2018年のクラシック候補生を確認する(其の拾肆)

テトラドラクマ 牝 鹿毛 2015.2.16生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・吉田勝己氏 美浦・小西一男厩舎

テトラドラクマ(2015.2.16)の4代血統表
ルーラーシップ
鹿毛 2007.5.15
種付け時活性値:1.75
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
エアグルーヴ
鹿毛 1993.4.6
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ダイナカール
鹿毛 1980.5.10
ノーザンテースト 1971.3.15
シヤダイフエザー 1973.2.20
リビングプルーフ
鹿毛 2007.3.9
仔受胎時活性値:1.75

ファルブラヴ
鹿毛 1998.2.28
種付け時活性値:0.00
Fairy King
鹿毛 1982.3.4
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Gift of the Night
黒鹿毛 1990.2.7
Slewpy 1980.3.28
Little Nana 1975.3.18
プルーフオブラヴ
鹿毛 2000.5.5
仔受胎時活性値:1.50
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:1.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ページプルーフ
黒鹿毛 1988.6.5
仔受胎時活性値:0.75
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
種付け時活性値:1.25
バーブスボールド
黒鹿毛 1978.4.27
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×4、Seattle Slew4×5(母方)>

テトラドラクマ(2015.2.16)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ルーラーシップ
(Mr. Prospector系)
ファルブラヴ
(Fairy King系)
サンデーサイレンス
(Halo系)
Seattle Slew
(Bold Ruler系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ルーラーシップ
(エアグルーヴ)
4.25 大伯母シーキングザパール
(No. 17-b)
2番仔
(2連産目)

2018年の第53回クイーンC(GIII)。前走の第34回フェアリーS(GIII)では1番人気に推されたものの、プリモシーン(2015.4.27)の6着だったテトラドラクマ。今回のクイーンCは、昨秋の未勝利戦で1分33秒9の5馬身差勝ちを収めた時と同じ東京芝1600m。テン乗りとなった田辺裕信騎手が3枠6番の内枠を利してハナに行き、そのまま先頭を譲ることなく逃げ切りました。その勝ち時計1分33秒7は、2016年のメジャーエンブレム(2013.3.26)の1分32秒5、2017年のアドマイヤミヤビ(2014.1.14)の1分33秒2に次ぐ、レース史上3位の好時計でした。また、テトラドラクマを管理される小西一男調教師は、スーパーナカヤマ(1994.4.10)による1998年のガーネットS(旧GIII)以来、20年ぶりのJRA重賞制覇。フリーになったとはいえ、弟子の田辺騎手と共に得た重賞勝ちは格別だったでしょう。おめでとうございました。

では、以下にテトラドラクマのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

ページプルーフ 1988.6.5 1勝
|シーキングザパール 1994.4.16 8勝 モーリス・ド・ゲスト賞(仏GI) NHKマイルカップ(GI) ニュージーランドT4歳S(GII) デイリー杯3歳S(GII) シルクロードS(GIII) シンザン記念(GIII) フラワーC(GIII)ほか
||シーキングザダイヤ 2001.3.1 7勝 ニュージーランドT 浦和記念(JpnII) 日本テレビ盃(統一GII) アーリントンC(GIII) 兵庫ゴールドT(統一GIII)ほか
|プルーフオブラヴ 2000.5.5 2勝
||リビングプルーフ 2007.3.9 3勝
|||テトラドラクマ 2015.2.16 (本馬) クイーンC(GIII)

仏国から米国で継承されてきた、17号族b分枝系。近年では2017年のエクリプス賞年度代表馬Gun Runner(2013.3.8)が世界的な活躍馬として知られています。世界的な活躍馬と言えば、テトラドラクマの大伯母シーキングザパールも、そう。上図で示したとおり、仏日でGレース7勝の名牝は満4歳時の1998年に欧州遠征を敢行し、当時日本ではモーリス・ド・ギース賞と呼ばれたドーヴィル芝1300mの仏GIをコースレコードとなる1分14秒70で制し、日本調教馬として史上初めて欧州GI勝ちを果たすという偉業を達成しました。鹿毛の愛らしい牝馬だったシーキングザパール、0の理論的にはその父Seeking the Gold(1985.4.7)が満8歳時のミニモの遺伝を受けた名馬でした。また、シーキングザパールの初仔シーキングザダイヤは重賞5勝の活躍馬でしたが、それ以上に「ジーワン2着9回」という銀字塔(?)が印象に残る、シルバーコレクターでした。そんなシーキングザダイヤ、種牡馬としては南米の智国(チリ)でGI勝ち馬を複数送り出しており、「父Storm Cat×母シーキングザパール」という、その血筋の良さを改めて見せています。

