レッドファルクス 牡 芦毛 2011.4.12生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(株)東京ホースレーシング 美浦・尾関 知人厩舎
スウェプトオーヴァーボード 芦毛 1997.2.6 種付け時活性値:1.25【13】 |
エンドスウィープ 鹿毛 1991.5.31 |
フォーティナイナー 栗毛 1985.5.11 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
File 1976.4.30 | |||
Broom Dance 鹿毛 1979.4.10 |
Dance Spell 1973.3.29 | ||
Witching Hour 1960.3.31 | |||
Sheer Ice 芦毛 1982.5.26 |
Cutlass 鹿毛 1970.4.26 |
Damascus 1964.4.14 | |
Aphonia 1962.4.19 | |||
Hey Dolly A. 芦毛 1974.3.2 |
Ambehaving 1954.2.27 | ||
Swift Deal 1969.3.19 | |||
ベルモット 栗毛 1997.6.5 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 種付け時活性値:0.50【10】 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
レガシーオブストレングス 栗毛 1982.5.7 仔受胎時活性値:1.50【14】 |
Affirmed 栗毛 1975.2.21 種付け時活性値:1.50【6】 |
Exclusive Native 1965.4.17 | |
Won’t Tell You 1962 | |||
Katonka 鹿毛 1972.3.7 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Minnesota Mac 鹿毛 1964.4.26 種付け時活性値:1.75【7】 |
||
Minnetonka 鹿毛 1967.4.4 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
<5代血統表内のクロス:Raise a Native5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
スウェプトオーヴァーボード (Mr. Prospector系) |
サンデーサイレンス (Halo系) |
Affirmed (Raise a Native系) |
Minnesota Mac (Rough’n Tumble系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Minnesota Mac (レガシーオブストレングス) |
4.00 (【13】+【14】+【9】+【4】) |
伯母スティンガー (No. 9-c) |
7番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | レッドファルクス | 牡5 | 56 | M.デムーロ | 1:07.2 | 9-9 | 32.7 | 466 [-4] |
尾関 知人 | 3 | |
2 | 7 | ラヴァーズポイント | 牝6 | 50 | 松若 風馬 | 1:07.2 | クビ | 2-2 | 33.3 | 506 [-6] |
高橋 康之 | 7 |
3 | 5 | ベルカント | 牝5 | 55.5 | 藤岡 康太 | 1:07.3 | クビ | 1-1 | 33.5 | 486 [前計不] |
角田 晃一 | 2 |
4 | 9 | サドンストーム | 牡7 | 56 | C.ルメール | 1:07.4 | 1/2 | 4-4 | 33.3 | 478 [+4] |
西浦 勝一 | 6 |
5 | 12 | ベルルミエール | 牝5 | 53 | 太宰 啓介 | 1:07.6 | 1 1/4 | 4-6 | 33.4 | 470 [-6] |
高橋 亮 | 10 |
1F毎の ラップ |
12.2 – 10.7 – 10.9 – 10.9 – 10.8 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.2 – 22.9 – 33.8 – 44.7 – 55.5 – 1:07.2 |
上り | 4F 44.3 – 3F 33.4 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 13 | レッドファルクス | 牡5 | 57 | M.デムーロ | 1:07.6 | 9-7 | 33.5 | 472 [+6] |
