Mystik Dan(2021.3.4)-第150回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬-

Result

Mystik Dan(ミスティックダン) 牡 鹿毛 2021.3.4生 米国・Lance Gasaway, Daniel Hamby & 4G Racing, LLC生産 馬主・Gasaway, Lance, 4 G Racing, LLC, Hamby III, Daniel and Valley View Farm LLC 米国・Kenneth G. McPeek厩舎

Mystik Dan(2021.3.4)の4代血統表
Goldencents
鹿毛 2010.3.7
種付け時活性値:0.50【10】
Into Mischief
鹿毛 2005.3.28
Harlan’s Holiday
鹿毛 1999.4.6
Harlan 1989.3.2
Christmas in Aiken 1992.3.25
Leslie’s Lady
鹿毛 1996.3.10
▲Tricky Creek 1986.4.19
Crystal Lady 1990.5.12
Golden Works
鹿毛 2000.5.31
Banker’s Gold
栗毛 1994.3.1
フォーティナイナー 1985.5.11
Banker’s Lady 1985.3.9
Body Works
鹿毛 1989.3.29
Bold Ruckus 1976.2.6
Kinto 1980.6.23
Ma’am
鹿毛 2013.3.25
仔受胎時活性値:1.75【7】
Colonel John
鹿毛 2005.3.4
種付け時活性値:1.75【7】
Tiznow
鹿毛 1997.3.12
Cee’s Tizzy 1987.4.21
Cee’s Song 1986.3.20
Sweet Damsel
黒鹿毛 1995.3.5
Turkoman 1982.4.11
Grande Dame 1986.5.17
Lady Siphonica
黒鹿毛 2002.5.8
仔受胎時活性値:0.50【10】
Siphon
鹿毛 1991.11.2
種付け時活性値:0.50【10】
Itajara 1983
Ebrea 1979
Cherokee Crossing
鹿毛 1991.2.21
仔受胎時活性値:0.50【10】
Cherokee Colony
鹿毛 1985.4.30
種付け時活性値:1.25【5】
Sky Meadows
鹿毛 1986.3.21
仔受胎時活性値:1.00【4】

<5代血統表内のクロス:なし>

Mystik Dan(2021.3.4)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Goldencents
(Storm Cat系)
Colonel John
(Intent系)
Siphon
(Prince Bio系)
Cherokee Colony
(Ribot系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Colonel John
(Lonely Dancer)
3.75
(【7】+【10】+【10】+【4】)
近親ララア
(No. 4-r)
初仔?

*

2024年の第150回ケンタッキーダービー(米GI。チャーチルダウンズ・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Mystik Dan 牡3 57.2 Brian Joseph Hernandez Jr 2:03.34 Kenneth McPeek 7
2 2 Sierra Leone 牡3 57.2 Tyler Gaffalione ハナ Chad C Brown 2
3 11 フォーエバーヤング 牡3 57.2 坂井 瑠星 ハナ 矢作 芳人 3
4 4 Catching Freedom 牡3 57.2 Flavien Prat 1 3/4 Brad H Cox 4
5 10 テーオーパスワード 牡3 57.2 木村 和士 4 3/4 高柳 大輔 17
【ケンタッキーダービー】フォーエバーヤングが勝利に肉薄、激闘演じ歴史的3着 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
第150回ケンタッキーダービー(3歳、ダート10ハロン)がチャーチルダウンズ競馬場で現地4日に行われ、フォーエバーヤングとテーオーパスワードが日本調教馬による従来の最高着順(6着)をそろって更新する

チャーチルダウンズ・ダート10ハロン、曇の良馬場、2頭スクラッチして20頭立て。”The Most Exciting Two Minutes in Sports”若しくは”The Fastest Two Minutes in Sports”とも呼ばれる”The Run for the Roses”ことケンタッキーダービー。今年2024年から賞金総額500万ドル、1着賞金310万ドルに増額されて米国内ではブリーダーズカップ・クラシック(米GI)に次ぐ高額賞金レースとなった一戦。そんな伝統のクラシックの第150回を制したのは、米国では戦前7番人気だったMystik Dan。紹介する順番が前後しますがMystik Danを管理されるケネス・G.マクピーク調教師、鞍上のブライアン・ジョセフ・ヘルナンデスJr.騎手のコンビは、前日のThorpedo Anna(2021.1.28)によるケンタッキーオークス(米GI)に続く連日のクラシック制覇となりました。確認する限りでは同一調教師と同一騎手のコンビによる同一年のケンタッキーダービー&ケンタッキーオークスのダブル制覇は、1933年のハーバート・J.トンプソン調教師&ドン・ミード騎手以来、史上2例目の快挙。91年前のケンタッキーダービーはBrokers Tip(1930.3.16)、ケンタッキーオークスはBarn Swallow(1930)が制しました。

