Calandagan(カランダガン。2021.1.27)-第75回”キング・ジョージ”(英GI)の勝ち馬-

Result

Calandagan(カランダガン) せん 鹿毛 2021.1.27生 愛国・Haras de Son Altesse l’Aga Khan SCEA生産 馬主・Aga Khan Studs SCEA 仏国・F-H Graffard厩舎

Calandagan(2021.1.27)の4代血統表

Gleneagles
鹿毛 2012.1.12
種付け時活性値:0.00【8】
Galileo
鹿毛 1998.3.30
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Urban Sea
栗毛 1989.2.18
Miswaki 1978.2.22
Allegretta 1978.3.10
You’resothrilling
黒鹿毛 2005.2.5
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Mariah’s Storm
鹿毛 1991.4.1
Rahy 1985.2.18
イメンス 1979.3.17
Calayana
鹿毛 2014.2.17
仔受胎時活性値:1.50【6】

Sinndar
鹿毛 1997.2.27
種付け時活性値:0.00【16】
Grand Lodge
栗毛 1991.3.6
Chief’s Crown 1982.4.7
La Papagena 1983.5.26
Sinntara
鹿毛 1989.3.8
Lashkari 1981.4.3
Sidama 1982.2.27
Clariyn
鹿毛 2009.2.5
仔受胎時活性値:1.00【4】
Acclamation
鹿毛 1999.4.26
種付け時活性値:0.25【9】
Royal Applause 1993.2.24
Princess Athena 1985.3.30
Clodovina
鹿毛 2004.3.22
仔受胎時活性値:1.00【4】
ロックオブジブラルタル
鹿毛 1999.3.8
種付け時活性値:1.00【4】
Clodora
鹿毛 1994.1.23
仔受胎時活性値:0.25【9】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5>

Calandagan(2021.1.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Gleneagles
(Galileo系)
★Sinndar
(Danzig系)
Acclamation
(トライマイベスト系)
ロックオブジブラルタル
(デインヒル系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ロックオブジブラルタル 3.75
(【6】+【4】+【4】+【9】)
Clodovilと同牝系
(No. 16-b)
2番仔
(2連産目)

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2025年の第75回”キング・ジョージ”(英GI。アスコット芝11F211y)の結果


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 1 Calandagan せん4 61.2 Mickael Barzalona 2:29.74 F-H Graffard 1
2 5 Kalpana 牝4 59.9 Oisin Murphy 1 Andrew Balding 4
3 4 Rebel’s Romance せん7 61.2 William Buick 2 1/2 Charlie Appleby 3
4 3 Jan Brueghel 牡4 61.2 Ryan Moore クビ A P O’Brien 2
5 2 Continuous 牡5 61.2 Wayne Lordan 14 A P O’Brien 5
カランダガンがキングジョージでG1連勝、今後はジャパンC遠征も選択肢に | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(3歳以上、芝12ハロン)が現地26日にアスコット競馬場で行われ、5頭立ての最後方を進んだ1番人気のカランダガンが、直線で先に抜け出した4番人気

頭数は5頭という淋しい数ではありましたが、5頭いずれもGI馬というメンバーで行われた2025年夏の欧州における選手権距離王者を決める一戦。1番人気に応えたのは前走サンクルー大賞(仏GI)で悲願のGI初勝利を遂げていたCalandagan。レースは昨年の英セントレジャーS(GI)勝ち馬Jan Brueghel(2021.5.7)が逃げ、外の番手に一昨年の英セントレジャーS勝ち馬にしてハーツクライ(2001.4.15)産駒のContinuous(2020.3.25)、内の3番手に古豪Rebel’s Romance(2018.3.19)、外の4番手に紅一点にしてディープインパクト(2002.3.25)の直孫であるKalpana(2021.4.29)、そして最後方からCalandaganという隊列。古馬どうしの勝負は落ち着いた流れとなり、勝負はアスコット芝の直線2.5ハロンへ。逃げたJan Brueghelを目掛けて内から迫ろうとしたRebel’s RomanceはContinuousとの挟撃に遭い進路取りに手間取っているように見えたところで、外からKalpanaがラスト2ハロンの地点で綺麗に抜け出しに掛かりました。「これはオイシン、上手く乗った」と思いましたが、ラスト1ハロンを切って更に外から迫った馬の脚色が際立っていました。鹿毛の流星、緑の帽子に緑の勝負服も鮮やかにCalandagan。アスコット芝11ハロン211ヤードのゴールポストでは1馬身差を着けての快勝、GI連勝を以てクラシックディスタンスの新たな強者として完全に名乗りを上げました。

