Golden Tempo(ゴールデンテンポ。2023.2.7)-第158回ベルモントS(米GI)の勝ち馬-

Result

Golden Tempo(ゴールデンテンポ) 牡 鹿毛 2023.2.7生 米国・Phipps Stable & St. Elias Stables, LLC生産 馬主・Phipps Stable and St. Elias Stable 米国・Cherie DeVaux厩舎

Golden Tempo(2023.2.7)の4代血統表
Curlin
栗毛 2004.3.25
種付け時活性値:0.50【18】
Smart Strike
鹿毛 1992.5.21
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Classy ‘n Smart
鹿毛 1981.5.20
Smarten 1976.4.17
No Class 1974.3.30
Sherriff’s Deputy
鹿毛 1994.3.6
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Barbarika
鹿毛 1985.3.9
Bates Motel 1979.5.17
War Exchange 1972.3.24
Carrumba
芦毛 2012.5.15
仔受胎時活性値:0.50【10】

Bernardini
鹿毛 2003.3.23
種付け時活性値:0.00【8】
A.P. Indy
黒鹿毛 1989.3.31
Seattle Slew 1974.2.15
Weekend Surprise 1980.4.8
Cara Rafaela
芦毛 1993.3.30
Quiet American 1986.4.29
Oil Fable 1986.4.4
Castanet
芦毛 2006.3.22
仔受胎時活性値:1.25【5】
★El Prado
芦毛 1989.2.3
種付け時活性値:0.00【16】
Sadler’s Wells 1981.4.11
Lady Capulet 1974.4.3
Dancinginmydreams
鹿毛 1998.2.16
仔受胎時活性値:1.75【7】
Seeking the Gold
鹿毛 1985.4.7
種付け時活性値:1.00【12】
Oh What a Dance
鹿毛 1987.5.9
仔受胎時活性値:0.50【10】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector3×5、Northern Dancer5×5、Sir Ivor5×5>

Golden Tempo(2023.2.7)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Curlin
(Mr. Prospector系)
★Bernardini
(A.P. Indy系)
El Prado
(Sadler’s Wells系)
Seeking the Gold
(Mr. Prospector系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Seeking the Gold
(Castanet)
4.00
(【10】+【5】+【7】+【10】)
母が米GIII勝ち馬
(No. 20-b)
3番仔?

*

2026年の第158回ベルモントS(米GI。サラトガ・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 9 Golden Tempo 牡3 57.2 Jose L Ortiz 2:03.49 Cherie DeVaux 4
2 7 Commandment 牡3 57.2 John R Velazquez 1 1/4 Brad H Cox 5
3 4 Renegade 牡3 57.2 Irad Ortiz Jr 4 Todd Pletcher 1
4 3 Chief Wallabee 牡3 57.2 Junior Alvarado 3 1/4 William Mott 2
5 8 Emerging Market 牡3 57.2 Flavien Prat 1/2 Chad C Brown 3

2026年の第158回ベルモントS。ベルモントパーク競馬場の大規模改修工事により3年連続でサラトガ競馬場のダート10ハロンの戦いとなった”The Test of the Champion”。Fastの馬場状態、9頭立ての一戦は内からPower Shift(2023.5.17)が飛び出してハナを切り、Growth Equity(2023.4.28)が続いて馬群を先導し、最初の4分の1マイルは23秒96という比較的落ち着いたペース。ホセ・オルティス騎手騎乗のGolden Tempoは、発馬時に外に膨れたものの、先頭から10馬身ほど離れた最後方のインコースにすっと入ってお決まりの待機策。レースは淡々と流れて半マイル通過は48秒29、4分の3マイル通過は1分12秒38。3コーナーから4コーナーにかけてGrowth Equityが先頭に立ちましたが、ここで後続の馬たちが動き始めました。Chief Wallabee(2023.2.6)が外から前を窺い、戦前1番人気のRenegade(2023.1.25)も進出。さらにGolden TempoもCommandment(2023.2.23)と共に大外から一気にポジションを押し上げ、1マイル通過1分37秒56で直線へ。サラトガ・ダートの直線381ヤードに入ると、粘るGrowth EquityにChief Wallabeeが並びかけ、馬場の真ん中からRenegade、そして大外からGolden TempoとCommandmentが強襲。最後は”from last to first”を見せたGolden TempoがCommandmentを力強く振り切り、1と4分の1馬身差を着けたところがゴールポスト。果たされたのはGolden Tempoによる史上13頭目となるケンタッキーダービー(米GI)とベルモントSの二冠。そして管理されるシェリー・ドゥヴォー調教師は史上初となる「米国三冠競走を複数制した女性調教師」となられました。

Golden Tempo(ゴールデンテンポ。2023.2.7)-第152回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬-
Golden Tempo(ゴールデンテンポ。2023.2.7)-第152回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬-