という訳でヘルナンデスJr.騎手と共に殊勲を立てたMystik Dan。これはレースの立ち回りが見事であり、馬人一体の素晴らしい勝利であったと思います。好発から道中終始内ラチ沿いをキープして6番手、4番手と徐々に押し上げ、最終コーナーでは逃げたTrack Phantom(2021.2.17)と接触しながらも最短距離で駆け、チャーチルダウンズ・ダートの直線およそ411ヤード(376m)を迎えると一目散にゴールを目指しました。そんなMystik Danに詰め寄ったのは祖母にDarling My Darling(1997.3.18)を持つ「いとこ」の間柄である2頭、内が本邦期待のフォーエバーヤング(2021.2.24)、外がブルーグラスS(米GI)勝ち馬Sierra Leone(2021.3.31)。懸命に踏ん張るMystik Danと、馬体をぶつけながら伸びた後続2頭との差がどんどん縮まり、3頭ほとんど同時に飛び込んだのがチャーチルダウンズ・ダート10ハロンのゴールポスト。3頭の中では真ん中のフォーエバーヤングがやや劣勢に見え、僅かに内のMystik Danが粘ったようにも見えたものの、外のSierra Leoneとの勝負はにわかには判別できず。そうして幾分かの間をおいた後、勝者の栄冠が頭上に輝いたのはMystik Dan。2月のサウスウエストS(米GIII)を8馬身差でぶっちぎった後、3月のアーカンソーダービー(米GI)3着としたものの、5月の本番ケンタッキーダービーで巻き返しに成功しました。

では以下にMystik Danの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Cherokee Crossing 1991.2.21 0勝
|Siphonic 1999.3.21 3勝 ハリウッドフューチュリティ(米GI) ブリーダーズフューチュリティ(米GII)ほか
|Rose of Summer 2001.5.18 0勝
||ララア 2006.3.14 4勝 ハリウッドスターレットS(米GI)
|||サラス 2015.3.23 4勝 マーメイドS(GIII)
|||シャムロックヒル 2017.4.23 4勝 マーメイドS(GIII)
||Summer Front 2009.5.4 8勝 フォートローダデイルS(米GII) マイアミマイルH(米GIII) クリフハンガーS(米GIII) ヒルプリンスS(米GIII)ほか
|Lady Siphonica 2002.5.8 1勝
||Ma'am 2013.3.25 4勝
|||Mystik Dan 2021.3.4 (本馬) ケンタッキーダービー(米GI) サウスウエストS(米GIII)
|Juliette Ava 2008.2.9 0勝
||Baroness Juliette 2015.3.9 1勝
|||No More Time 2021.2.25 現役 サムF.デーヴィスS(米GIII)ほか

米国で継承されている4号族r分枝系。曾祖母からの分枝を見るとGI馬2頭が見えますが、その内ララアが輸入繁殖牝馬として社台ファームで繋養されており、サラス&シャムロックヒルのマーメイドS勝ち姉妹の母となっています。余談となりますが、ララアが輸入されて最初のお相手となった種牡馬はゼンノロブロイ(2000.3.27)でした。ゼンノロブロイ、Sierra Leoneとフォーエバーヤングの大叔父でもあります。

Mystik Danはその4代血統構成を確認すれば、

Mystik Dan(2021.3.4)の4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
Goldencents
(Storm Cat系)
Colonel John
(Intent系)
Siphon
(Prince Bio系)
Cherokee Colony
(Ribot系)

という組み合わせですけれど、母方が「現代米国でなければお目に掛かれません」という感じです。母父に米国の至宝Man o’ War(1917.3.29)系、祖母父に仏国から伯国で継承されたPrince Bio(1941)系、曾祖母父にRibot(1952.2.27)系と異系血脈を重ねた血を持っています。これはなかなかに真似ができない。サスガに米国血統の懐の深さを思います。

Mystik Danの勝利によりケンタッキーダービー馬の父となったGoldencents。同馬は現役時代に7勝を挙げ、その主な勝ち鞍にサンタアニタダービー(米GI)、ブリーダーズカップ・ダートマイル(米GI)2回を含む米グレードレース6勝の活躍馬でした。Goldencentsは2013年のケンタッキーダービーにおいて3番人気に支持されたもののOrb(2010.2.24)の17着に敗れていましたので、息子が父の無念を晴らしたという結果でした。なお、Mystik Danの母Ma’amにGoldencentsを配したのは、マクピーク師のサジェスチョンがあったそうです。

McPeek said he bought Ma’am for Mystik Dan’s owners and recommended the mating of Goldencents to her. He also said the colt was foaled at his Magdalena Farm near Lexington.

McPeek’s Mystik Dan Surprises in Sloppy Southwest – BloodHorse

Mystik Dan、ケンタッキーダービー馬となって向かうは三冠路線でしょう。ベルモントパーク競馬場の改修のため、今年と来年はベルモントS(米GI)がサラトガ・ダート10ハロンで行われます。5月4日のチャーチルダウンズ・ダート10ハロンのケンタッキーダービーを制したMystik Dan、5月18日のピムリコ・ダート9.5ハロンのプリークネスS(米GI)、6月8日のサラトガ・ダート10ハロンのベルモントSと続く米国クラシックの残り二冠でどんな走りを見せてくれるでしょうか。例年とは異なる様相の米国三冠、1ヶ月あまりの短期決戦、日本の空の下から楽しみにしたいと思います。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

#3着のフォーエバーヤング、5着のテーオーパスワード(2021.5.20)。共にめちゃくちゃ頑張ってくれました。馬人共に本当にお疲れ様でした。フォーエバーヤングは、結果が結果だけに悔しいと思いますけれど、胸が熱くなる走りでした。2頭の今後も気になりますが、まずは激戦の疲れを癒やしてほしいと思います。日曜日の早朝から感激しました。有り難うございました。