*

リバティハイツ 牝 鹿毛 2015.3.23生 千歳・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 栗東・高野友和厩舎

リバティハイツ(2015.3.23)の4代血統表
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
種付け時活性値:1.25
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Miesque
鹿毛 1984.3.14
Nureyev 1977.5.2
Pasadoble 1979.4.1
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン
黒鹿毛 1983.5.9
トライマイベスト 1975.4.28
Mill Princess 1977.5.21
Pilot Bird
鹿毛 1983.2.9
★Blakeney 1966.3.28
The Dancer 1977.3.31
ドバウィハイツ
鹿毛 2007.2.11
仔受胎時活性値:1.75
Dubawi
鹿毛 2002.2.7
種付け時活性値:1.00
Dubai Millennium
鹿毛 1996.3.20
Seeking the Gold 1985.4.7
Colorado Dancer 1986.2.13
Zomaradah
鹿毛 1995.2.21
Deploy 1987.5.15
Jawaher 1989.5.13
Rosie’s Posy
鹿毛 1999.3.31
仔受胎時活性値:1.75
Suave Dancer
鹿毛 1988.2.7
種付け時活性値:0.50
Green Dancer 1972.4.14
Suavite 1981.5.2
My Branch
鹿毛 1993.5.21
仔受胎時活性値:1.25
Distant Relative
鹿毛 1986.3.10
種付け時活性値:1.50
Pay The Bank
鹿毛 1987.5.27
仔受胎時活性値:1.25

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector3×5、Green Dancer5×4、Northern Dancer5×5>

リバティハイツ(2015.3.23)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
Dubawi
(Mr. Prospector系)
Suave Dancer
(Nijinsky系)
Distant Relative
(Habitat系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Distant Relative
(ドバウィハイツ)
6.00 母が米GI2勝馬
(No. 1-s)
3番仔
(3連産目)

2018年の第52回フィリーズレビュー(GII)。スタート直後に4番人気のアマルフィコースト(2015.2.5)騎乗の浜中俊騎手が落馬して波乱の幕開けとなった一戦。「2分の1馬身、クビ、ハナ、クビ」という大混戦のゴール前、僅かに抜け出したのは、8番人気のリバティハイツと北村友一騎手。リバティハイツはこれで4戦2勝、2着1回、3着1回。2勝は共に北村騎手によるもの。手の合うコンビで掴んだ第78回桜花賞(GI)への切符、トライアルの勝ち馬として本番でも頑張って欲しいものです。

では、以下にリバティハイツのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

My Branch 1993.5.21 4勝 チェヴァリーパークS(英GI)2着 愛1000ギニー(GI)3着ほか
|Future Flight 1998.4.13 1勝
||Gothic Dance 2009.5.11 8勝 キウスーラ賞(伊III)
|Rosie's Posy 1999.3.31 1勝
||ドバウィハイツ 2007.2.11 イエローリボンS(米GI) ゲイムリーS(米GI) ウィルシャーH(米GIII)ほか
|||リバティハイツ 2015.3.23 (本馬) フィリーズレビュー(GII)
||Make Believe 2012.2.19 4勝 仏2000ギニー(仏GI) フォレ賞(仏GI) ジェベル賞(仏GIII)2着
|Tante Rose 2000.4.10 5勝 スプリントC(英GI) サマーS(英GIII) フレッドダーリンS(英GIII)ほか
||Rose Diamond 2006.1.31 2勝 プレスティージS(英GIII)2着
|||Real Smart 2012.3.7 3勝 ロバートGディックメモリアルS(米GIII)
|Bay Tree 2001.4.12 2勝 ムシドラS(英GIII)3着
|Melodramatic 2005.1.23 1勝
||Almodovar 2012.1.13 3勝 ハードウィックS(英GII)3着