Calandaganの鞍上を務めたミカエル・バルザローナ騎手は”キング・ジョージ”初勝利。2011年にPour Moi(2008.1.10)で英ダービー(GI)を19歳で勝利されたバルザローナ騎手も今年で34歳になられるということで時の流れの速さを思います。また管理されるフランシス-アンリ・グラファール調教師は昨年のGoliath(2020.2.27)に続いて”キング・ジョージ”連覇。そしてオーナーブリーダーであるアガカーン・スタッド。今年2月に亡くなられたアガ・カーン4世の名義も含めるとShergar(1978.3.3)、アラムシャー(2000.4.18)、Azamour(2001.3.8)に続いてCalandaganが4頭目の勝利となりました。

Goliath(ゴリアット。2020.2.27)-第74回"キング・ジョージ"(英GI)の勝ち馬-
Goliath(ゴリアット。2020.2.27)-第74回"キング・ジョージ"(英GI)の勝ち馬-

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Calandaganの父Gleneaglesは現役時代に7勝を挙げ、その主な勝ち鞍に英2000ギニー(GI)、愛2000ギニー(GI)、セントジェームズパレスS(英GI)、愛ナショナルS(GI)、愛フューチュリティS(GII)、タイロスS(愛GIII)と7ハロンから8ハロンで英愛グループレース6勝がある活躍馬でした。伯父Giant’s Causeway(1997.2.14)という血筋の良さから種牡馬としても嘱望されたであろうGleneagles、既に20頭以上のGレース勝ち馬を送り込んでおり期待に応えているのではないでしょうか。2025年現時点の主な代表産駒を確認しておきますと、

  1. Highland Chief(2017.4.17)
    →マンノウォーS(米GI)、シカモアS(米GIII)ほか。牡馬
  2. Loving Dream(2018.3.29)
    →ロワイヤリュー賞(仏GI)、リブルズデイルS(英GII)。牝馬
  3. Mill Stream(2020.4.1)
    →ジュライC(英GI)、デュークオブヨークS(英GII)、モートリー賞(仏GIII)ほか。牡馬
  4. Calandagan(2021.1.27)
    →”キング・ジョージ”(英GI)、サンクルー大賞(仏GI)ほか。せん馬。本稿の主役
  5. Palladium(2021.4.11)
    →独ダービー(GI)。牡馬
  6. シャヴァーサナ(2020.3.30)
    →伊オークス(GII)、伊1000ギニー(GIII)。牝馬
  7. ショックアクション(2018.2.27)
    →新潟2歳S(GIII)。牡馬

GI馬たちと日本に関わりのある馬をピックアップしてのご紹介となりましたが”キング・ジョージ”勝ち馬Calandagan、独ダービー馬Palladiumと2021年生まれ世代は種牡馬Gleneaglesにとって、1世代で複数のGI馬を輩出した初めての世代となりました。0の理論的にはCalandagan、Palladium共に父Gleneaglesから8歳時交配のミニモの遺伝を受けており、父からマイラー形質の形相を受け継がなかったというところでしょうか。なおCalandagan、Palladiumの両馬は共に母父も16歳時の0交配であり、近い代で多くの先祖が0化されている良配合馬です。またGleneagles産駒ということでは2023年の伊国の二冠牝馬シャヴァーサナは吉田勝己氏の勝負服で走り、昨年からノーザンファームで繁殖牝馬として繋養されていて、今年2月21日にエフフォーリア(2018.3.10)の仔を産みました。

Palladium(パラディウム。2021.4.11)-第155回独ダービー(GI)の勝ち馬+α-
Palladium(パラディウム。2021.4.11)-第155回独ダービー(GI)の勝ち馬+α-
Shavasana(2020.3.30)-第114回伊オークス(GII)の勝ち馬-
Shavasana(シャバーサナ) 牝 栗毛 2020.3.30生 愛国・Razza Del Velino SRL生産 馬主・吉田 勝己氏 伊国・Stefano Botti厩舎

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 さらに、カランダガンの適距離は12ハロンとして「シーズン終盤にジャパンカップへ行くこともあり得るが、他にも大きなターゲットはある」と、ジャパンCが選択肢の一つであることを明かしている。

カランダガンがキングジョージでG1連勝、今後はジャパンC遠征も選択肢に | JRA-VAN World – 海外競馬情報サイト

“キング・ジョージ”の快走ぶりからその進路も注目される存在となったCalandagan。仏国のグラファール厩舎の所属馬だけに、牡馬であれば凱旋門賞(仏GI)となるところでしょうけれど、せん馬故に出走できず。「ならば」と秋に向かう先は果たして。欧州の12ハロンチャンピオン級の進路にも注目です。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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