芝2000mの勝ち時計1分59秒5は、昨年2018年の第53回を制したサトノワルキューレ(2015.2.2)と並ぶ、レースレコードタイの好時計でした。ウィクトーリア陣営は戦前「逃げ」を想定したようですが、出遅れ。けれどそれでも、ウィクトーリア、見事に勝ち切りました。そんなウィクトーリアの馬名意味は「勝利(ラテン語)、ローマ神話の勝利の女神。父名より連想」ということ。そしてまた、鞍上の戸崎騎手にとっては、JRA重賞50勝目のメモリアル勝利となりました。

では、以下にウィクトーリアのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

ヴァンドノワール 1996.3.4 1勝
|ブラックエンブレム 2005.1.22 4勝 秋華賞(JpnI) フラワーカップ(JpnIII)
||ブライトエンブレム 2012.4.6 2勝 札幌2歳S(GIII) 弥生賞(GII)2着
||アストラエンブレム 2013.4.6 新潟記念(GIII)2着 エプソムC(GIII)2着ほか
||ウィクトーリア 2016.3.27 (本馬) フローラS(GII)

ウィクトーリアの牝系は3号族c分枝系。母ブラックエンブレム、半兄ブライトエンブレム&アストラエンブレムと、近親に活躍馬が揃っています。ブラックエンブレムが秋華賞を制した折の鞍上は、今回のフローラSでウィクトーリアとハナ差の勝負を演じた相手であるシャドウディーヴァの鞍上の岩田騎手でした。そしてまた、ブラックエンブレムとその仔らは、いずれも小島茂之厩舎の所属馬です。小島調教師にとって、やはり思い入れのある母仔たちでしょう。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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