ケンタッキーダービーとベルモントSの二冠を達成した13頭を改めて確認してみますと、

  1. Zev(1920)
    →ベルモントSは父The Finn(1912)に続く父仔制覇。Papyrus(1920)との史上初となる「英米ダービー馬のマッチレース」を制した米国が誇る英雄
  2. Twenty Grand(1928)
    →ケンタッキーダービーを2分1秒8というトラックレコードで勝ち、ベルモントSを10馬身差で制した米国殿堂馬
  3. Johnstown(1936.3.12)
    →ケンタッキーダービーを8馬身差、ベルモントSを5馬身差で制した、後のNashua(1952.4.14)のブルードメアサイアー
  4. Shut Out(1939.2.27)
    →名馬Equipoise(1928)の種牡馬ラストクロップである4世代目に現れた俊才は、上述のTwenty Grandと同じヘレン・ジュリア・ヘイ・ホイットニーのオーナーブリード馬
  5. Middleground(1947.4.22)
    →米国最大の牧場であるテキサス州のキングランチが送り出した二冠馬は、父Bold Venture(1933.3.4)に続いてケンタッキーダービー父仔制覇
  6. Needles(1953.4.29)
    →史上初の「フロリダ州産馬による米国三冠競走制覇」を果たした名馬は、祖父Pensive(1941.2.5)、父Ponder(1946.4.14)に続く父仔三代ケンタッキーダービー馬も達成
  7. シャトーゲイ(1960.2.29)
    ダービーダンファームにケンタッキーダービーを贈った本邦輸入種牡馬は、タマモクロス(1984.5.23)メリーナイス(1984.3.22)等のブルードメアサイアーとして大活躍
  8. Riva Ridge(1969.4.13)
    →1歳歳下の三冠馬Secretariat(1970.3.30)に先駆けて現れた、メドウステーブルを経営難の窮地から救ったヒーローは、エクリプス賞の初代最優秀2歳牡馬でもあります
  9. Bold Forbes(1973.3.31)
    →デビュー当初はプエルトリコで走り、米国に戻るとプエルトリコ人の名手アンヘル・コルデロ・ジュニア騎手を背に二冠馬に輝く。代表産駒ティファニーラス(1983.2.28)を錦岡牧場が輸入されたので、ヤマニンシュクル(2001.4.1)等の血統表でその名を見ます
  10. Swale(1981.4.21)
    クレイボーンファームに馬主としてのケンタッキーダービー初勝利を贈ったSeattle Slew(1974.2.15)産駒。ベルモントS4馬身差の快勝を収めた8日後、突然の夭折は競馬界にとって大きな損失でした
  11. サンダーガルチ(1992.5.23)
    →ケンタッキーダービーとベルモントSに加えてトラヴァーズS(米GI)も制した名馬は、1999年にイーストスタッドで単年種牡馬供用もされました。バトルライン(1993.5.20)の半兄でもあります
  12. Sovereignty(2022.2.22)
    →ケンタッキーダービー後のプリークネスS(米GI)をスキップしてベルモントSを勝ち、後のトラヴァーズSも制して上述のサンダーガルチ以来の3レース制覇を果たした馬となりました
  13. Golden Tempo(2023.2.7)
    →本稿の主役。前年のSovereigntyに倣うかのように、ケンタッキーダービーの後のプリークネスSをスキップしてベルモントSを制して二冠達成

いずれ違わぬ名馬13頭。Sovereignty、Golden Tempoという直近の2頭はサラトガ・ダート10ハロンのベルモントS勝ち馬であると共にプリークネスSに出走していない、という点が他の11頭との違いではあります。1ヶ月少々で完結する米国三冠戦線の厳しさを改めて思うところですけれど、ベルモントパーク・ダート12ハロンの舞台に戻る来年2027年はどのようなローテーションを取る馬が制することになるのでしょうか。

ともあれ、Golden Tempo。ケンタッキーダービーとベルモントSを共に最後方待機からの直線一気の末脚で制した派手な競馬ぶりで、2023年生まれ世代の米国3歳馬の代表格まで登り詰めました。Golden Tempoの今後の進路についてドゥヴォー師の言を確認しますと、

Speaking of the Aug. 29 Travers at Saratoga, DeVaux said that will be the next major target for Golden Tempo, though he will prep for the 1 ¼-mile Mid-Summer Derby Aug. 1 in the Jim Dandy Stakes Presented by Mohegan Sun, also at the Spa.

Golden Tempo Headed to Jim Dandy Stakes, Travers Stakes at Saratoga | America’s Best Racing

8月1日のジムダンディS(米GII)から8月29日のトラヴァーズSに向かうということで、このローテーションは昨年2025年のSovereigntyとまったく同じです。SovereigntyはジムダンディS1着、トラヴァーズS1着と連勝を重ねましたが、Golden Tempoも続くことが出来るでしょうか。米国二冠馬の未来、東洋の競馬ファンも楽しみにしたいと思います。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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