Singspiel(シングスピール) 牡 鹿毛 1992.2.25生~2010.7.2没 愛国・Sheikh Mohammed Bin Rashid Al Maktoum生産 馬主・Sheikh Mohammed 英国・Sir Michael Stoute厩舎
In the Wings 鹿毛 1986.1.17 種付け時活性値:1.25【5】 |
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Fairy Bridge 鹿毛 1975.5.4 |
Bold Reason 1968.4.8 | ||
Special 1969.3.28 | |||
High Hawk 鹿毛 1980.3.17 |
Shirley Heights 鹿毛 1975.3.1 |
Mill Reef 1968.2.23 | |
Hardiemma 1969 | |||
Sunbittern 芦毛 1970 |
シーホーク 1963.3.16 | ||
Pantoufle 1964 | |||
Glorious Song 鹿毛 1976.4.22 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
Halo 黒鹿毛 1969.2.7 種付け時活性値:1.50【6】 |
Hail to Reason 黒鹿毛 1958.4.18 |
Turn-to 1951 |
Nothirdchance 1948 | |||
Cosmah 鹿毛 1953.4.4 |
★Cosmic Bomb 1944 | ||
Almahmoud 1947.5.18 ♀ | |||
Ballade 黒鹿毛 1972.3.10 仔受胎時活性値:0.75【3】 |
◆Herbager 鹿毛 1956.4.19 種付け時活性値:1.75【15】 |
Vandale 1943 | |
Flagette 1951 | |||
Miss Swapsco 鹿毛 1965.2.25 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Cohoes 鹿毛 1954.4.9 種付け時活性値:0.50【10】 |
||
Soaring 栗毛 1960.1.27 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
<5代血統表内のクロス:Herbager5×3、Hail to Reason5×3、Almahmoud(♀)5×4、Mahmoud5×5(母方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
In the Wings (Sadler’s Wells系) |
Halo (Hail to Reason系) |
◆Herbager (Son-in-Law系) |
Cohoes (Blandford系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Herbager (Ballade) |
5.00 |
母が米古馬牝馬王者 (No. 12-c) |
8番仔 (2年連続流産後) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 |
走破 時計 |
着差 | 調教師 |
人 気 |
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1 | 14 | シングスピール | 牡4 | L.デットーリ | 2:23.8 | M.スタウト | 4 | |
2 | 4 | ファビラスラフイン | 牝3 | 松永 幹夫 | 2:23.8 | ハナ | 長浜 博之 | 7 |
3 | 1 | ストラテジックチョイス | 牡5 | R.クィン | 2:24.0 | 1・1/4 | P.コール | 10 |
3 | 9 | エリシオ | 牡3 | O.ペリエ | 2:24.0 | 同着 | E.ルルーシュ | 1 |
5 | 10 | アワッド | 牡6 | C.マッキャロン | 2:24.1 | クビ | D.ドンク | 8 |
1996年の第16回ジャパンカップ。名手ランフランコ・デットーリのジャパンカップ勝ちにおける「ハナ差マジック」が発揮された初めての回でした。あの僅差での競り合いで負けない技術の恐ろしさ。それはもちろん、鞍上に応える鞍下あってのこと。Singspiel。ジャパンカップ前まで10戦連続で連対を果たしており、この年の9月の加インターナショナルS(GI)でGI初勝利を収めた後、10月のブリーダーズカップ・ターフ(米GI)では同い年のステーブルメイトだったピルサドスキー(1992.4.23)の2着、そうして挑んだのが11月のジャパンカップ。来日直後、Singspielは輸送熱を出して体調を崩してしまったそうですが、10日後のレース当日には見事に立ち直っていました。
そんなSingspiel、レースは先行6番手あたりから進め、ケヤキ(本当はエノキ)の向こう側あたりから追い出していたにもかかわらず、直線ではその鋭くかき込む走法で脚を伸ばしました。外から順にStrategic Choice(ストラテジックチョイス。1991.3.4)、凱旋門賞(仏GI)馬エリシオ(1993.1.24)、Singspiel、ファビラスラフイン(1993.4.13)の競り合い。直線に入るまでは馬なりで楽な感じだったはずのエリシオ、間を縫って来たSingspielの迫力に気圧されたのか、Strategic Choiceとの3着争いに後退。勝ち負けはと見れば、ハイペースを3番手で進めていた満3歳牝馬ファビラスラフインが恐るべき粘りを見せて、Singspielに応酬。しかし、最後は牡馬の意地を見せたのか、Singspiel。激しい競り合いでも追いっぷりにまったくブレが見えないデットーリ騎手に促されて、ハナだけ先んじて決勝点に飛び込みました。ゴール後、大きな喜びのアクションを見せたフランキー、馬人一体となった会心の勝利だったのでしょう。併せて、馬主のシェイク・モハメドにとっても、第3回で1番人気に押されながら13着に敗れたHigh Hawkの借りを、High Hawkの血が流れる孫で返せました。
わずかに差されてしまいましたが、ファビラスラフインと松永幹夫騎手の頑張りも見事でした。日本調教の3歳馬によるジャパンカップ連対は初めてのこと。それを牝馬で成し遂げたファビラスラフイン、スピードとスタミナを兼ね備えた名華でした。彼女はお母さんのMercalle(1986.2.12)が仏国の伝統GIである4000mのカドラン賞の勝ち馬であったことから、エリシオは敗れたものの、仏国のプレス担当者さんたちもその走りを喜ばれたとか。
ジャパンカップは、世界の血を日本でちゃんと活かしているということを、証明するためのレースでもあります。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[Singspiel(1992.2.25)の主な競走成績]
- ジャパンカップ(GI)、ドバイワールドC、英インターナショナルS(GI)、コロネーションC(英GI)、加インターナショナルS(GI)、セレクトS(英GIII)、ゴードンリチャーズS(英GIII)
- ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)、エクリプスS(英GI)、パリ大賞(仏GI)、コロネーションC(英GI)、プリンセスオブウェールズS(英GII)、グレートヴォルティジュールS(英GII)、サンダウンクラシックトライアルS(英GIII)
通算20戦9勝、2着8回。