第153回愛ダービー(GI)の勝ち馬-Latrobe(2015.1.28)-

Result

Latrobe 牡 青鹿毛 2015.1.28生 愛国・Sweetmans Bloodstock生産 馬主・Lloyd J Williams 愛国・Joseph Patrick O’Brien厩舎

Latrobe(2015.1.28)の4代血統表
Camelot
鹿毛 2009.3.5
種付け時活性値:1.25
Montjeu
鹿毛 1996.4.4
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Floripedes
鹿毛 1985.5.11
★Top Ville 1976.4.5
Toute Cy 1979.5.4
Tarfah
鹿毛 2001.2.26
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
Fickle
鹿毛 1996.3.30
デインヒル 1986.3.26
Fade 1988.4.11
Question Times
鹿毛 2008.4.26
仔受胎時活性値:1.50
Shamardal
鹿毛 2002.3.27
種付け時活性値:1.25
Giant’s Causeway
栗毛 1997.2.14
Storm Cat 1983.2.27
Mariah’s Storm 1991.4.1
Helsinki
鹿毛 1993.5.25
Machiavellian 1987.1.31
Helen Street 1982.4.4
Forever Times
鹿毛 1998.2.9
仔受胎時活性値:0.25
So Factual
黒鹿毛 1990.3.4
種付け時活性値:1.75
Known Fact 1977.3.15
Sookera 1975.5.15
Simply Times
黒鹿毛 1994.2.11
仔受胎時活性値:0.75
Dodge
黒鹿毛 1988.4.5
種付け時活性値:1.25
Nesian’s Burn
黒鹿毛 1979.2.28
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5×5>

Latrobe(2015.1.28)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Camelot
(Sadler’s Wells系)
Shamardal
(Storm Cat系)
So Factual
(Intent系)
Dodge
(Mr. Prospector系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
So Factual
(Forever Times系)
4.00 半姉が愛GIII勝ち馬
(No. 9-g)
3番仔
(3連産目)

*

2018年の第153回愛ダービー(GI。カラ芝12F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 8 Latrobe 牡3 57.2 Donnacha O’Brien 2:32.62 Joseph Patrick O’Brien 5
2 10 Rostropovich 牡3 57.2 P B Beggy 1/2 A P O’Brien 8
3 2 Saxon Warrior(JPN) 牡3 57.2 Ryan Moore クビ A P O’Brien 1
4 4 Delano Roosevelt 牡3 57.2 Seamie Heffernan 2 1/2 A P O’Brien 4
5 12 The Pentagon 牡3 57.2 Wayne Lordan 1/2 A P O’Brien 6

2018年の第153回愛ダービー。エイダン・パトリック・オブライエン厩舎4頭出しによる13回目の愛ダービー制覇を阻んだのは、エイダン調教師の愛息ふたりのタッグでした。ジョセフ・パトリック・オブライエン調教師が管理し、ドナカ・オブライエン騎手が騎乗したLatrobe。逃げたエイダン厩舎の露払い役Rostropovich(2015.2.3)とパドレイグ・ベギー騎手、番手に着けたLatrobeとドナカ騎手、3番手内側の日本風に言えば単勝2倍の1番人気に推されたSaxon Warrior(2015.1.26)とライアン・ムーア騎手。終わってみれば「行った行った」で、3頭の最後のつばぜり合いを真ん中からわずかに抜け出したのがLatrobeとドナカ騎手。ゴール後、左腕を突き上げたドナカ騎手。青鹿毛に白の帽子、「紺、袖一本輪」の勝負服も鮮やかに、Latrobe。カラ芝12Fの大舞台が、Latrobeにとって初めてのグループ競走制覇となりました。

調教師としてのジョセフ氏とドナカ騎手は、共に母国のクラシックレース初制覇。近時、オブライエン兄弟のそれぞれの活躍は目を見張るものがあり、ジョセフ師は昨年2017年の第157回メルボルンカップ(豪GI)をRekindling(2014.3.23)で調教師として史上最年少で制していますし、ドナカ騎手は今年2018年の第210回英2000ギニー(GI)をSaxon Warriorで、第240回英オークス(GI)をForever Together(2015.5.25)で制しています。エイダン師の息子という競馬界の良血であるジョセフ師とドナカ騎手。サラブレッドは血で走るものですが、人も血で走るものですね^^;

Latrobeはその父Camelotにとって初年度産駒であり、初めてのGI勝ち産駒となりました。2012年の英二冠馬Camelotは2012年の第147回愛ダービーの勝ち馬でもあり、さらにCamelotの父Montjeuは1999年の第134回の勝ち馬。結果Montjeu、Camelot、Latrobeと父仔3代愛ダービー制覇となりました。今年2018年の第239回英ダービー(GI)ではGalileo(1998.3.30)、New Approach(2005.2.18)、Masar(2015.4.16)の父仔3代英ダービー制覇が見られましたが「ダービー馬はダービー馬から。そしてまたダービー馬はダービー馬から」というのが、2018年の英愛のクラシック最高峰のトレンドだったのかも知れません。

Latrobeの最優性先祖である祖母父So Factualは現役時代に4勝を挙げ、その主な勝ち鞍に第72回ナンソープS(英GI)、コーク&オラリーS(英GIII)があり、1995年の第29回スプリンターズS(GI)ではヒシアケボノ(1992.2.27)の3着に入った短距離馬でした。貴重なMan o’ War(1917.3.29)系種牡馬ですが、直仔の活躍馬には、スプリントS(英GIII)を制したIalysos(2004.3.31)がいるくらいです。なお、Ialysosはギリシャ産馬で、2008年から2009年シーズンのギリシャのチャンピオンスプリンターということです。なかなかのレアキャラですね。

ジョセフ師とドナカ騎手のオブライエン兄弟に母国のクラシック初勝利をもたらし、父Camelotにも種牡馬としてのGI初勝利を贈ったLatrobe。愛ダービー馬という金看板を背負って挑む、次走以降も期待したいと思います。出来れば、ずっとオブライエン兄弟のタッグのままで。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

#余談。Joseph O’Brien seals first Classic victory as Latrobe stuns Saxon and co | Horse Racing News | Racing Postの記事中、勝利後の記念写真にオブライエン兄弟の父であるエイダン師も端っこに写られているのですけれど、なんとも言えない表情をされているのが、印象的です。息子ふたりの頑張りは嬉しいものの、自身の管理馬は敗れてしまったのですから、そうなります。勝負の世界ですから、ね。

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