Feed The Flame(2020.4.5)-第158回パリ大賞(仏GI)の勝ち馬-

Result

Feed The Flame(フィードザフレイム) 牡 鹿毛 2020.4.5生 英国・Ecurie Des Monceaux, Lordship Stud & Clear Light Sas生産 馬主・Ecurie Jean-Louis Bouchard 仏国・P Bary厩舎

Feed The Flame(2020.4.5)の4代血統表

Kingman
鹿毛 2011.2.26
種付け時活性値:0.00【8】
Invincible Spirit
鹿毛 1997.2.17
Green Desert
鹿毛 1983.4.16
Danzig 1977.2.12
Foreign Courier 1979.4.11
Rafha
鹿毛 1987.2.19
Kris 1976.3.23
Eljazzi 1981.4.12
Zenda
鹿毛 1999.2.18
Zamindar
鹿毛 1994.4.7
Gone West 1984.3.10
Zaizafon 1982.1.18
Hope
鹿毛 1991.4.5
ダンシングブレーヴ 1983.5.11
Bahamian 1985.2.8
Knyazhna
鹿毛 2011.1.23
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】
Montjeu
鹿毛 1996.4.4
種付け時活性値:1.50【14】
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Floripedes
鹿毛 1985.5.11
★Top Ville 1976.4.5
Toute Cy 1979.5.4
Katyusha
黒鹿毛 2007.4.7
仔受胎時活性値:0.75【3】
★Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
種付け時活性値:0.00【16】
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
Crystal Crossing
鹿毛 1994.3.5
仔受胎時活性値:1.00【12】
ロイヤルアカデミーII
鹿毛 1987.2.21
種付け時活性値:1.50【6】
Never So Fair
鹿毛 1987.3.7
仔受胎時活性値:1.50【6】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×4、Mr. Prospector5×4>

Feed The Flame(2020.4.5)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Kingman
(Danzig系)
Montjeu
(Sadler’s Wells系)
★Kingmambo
(Mr. Prospector系)
ロイヤルアカデミーII
(Nijinsky系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Montjeu
(Lalun)
5.25 or 3.25
(【8】+【3】+【12】+【6】)
半兄がGIII3勝馬
(No. 3-c)
5番仔?
(2連産目?)

*

2023年の第158回パリ大賞(仏GI。パリロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 1 Feed The Flame 牡3 58.5 Cristian Demuro 2:26.71 P Bary 2
2 4 Adelaide River 牡3 58.5 Ryan Moore 1 A P O’Brien 3
3 8 Soul Sister 牝3 57 Kieran Shoemark クビ John & Thady Gosden 1
4 6 First Minister 牡3 58.5 Bauyrzhan Murzabayev 3 1/2 A Fabre 4
5 3 Winter Pudding 牡3 58.5 Stephane Pasquier クビ A & G Botti 8

パリロンシャン芝2400mを舞台として行われる3歳限定GIパリ大賞。2023年の一戦は8頭立てで行われ、追加登録料を支払って出走して来た英オークス(GI)馬Soul Sister(2020.1.25)が1番人気に推されましたが、勝利を収めたのは2番人気の仏国調教馬Feed The Flame。道中は終始最後方だった緑の勝負服を乗せた鹿毛馬、フォルスストレートを抜けた最後の直線533mでは探るように外に進路を取ると、前を走っていた赤い勝負服のSoul Siserを追って伸び、ラスト100mあたりで抜け出しました。最後は前で粘っていた愛ダービー(GI)2着馬Adelaide River(2020.3.11)を1馬身突き放したところがゴール地点。日本でもおなじみのクリスチャン・デムーロ騎手が左腕を上げてのガッツポーズを見せたFeed The Flame、前走ジョッケクルブ賞(仏GI)でAce Impact(2020.2.13)の4着からの巻き返し、グループレース初制覇がパリ大賞となりました。

Feed The Flameの父Kingmanは現役時代に愛2000ギニー(GI)、サセックスS(英GI)、ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)、セントジェームズパレスS(英GI)と愛英仏でマイルGI4勝を挙げ、2014年のカルティエ賞年度代表馬に選出された名馬。種牡馬としても活躍馬を送り出しており、GI勝ちを収めた代表産駒を確認してみますと、

  1. Persian King(2016.2.18)
    →仏2000ギニー(GI)、ムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)、イスパーン賞(仏GI)ほか
  2. Palace Pier(2017.3.20)
    →ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)2回、セントジェームズパレスS(英GI)、クイーンアンS(英GI)、ロッキンジS(英GI)ほか
  3. Domestic Spending(2017.2.24)
    →ターフクラシックS(米GI)、ハリウッドダービー(米GI)、マンハッタンS(米GI)ほか。せん馬
  4. Kinross(2017.5.6)
    →フォレ賞(仏GI)、ブリティッシュ・チャンピオンズ・スプリントS(GI)ほか。せん馬
  5. シュネルマイスター(2018.3.23)
    →NHKマイルカップ(GI)、マイラーズC(GII)、毎日王冠(GII)ほか
  6. Commissioning(2020.4.23)★
    →フィリーズマイル(英GI)ほか。牝馬
  7. King Colorado(2020.9.14)▲
    →J.J.アトキンス(豪GI)
  8. Feed The Flame(2020.4.5)★
    →パリ大賞(仏GI)。本稿の主役

額面通り父Kingmanから優れたマイラー形質を受け継いだ仔が多い印象で、日本では牝駒エリザベスタワー(2018.1.23)メイケイエール(2018.2.23)と同着でチューリップ賞(GII)を制しています。そんな中で鬼っ子的にパリロンシャン芝2400mのパリ大賞で頭角を現したFeed The Flame、0の理論的には父Kingmanが8歳時交配のミニモの遺伝を受け、母父Montjeuが最優性先祖と判断しました。Danzig系でマイルGI勝ち馬の父が0の遺伝を与え、クラシックディスタンスのGI勝ち馬の母父が最優性先祖という配合からはSinndar(1997.2.27)を思い出します。

Feed The Flame、距離が伸びて良いところを見せたKingmanの仔。ジョッケクルブ賞6勝の名伯楽パスカル・バリー調教師をして何故か未勝利の凱旋門賞(仏GI)と同じコースでGI勝ちを収めたのですから、秋の進路が気になるところ。鹿毛の駿馬、その身に携えた炎を燃やす次の舞台は何処になりますでしょうか。楽しみにしています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

#Kingmanの代表産駒の1頭であるPalace Pierは英仏GI5勝で通算11戦9勝、2着1回、3着1回の超強豪マイラー。負けた2回は共にクイーンエリザベス2世S(英GI)だったのですが、2回目の挑戦だった2021年、結果的に引退レースになった一戦で敗れた相手がBaaeed(2018.4.8)。連勝街道をひた走っていたBaaeedが2着に最も迫られた「クビ」差は、Palace Pierとの勝負となったクイーンエリザベス2世Sでした。

いま見直しても「好勝負」と思います。Baaeedとクビ差2着というだけでPalace Pierの凄さを思いますが、当時Baaeedは3歳、Palace Pierは4歳ということで3ポンドのアローワンスもありました。何故か気になる欧州馬だったんですよね、Palace Pier。種牡馬としても良い仔を送り込んで欲しいものです(^^)

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