尾関 知人 | 3 | |
2 | 15 | ミッキーアイル | 牡5 | 57 | 松山 弘平 | 1:07.6 | アタマ | 1-1 | 34.2 | 486 [-4] |
音無 秀孝 | 2 |
3 | 4 | ソルヴェイグ | 牝3 | 53 | 田辺 裕信 | 1:07.6 | クビ | 2-4 | 34.0 | 460 [-10] |
鮫島 一歩 | 9 |
4 | 5 | シュウジ | 牡3 | 55 | 川田 将雅 | 1:07.7 | クビ | 2-2 | 34.1 | 504 [+12] |
須貝 尚介 | 5 |
5 | 7 | スノードラゴン | 牡8 | 57 | 大野 拓弥 | 1:07.7 | ハナ | 10-10 | 33.4 | 510 [+2] |
高木 登 | 12 |
1F毎の ラップ |
11.8 – 10.5 – 11.1 – 11.2 – 11.2 – 11.8 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
11.8 – 22.3 – 33.4 – 44.6 – 55.8 – 1:07.6 |
上り | 4F 45.3 – 3F 34.2 |
節目となった2016年の第50回スプリンターズS。1番人気馬が行き場を失って馬群に沈む中、馬場の外側を矢のように伸びてきたのは、レッドファルクス。橙の帽子、「赤、白星散、袖白一本輪」の勝負服をまとったミルコ・デムーロ騎手の鼓舞に応えて、決勝点では「アタマ」だけミッキーアイル(2011.3.12)を捉えていました。レッドファルクス、馬名意味は「冠名+ラテン語で『鎌』の意味を持つ両手剣」ということだそうですが、その鎌の大剣の切れ味で、ライバル15頭を屠りました。
レッドファルクスは当年5月の欅S(OP)、7月のCBC賞(GIII)、そして10月のスプリンターズSと3連勝で戴冠となりました。この3連勝を改めて見直しますと、
- 欅S(東京ダート1400m。勝ち時計1分22秒6)
→2着エイシンバッケン(2012.4.20)と「タイム差なし」の「クビ」差勝ち - CBC賞(中京芝1200m。勝ち時計1分7秒2)
→2着ラヴァーズポイント(2010.3.27)と「タイム差なし」の「クビ」差勝ち - スプリンターズS(中山芝1200m。勝ち時計1分7秒6)
→2着ミッキーアイル(2011.3.12)と「タイム差なし」の「アタマ」差勝ち
ダートも芝も問わず、僅差を凌ぎ切るチカラが備わった5歳の芦毛馬が、初挑戦のGI大舞台でもその勝負強さを見せてくれたのでした。
このスプリンターズS制覇により、レッドファルクスは管理される尾関知人調教師と父スウェプトオーヴァーボードにGI初勝利を贈りました。レッドファルクスに対してデムーロ騎手は「ズブい馬」というコメントを残されましたけれど、たとえズブくとも電撃の6ハロン戦でGI勝ち馬に登り詰められるものなのですね^^;
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | レッドファルクス | 牡6 | 58 | M.デムーロ | 1:23.2 | 8-9 | 33.7 | 474 [+2] |
尾関 知人 | 2 | |
2 | 12 | クラレント | 牡8 | 56 | 岩田 康誠 | 1:23.3 | 3/4 | 3-4 | 34.1 | 488 [-8] |
橋口 慎介 | 11 |
3 | 9 | グランシルク | 牡5 | 56 | 戸崎 圭太 | 1:23.4 | 1/2 | 10-10 | 33.8 | 506 [0] |
戸田 博文 | 4 |
4 | 1 | ヒルノデイバロー | 牡6 | 56 | 横山 典弘 | 1:23.6 | 1 1/4 | 1-1 | 34.6 | 522 [-6] |
昆 貢 | 13 |
5 | 8 | トウショウドラフタ | 牡4 | 56 | 田辺 裕信 | 1:23.6 | ハナ | 12-11 | 33.8 | 474 [-6] |
萱野 浩二 | 6 |
1F毎の ラップ |
12.8 – 11.3 – 12.3 – 12.6 – 11.6 – 11.1 – 11.5 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.8 – 24.1 – 36.4 – 49.0 – 1:00.6 – 1:11.7 – 1:23.2 |
上り | 4F 46.8 – 3F 34.2 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | レッドファルクス | 牡6 | 57 | M.デムーロ | 1:07.6 | 11-10 | 33.0 | 474 [0] |