近親に欧米のGレース好戦馬が並ぶ活力充分な1号族s分枝系。リバティハイツの母ドバウィハイツは芝10FのイエローリボンS(現ロデオドライブS)、芝9FのゲイムリーSと米GI2勝、叔父Make Believeは芝1600mの仏2000ギニー、芝1400mのフォレ賞と仏GI2勝。GI勝ち馬がリバティハイツの本当に近いところに見えます。リバティハイツ、母、叔父に続いてGI勝ち馬まで登り詰められるでしょうか。これからが楽しみです。

*

ハーレムライン 牝 鹿毛 2015.2.20生 千歳・社台ファーム生産 馬主・吉田千津氏 美浦・田中清隆厩舎

ハーレムライン(2015.2.20)の4代血統表

マンハッタンカフェ
青鹿毛 1998.3.5
種付け時活性値:0.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
サトルチェンジ
黒鹿毛 1988.4.2
Law Society
黒鹿毛 1982.2.16
Alleged 1974.5.4
Bold Bikini 1969.4.11
Santa Luciana
黒鹿毛 1973
★Luciano 1964
Suleika 1954
マクリス
栗毛 1997.2.21
仔受胎時活性値:0.25
グルームダンサー
鹿毛 1984.3.23
種付け時活性値:1.00
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
Red God 1954.2.15
Runaway Bride 1962
Featherhill
鹿毛 1978.2.24
Lyphard 1969.5.10
Lady Berry 1970.4.3
マツクホープ
栗毛 1983.5.29
仔受胎時活性値:1.25
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:0.75
Northern Dancer 1961.5.27
Lady Victoria 1962.2.20
ヨドセローナ
鹿毛 1976.2.24
仔受胎時活性値:1.50
エルセンタウロ
黒鹿毛 1959.9.1
種付け時活性値:1.875
パロクサイド
栗毛 1959
仔受胎時活性値:2.00

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5>

ハーレムライン(2015.2.20)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
マンハッタンカフェ
(Halo系)
グルームダンサー
(Blushing Groom系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
エルセンタウロ
(Fairway系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
エルセンタウロ
(Parwiz)
5.00 従兄トウカイポイント
(No. 8-f パロクサイド系)
9番仔
(2連産目)

2018年の最後の桜花賞トライアルとなったアネモネS(OP)。年が明けてから未勝利、500万下と連勝を果たしていたハーレムラインと大野拓弥騎手のコンビ。1番人気に推されたオープン特別でも期待に応え、3連勝で西下最終便のチケットを勝ち取りました。

では、以下にハーレムラインのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

マックホープ 1983.5.29 5勝
|マッチポイント 1990.4.23 0勝
||マッチザピース 1995.3.11 4勝
|||マッチレスバロー 2003.2.15 4勝 共同通信杯(GIII)3着
||トウカイポイント 1996.5.18 7勝 マイルチャンピオンシップ(GI) 中山記念(GII)ほか
||パープルエビス 1997.5.8 4勝 都大路S(OP) スプリングS(GII)2着 アーリントンC(GIII)2着
|ボンヌシャンス 1992.5.19 1勝
||インテレット 2003.3.24 2勝 AJCC(GII)2着 毎日杯(GIII)2着
||トランスワープ 2005.3.7 7勝 函館記念(GIII) 新潟記念(GIII)ほか
|マクリス 1997.2.21 3勝
||ハーレムライン 2015.2.20 (本馬) アネモネS(OP)

社台さん伝来の8号族f分枝系であるパロクサイド系。従兄にトウカイポイント&パープルエビス兄弟、インテレット&トランスワープ兄弟が見えますね。トランスワープの重賞2勝は、ハーレムラインと同じ大野騎手により、もたらされたものでした。大野騎手、マックホープを祖母とする馬たちとの手が合う、というところでしょうか。また、トウカイポイント。その近況はトウカイポイント (@Toukaipoint1996) | Twitterで確認することが出来ます。22歳を迎えても、元気そうで何よりです^^

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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