Sovereignty(ソヴリンティ。2022.2.22)-第151回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬-

Result

Sovereignty(ソヴリンティ) 牡 鹿毛 2022.2.22生 米国・Godolphin生産 馬主・Godolphin, LLC 米国・William I. Mott厩舎

Sovereignty(2022.2.22)の4代血統表

Into Mischief
鹿毛 2005.3.28
種付け時活性値:0.00【16】
Harlan’s Holiday
鹿毛 1999.4.6
Harlan
黒鹿毛 1989.3.2
Storm Cat 1983.2.27
Country Romance 1976.3.2
Christmas in Aiken
鹿毛 1992.3.25
★Affirmed 1975.2.21
Dowager 1980.5.8
Leslie’s Lady
鹿毛 1996.3.10
Tricky Creek
鹿毛 1986.4.19
Clever Trick 1976.3.10
Battle Creek Girl 1977.3.10
Crystal Lady
鹿毛 1990.5.12
Stop the Music 1970.3.23
One Last Bird 1980.4.30
Crowned
黒鹿毛 2013.2.18
仔受胎時活性値:2.00【8】
Bernardini
鹿毛 2003.3.23
種付け時活性値:0.25【9】
A.P. Indy
黒鹿毛 1989.3.31
Seattle Slew 1974.2.15
Weekend Surprise 1980.4.8
Cara Rafaela
芦毛 1993.3.30
Quiet American 1986.4.29
Oil Fable 1986.4.4
Mushka
黒鹿毛 2005.1.28
仔受胎時活性値:1.75【7】
エンパイアメーカー
黒鹿毛 2000.4.27
種付け時活性値:1.00【4】
Unbridled 1987.3.5
Toussaud 1989.5.6
Sluice
黒鹿毛 1998.2.20
仔受胎時活性値:1.50【6】
Seeking the Gold
鹿毛 1985.4.7
種付け時活性値:1.00【12】
Lakeway
鹿毛 1991.2.19
仔受胎時活性値:1.50【6】

<5代血統表内のクロス:Seattle Slew4×5、Fappiano5×5>

Sovereignty(2022.2.22)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
★Into Mischief
(Storm Cat系)
Bernardini
(A.P. Indy系)
エンパイアメーカー
(Mr. Prospector系)
Seeking the Gold
(Mr. Prospector系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
エンパイアメーカー
(Toussaud)
6.75
(【8】+【7】+【6】+【6】)
祖母と高祖母が米GI馬
(No. 9-f)
3番仔?

*

2025年の第151回ケンタッキーダービー(米GI。チャーチルダウンズ・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 18 Sovereignty 牡3 57.2 Junior Alvarado 2:02.31 William Mott 3
2 8 Journalism 牡3 57.2 Umberto Rispoli 1 1/2 Michael McCarthy 1
3 21 Baeza 牡3 57.2 Flavien Prat クビ John Shirreffs 6
4 3 Final Gambit 牡3 57.2 Luan Machado 2 1/2 Brad H Cox 8
5 20 Owen Almighty 牡3 57.2 Javier Castellano 4 3/4 Brian A Lynch 16
【ケンタッキーダービー】ソヴリンティが快勝、ゴドルフィンは前日のオークスとW制覇 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
第151回ケンタッキーダービー(3歳、ダート10ハロン)が現地3日にチャーチルダウンズ競馬場で行われ、道中は後方からの追走となった3番人気のソヴリンティが、中団から進出する1番人気ジャーナリズムを直

正に泥田のような馬場を駆けた2025年の”The Run for the Roses”。バラの首飾りを賭けた19頭の戦いを制したのは現地で戦前3番人気だったSovereignty。外側の16番ゲートからの発進すると、道中は後方4番手あたりを追走。「Sloppyの馬場にしては前が速いな」と思った、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(米GI)勝ち馬Citizen Bull(2022.4.2)が逃げて作り出したペースは入りの4ハロンにおける2ハロン毎のラップ推移は22.81-46.23(23:42)。サスガにこのペースでは前を行く馬たちもしんどくなり、4分の3マイル通過は1:10.78(24:55)と若干緩み、さらに直線に入った後の1マイル通過は1:36.84(26:06)。この4分の3マイルから1マイルの2ハロンでレースは大きく動き、道中中団位置に構えたJournalism(2022.2.6)が1番人気に応えるべく先団3番手に取り付くと、更に外からいつの間にか4番手と迫ったのがSovereignty。先行勢の中から懸命の抜け出しを見せたOwen Almighty(2022.3.5)をパスすると、キンシャサノキセキ(2003.9.24)ルーラーシップ(2007.5.15)の騎乗でも知られるウンベルト・リスポリ騎手騎乗のJournalismが必死に頑張ろうとしましたが、それをねじ伏せたジュニオール・アルバラード騎手騎乗のSovereignty。ラストは1と2分の1馬身差を着けたところが栄光のゴールポスト。勝ち時計2:02.31、最後の2ハロンは25:47という根性比べを見事に制して、第151代ケンタッキーダービー馬の栄誉を蹄中に収めたのでした。

