Village King(ヴィレッジキング) 牡 鹿毛 2014.8.30生 亜国・Santa Maria De Araras生産 馬主・Haras El Angel De Venecia 亜国・Juan M Etchechoury厩舎
▲ Campanologist(USA) 鹿毛 2005.5.5 種付け時活性値:0.125【8.5】 |
Kingmambo 鹿毛 1990.2.19 |
Mr. Prospector 鹿毛 1970.1.28 |
★Raise a Native 1961.4.18 |
Gold Digger 1962.5.28 | |||
Miesque 鹿毛 1984.3.14 |
Nureyev 1977.5.2 | ||
Pasadoble 1979.4.1 | |||
Ring of Music 鹿毛 1993.2.14 |
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Glorious Song 鹿毛 1976.4.22 |
Halo 1969.2.7 | ||
Ballade 1972.3.10 | |||
Villard(USA) 鹿毛 2004.3.9 仔受胎時活性値:0.375【9.5】 |
★ Pleasant Tap(USA) 鹿毛 1987.5.8 種付け時活性値:0.00【16】 |
★Pleasant Colony 黒鹿毛 1978.5.4 |
His Majesty 1968.4.15 |
Sun Colony 1968.2.25 | |||
Never Knock 黒鹿毛 1979.5.10 |
Stage Door Johnny 1965.5.22 | ||
Never Hula 1969.4.21 | |||
Bugaloo(USA) 栗毛 1992.5.28 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
フォーティナイナー(USA) 栗毛 1985.5.11 種付け時活性値:1.50【6】 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
File 1976.4.30 | |||
Duty Dance(USA) 鹿毛 1982.4.29 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Nijinsky(CAN) 鹿毛 1967.2.21 種付け時活性値:1.50【14】 |
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Discipline(USA) 鹿毛 1962.4.19 仔受胎時活性値:0.75【19】 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector3×4、Northern Dancer4×5×5、Special(♀)5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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▲Campanologist (Mr. Prospector系) |
★Pleasant Tap (Ribot系) |
フォーティナイナー (Mr. Prospector系) |
Nijinsky (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
フォーティナイナー (Sequence) |
2.125 |
曾祖母が米Gレース2勝馬 (No. 8-h) |
4番仔? (2連産目?) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
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1 | 9 | Village King | 牡7 | 60 | Martin J Valle | 2:23.42 | Juan M Etchechoury | 5 |
2 | 5 | Mirinaque | 牡5 | 60 | Gustavo E Calvente | 9 | Maria Cristina Munoz | 2 |
3 | 1 | Sandino Ruler | 牡6 | 60 | Juan C Noriega | 3/4 | Juan F Saldivia | 7 |
4 | 19 | Athelsta | 牡4 | 59 | Hector F Lazo | 短アタマ | Facundo F Santesteban | 8 |
5 | 11 | Pelo Platinado | 牡3 | 54.5 | Edwin R Talaverano | 短クビ | Juan F Saldivia | 3 |
2021年の第134回カルロス・ペレグリーニ国際大賞。毎年実況アナウンサーの方の「グランプレミオ!! インタルナショナァル!! カァルロスペレグリィニィッ!!」の鋭さにしびれることでおなじみの一戦。日本では「南米の凱旋門賞」とも言われるレースの第134回を制したのは出走19頭のうち最年長の7歳馬、Village King。道中終始先行3番手から進めたVillage King、サンイシドロの長い直線を迎えると「ひと足お先に」とばかりに抜け出した後は独走。Village King、3歳時の2017年の第130回3着、6歳時の2020年の第133回3着とあと一歩だったカルロス・ペレグリーニ制覇。
そのうっぷんを一気に晴らす9馬身差勝ち。Village Kingにはテン乗りとなった鞍上のマーティン・J.ヴァーリ騎手、ゴール前では後ろを振り返り、何も来ないのを確認されると喜びを爆発させられました。
*
Village Kingは2017年にデビューから4連勝でジョッキークラブ大賞(亜GI)を制しており、若かりし頃から才能を発揮していました。2018年から2019年にかけては米国のトッド・プレッチャー厩舎に移籍してレッドスミスS(米L)を制して、パンアメリカンS(米GII)3着と頑張りましたが、2020年に亜国に戻りました。
Village Kingが本領を発揮するのは齢重ねてからであったようで、亜国に再移籍後の成績を辿ると、2020年は10月のプログレソ賞(亜GIII)を勝ち、コパ・デ・オロ大賞(亜GI)2着、そして12月のカルロス・ペレグリーニ3着。2021年は2月のミゲル・A・マルティネス・デ・オス大賞(亜GI)、4月のポルテニョ賞(亜GIII)、6月の5月25日大賞(亜GI)と上半期を3連勝で折り返すと、宇国のマローニャス・ダート2000mで行われた10月のラテンアメリカ大賞(GI)4着と叩いた後に、12月のカルロス・ペレグリーニを9馬身差勝ちと相成りました。Village King、2021年は芝レースに限れば4戦4勝の負けなし。
Village Kingは母父がRibot(1952.2.27)系のPleasant Tapということで、古馬になって実が入って本格化した馬として我が国のタップダンスシチー(1997.3.16)を想起させます。また祖母父にフォーティナイナーの名前が見えるところで、遠く地球の裏側でもサラブレッドの血統がつながっていることを思わされます。
そしてまたVillage Kingは0の理論的には料の遺伝が「2.125」と弱小な値ですが、「血とコンプレックス」から引いておきますと、
また、このタイプの馬はゆったりとしたローテーションで使われていくなら、古馬になってから大成することも多い。というのは、ベースの”料”的数値は低くても、8歳に向かって加齢していくうちに、自分自身の活性値がベースの数値に加算されていくからである。イナリワンはまさにそうした名馬だった。
–KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P285より-
イナリワン(1984.5.7)はNAR所属の2歳時から3歳時には8連勝を飾り、4歳時は年末の大一番・東京大賞典を制すると、JRAに移籍した5歳時から6歳時はGI3勝を含む大活躍を見せた馬でした。
そうして、本稿の主役であるVillage King。2021年に7歳を迎え、通算21戦目だった第134回カルロス・ペレグリーニ国際大賞において、大輪を咲かせました。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。