尾関 知人 | 1 | |
2 | 2 | レッツゴードンキ | 牝5 | 55 | 岩田 康誠 | 1:07.6 | クビ | 9-7 | 33.1 | 496 [0] |
梅田 智之 | 5 |
3 | 6 | ワンスインナムーン | 牝4 | 55 | 石橋 脩 | 1:07.7 | 1/2 | 1-1 | 33.8 | 452 [0] |
斎藤 誠 | 7 |
4 | 1 | スノードラゴン | 牡9 | 57 | 大野 拓弥 | 1:07.7 | クビ | 12-12 | 33.0 | 510 [+6] |
高木 登 | 16 |
5 | 12 | ブリザード | せん6 | 57 | G.モッセ | 1:07.8 | クビ | 7-7 | 33.4 | 504 [-6] |
P.イウ | 12 |
1F毎の ラップ |
11.9 – 10.8 – 11.2 – 10.9 – 11.1 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
11.9 – 22.7 – 33.9 – 44.8 – 55.9 – 1:07.6 |
上り | 4F 44.9 – 3F 33.7 |
2017年の第51回スプリンターズS。レッドファルクス、前年2016年の第50回に続いて、見事に連覇達成。スプリンターズSの連覇は、GIレースとなって以後では、第27回と第28回のサクラバクシンオー(1989.4.14)、第46回と第47回のロードカナロア(2008.3.11)に続く、史上3頭目の快挙でした。
では、以下にレッドファルクスのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
レガシーオブストレングス 1982.5.7 1勝 |レガシーオブゼルダ 1988.3.25 4勝 京成杯3歳S(GII)2着 京王杯AH(GIII)3着ほか |ダイイチフローネ 1991.4.5 4勝 ||フローテーション 2005.4.14 2勝 菊花賞(JpnI)2着 ステイヤーズS(JpnII)2着 スプリングS(JpnII)2着ほか |サイレントハピネス 1992.4.11 4勝 ローズS(GII) サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(GII)ほか ||ハッピーペインター 1998.5.19 2勝 |||ハギノハイブリッド 2011.2.21 4勝 京都新聞杯(GII)ほか ||サイレントメロディ 2007.1.27 7勝 マーチS(GIII)ほか |スティンガー 1996.5.15 7勝 阪神3歳牝馬S(GI) 京王杯スプリングC(GII)2回 サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(GII) 京都牝馬特別(GIII)ほか ||サトノギャラント 2009.2.13 8勝 関屋記念(GIII)3着ほか ||キングズオブザサン 2011.5.14 3勝 京成杯(GIII)2着 NHKマイルカップ(GI)3着 |ベルモット 1997.6.5 3勝 ||レッドファルクス 2011.4.12 (本馬) 10勝 スプリンターズS(GI)2回 京王杯スプリングC(GII) CBC賞(GIII)ほか |リトミックダンス 2001.2.17 1勝 ||フォーエバーマーク 2008.1.27 6勝 キーンランドC(GIII)ほか |アーバニティ 2004.5.12 9勝 オーシャンS(GIII)ほか
近親に活躍馬が多く見える、活力のある9号族c分枝。9号族c分枝は、近年の解析では、実は12号族と同牝系と目される系統としても知られています。ともあれ、レッドファルクスの近親の中では、やはり伯母スティンガーが目立ちますね。「デビュー29日目でのGI勝利」は、2023年の今を以てしても、JRAグレード制導入後の最短記録です。
現在はレックススタッドにて種牡馬供用されているレッドファルクス。父スウェプトオーヴァーボードはスプリンターズS2勝の本稿の主役レッドファルクス、東京大賞典(GI)4連覇のダート王オメガパフューム(2015.4.6)、ステイヤーズS(GII)を制したリッジマン(2013.5.25)というように多彩な産駒を送り出した種牡馬でした。レッドファルクス、父が見せた血の多様性を種牡馬としてつないで欲しいと願っています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[レッドファルクス(2011.4.12)の主な競走成績]
- スプリンターズS(GI)2回、京王杯スプリングC(GII)、CBC賞(GIII)
- 安田記念(GI)、高松宮記念(GI)、阪急杯(GIII)
通算29戦10勝、2着2回、3着4回。