Sovereigntyの鞍上のアルバラード騎手はケンタッキーダービー初制覇となりました。近年はCody’s Wish(2018.5.3)の主戦としても知られたベネズエラ出身のアルバラード騎手、今回のケンタッキーダービーのゴール後の馬上インタビューでは本当に嬉しそうな様を見られました。またSovereigntyを管理されるホールオブフェーマーのウィリアム・モット調教師は2019年のCountry House(2016.5.8)に続くケンタッキーダービー2勝目ですが、Country Houseの折は1位入線で17着降着となったMaximum Security(2016.5.14)がいましたので、管理馬が先頭でゴールしたケンタッキーダービーは今回が初めてでした。そしてまたTrainer Profile | William I. Mott | Equibase is Your Official Source for Thoroughbred Racing Informationによりますと、モット師は今回のケンタッキーダービーが通算5500勝目(!!)だった模様。併せてオーナーブリードのゴドルフィンにとっても、悲願のケンタッキーダービー初優勝となりました。紹介する順番は前後しますが、ゴドルフィンは前日のケンタッキーオークス(米GI)をGood Cheer(2022.4.7)で勝ち、ケンタッキーダービー同日の英2000ギニー(GI)をRuling Court(2022.2.8)で制しと、米英のクラシックを勝ちまくりです。それぞれにおめでとうございました。

Sovereigntyの父である現代の北米首位種牡馬Into MischiefはAuthentic(2017.5.5)、Mandaloun(2018.3.18)に続く産駒3頭目のケンタッキーダービー勝ち。ただAuthenticの折はCOVID-19の影響もあり9月の開催、MandalounはMedina Spirit(2018.5.4)の「失格」による1年越しの繰り上がりであり、5月開催のケンタッキーダービーにおいて産駒が先頭でゴールしたのは今回が初めてでした。上段のモット師について書いたことを転用した書き方になりましたけれど、人にも馬にも色々とドラマがありますね^^;

では、以下にSovereigntyの近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Lakeway 1991.2.19 7勝 マザーグースS(米GI) ハリウッドオークス(米GI) サンタアニタオークス(米GI) ラスヴァージネスS(米GI) チャーチルダウンズBCH(米GII)ほか
|Sluice 1998.2.20 4勝
||Mushka 2005.1.28 6勝 スピンスターS(米GI) デムワゼルS(米GII) グレンズフォールズH(米GIII)ほか
|||Crowned 2013.2.18 不出走
||||Sovereignty 2022.2.22 (本馬) ケンタッキーダービー(米GI) ファウンテンオブユースS(米GII) ストリートセンスS(米GIII)ほか
|Flying Spur 2006.2.21 1勝 フェアグラウンズオークス(米GII)2着 ケンタッキーオークス(米GI)3着
|Front Range 2011.4.10 2勝 サマータイムオークス(米GII)3着

Sovereigntyの牝系は9号族f分枝系。高祖母LakewayがマザーグースS、ハリウッドオークス、サンタアニタオークス、ラスヴァージネスSと米GI4勝の名牝、そして祖母MushkaはスピンスターSの勝ち馬。見ればLakewayからMushka、MushkaからSovereigntyと隔世となった孫世代がGI馬になるという流れですね。なおLakewayは0の理論的にはその父Seattle Slewが16歳時交配のミニモの遺伝を受けています。またMushkaは種牡馬エンパイアメーカーの初年度産駒においてGI馬となった4頭の内の1頭です。

Sovereignty。ケンタッキーダービー馬となって向かう先は”The Run for the Black-Eyed Susans”ことプリークネスS(米GI)でしょうか。米国馬は短い間にタフネスな上級レースを繰り返してサスガと思わされることも多いのです。ともあれ、消耗戦となったケンタッキーダービーの疲れを癒やしてください。19頭の駿馬たち、そして関わる人々、本当にお疲れ様でした。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

タイトルとURLをコピーしました