City of Troy(シティオブトロイ) 牡 鹿毛 2021.3.7生 米国・Orpendale/Chelston/Wynatt生産 馬主・ Mrs John Magnier & Michael Tabor & Derrick Smith 愛国・A P O’Brien厩舎
Justify 栗毛 2015.3.28 種付け時活性値:1.25【5】 |
Scat Daddy 黒鹿毛 2004.5.11 |
ヨハネスブルグ 鹿毛 1999.2.23 |
ヘネシー 1993.3.25 |
Myth 1993.2.26 | |||
Love Style 栗毛 1999.3.22 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | ||
Likeable Style 1990.1.30 | |||
Stage Magic 栗毛 2007.5.4 |
Ghostzapper 鹿毛 2000.4.6 |
Awesome Again 1994.3.29 | |
Baby Zip 1991.3.24 | |||
Magical Illusion 栗毛 2001.5.15 |
Pulpit 1994.2.15 | ||
Voodoo Lily 1987.3.9 | |||
Together Forever 鹿毛 2012.3.19 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
Galileo 鹿毛 1998.3.30 種付け時活性値:1.25【13】 |
★Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
Miswaki 1978.2.22 | ||
Allegretta 1978.3.10 | |||
Green Room 黒鹿毛 2002.5.1 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Theatrical 黒鹿毛 1982.3.13 種付け時活性値:0.75【19】 |
Nureyev 1977.5.2 | |
ツリーオブノレッジ 1977.3.2 | |||
Chain Fern 鹿毛 1986.2.22 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
◆Blushing Groom 栗毛 1974.4.8 種付け時活性値:0.75【11】 |
||
Chain Store 鹿毛 1972.5.11 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5、Northern Dancer4×5、Special(♀)5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Justify (Storm Cat系) |
Galileo (Sadler’s Wells系) |
Theatrical (Nureyev系) |
◆Blushing Groom (Red God系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Justify | 5.25 (【8】+【9】+【15】+【13】) |
母が英GI馬 (No. 9-e) |
5番仔? (5連産目?) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | City of Troy | 牡2 | 58.5 | Ryan Moore | 1:26.03 | A P O’Brien | 1 |
2 | 4 | Haatem | 牡2 | 58.5 | Sean Levey | 6 1/2 | Richard Hannon | 3 |
3 | 7 | Oddyssey | 牡2 | 58.5 | Neil Callan | 3 1/4 | Patrick Owens | 7 |
4 | 3 | Great Truth | 牡2 | 58.5 | William Buick | ハナ | Charlie Appleby | 2 |
5 | 9 | Son | 牡2 | 58.5 | Pat Dobbs | クビ | Richard Hannon | 4 |
2021年生まれ世代の欧州の2歳馬から気になる馬をご紹介しておきます。常勝バリードイル軍団から現れたCity of Troy、カラ芝7ハロンのメイドンを2馬身半差で勝利を収めた後、中1週で臨んだニューマーケット芝7ハロンのスーパーレイティブS。9頭立てを番手先行、ラスト2ハロンを切ってから先頭に立ち、ラスト1ハロンでライアン・ムーア騎手の右ムチが入るともう1段ギアが上がりました。尾花のように淡黄色になっている尻尾の終端が特徴的な、鹿毛に星1つのCity of Troy。おなじみスー・マグナーの濃紺の勝負服をニューマーケット芝のゴールポストに運んだ時には、2着のHaatem(2021.3.2)に6馬身半差を着けていました。この勝ちっぷりを見せられると、
Aidan O’Brien: City of Troy looks incredibly special
Juvenile Watch: City of Troy, horses to follow and Super Sprint tip
シティオブトロイはとても特別に見えます
というエイダン・パトリック・オブライエン調教師の言葉も頷けます。
2018年に無敗で米国クラシック三冠を達成したJustify、初年度産駒となる2020年生まれ世代からウッディスティーヴンスS(米GI)勝ち馬Arabian Lion(2020.5.1)、ベルモントオークス(米GI)勝ち馬Aspen Grove(2020.1.30)、日本でも青竜S(OP)の勝ち馬ユティタム(2020.4.5)等を送り込んでいますが、Scat Daddyの直系は芝ダート兼用の趣があり、Justifyも「芝で走る仔もいれば、ダートで走る仔もいる」というところを欧米日で見せています。そんな中で2年度産駒であるCity of Troyは楽しみが大きそうな感じを受けます。クールモア陣営としてもJustifyはアッシュフォードスタッドの看板種牡馬の一角ですから、City of Troyに寄せる期待度は高いものでしょう。
では、以下にCity of Troyのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
Green Room 2002.5.1 不出走 |Lord Shanakill 2006.3.30 5勝 ジャンプラ賞(仏GI) ミルリーフS(英GII) レノックスS(英GII)ほか |Together Forever 2012.3.19 3勝 フィリーズマイル(英GI)ほか ||Military Style 2018.2.8 2勝 タイロスS(愛GIII)ほか ||City of Troy 2021.3.7 (本馬) スーパーレイティブS(英GII) |Forever Together 2015.5.25 1勝 英オークス(GI)ほか
City of Troyの牝系は母Together Foreverが英2歳GIフィリーズマイル勝ち、半兄Military Styleが愛GIII勝ち馬、伯父Lord Shanakillが仏GI勝ち馬、そして叔母Forever Togetherが英オークス馬という活力十分な9号族e分枝系。叔母Forever Togetherは英オークスが初勝利かつ最後の勝利となりましたが、初勝利が英オークスという事例はSun Princess(1980.5.18)以来35年ぶりでした。Sun Princess、フサイチコンコルド(1993.2.11)&アンライバルド(2006.4.13)兄弟の祖母ですね。
スーパーレイティブSの勝ち方に大物の相を感じたCity of Troy。ホメロスの叙事詩「イリアス」においてトロイ戦争の舞台となったトロイ市が由来であろう、City of Troy。Troyを馬名に持つ馬といえば、そのままTroy(1976.3.25)が思い浮かぶところ。Troyは英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、ベンソン&ヘッジスゴールドC(英GI)と英愛GI4勝を遂げた1970年代末期の大物競走馬。そんなTroyが制した1979年の英ダービーは記念の第200回であり7馬身差の大圧勝。
City of Troy、Troyのように後世に名前が受け継がれる競走馬になって欲しいもの。日本の空の下から、そう願っています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
#私が「イリアス」を意識したのは、藤子不二雄(A)先生の自伝的漫画「まんが道」の中で「トロイの木馬をテーマとした漫画を密かにストックしていた」という内容で劇中作として描かれたことでした。あとは、魚戸おさむ先生が作画を担当された「イリヤッド~入矢堂見聞録」ですね。…むぅ、結局は小学館様ですか^^;