アドマイヤベガ 牡 鹿毛 1996.3.12生~2004.10.29没 早来町・ノーザンファーム生産 馬主・近藤 利一氏 栗東・橋田 満厩舎
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 種付け時活性値:0.25【9】 |
★ Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 黒鹿毛 1958.4.18 |
Turn-to 1951 |
Nothirdchance 1948 | |||
Cosmah 鹿毛 1953.4.4 |
★Cosmic Bomb 1944 | ||
Almahmoud 1947.5.18 ♀ | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 栗毛 1963.2.17 |
★Promised Land 1954.3.31 | |
Pretty Ways 1953.3.21 | |||
Mountain Flower 鹿毛 1964.3.23 |
Montparnasse 1956 | ||
Edelweiss 1959.2.15 | |||
ベガ 鹿毛 1990.3.8 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50【6】 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 1970.4.30 |
State Pension 1967 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 1953 | ||
Priddy Fair 1956 | |||
アンテイツクヴアリユー 鹿毛 1979.2.25 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 種付け時活性値:0.25【17】 |
Nearctic 1954.2.11 | |
Natalma 1957.3.26 | |||
Moonscape 黒鹿毛 1967.3.12 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Tom Fool 鹿毛 1949.3.31 種付け時活性値:0.25【17】 |
||
Brazen 鹿毛 1961.5.2 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
<5代血統表内のクロス:Almahmoud(♀)4×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
サンデーサイレンス (Halo系) |
トニービン (ゼダーン系) |
Northern Dancer (Nearctic系) |
Tom Fool (Pharamond系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
トニービン (Campanette) |
3.75 (【5】+【10】+【11】+【5】) |
母が二冠牝馬 (No. 9-f) |
初仔 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | マヤノマタドール | 牡2 | 54 | 四位洋文 | 1:35.5 | 2.1/2 | 2-2 | 35.9 |
456 [] |
白井寿昭 | 7 |
2 | 6 | アペレース | 牝2 | 53 | 松永幹夫 | 1:35.6 | 3/4 | 9-6 | 35.4 |
416 [] |
小林稔 | 3 |
3 | 4 | フロンタルアタック | 牡2 | 54 | 高橋亮 | 1:35.8 | 1.1/4 | 10-10 | 35.5 |
468 [] |
橋口弘次郎 | 6 |
4(降) | 1 | アドマイヤベガ | 牡2 | 54 | 武豊 | 1:35.1 | 7-8 | 34.9 |
456 [] |
橋田満 | 1 | |
5 | 9 | ナムラコンコルド | 牡2 | 54 | 松永昌博 | 1:36.0 | 1 | 1-1 | 36.5 |
444 [] |
松永善晴 | 9 |
1F毎の ラップ |
12.9 – 10.6 – 11.6 – 12.3 – 12.1 – 12.3 – 11.6 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.9 – 23.5 – 35.1 – 47.4 – 59.5 – 1:11.8 – 1:23.4 – 1:35.1 |
上り | 4F 47.7 – 3F 35.6 |
「ベガの初仔、初めてのレースで快勝」かと思いきや、斜行の末に待っていたのは1位入線4着降着。ただ、それでもゴール前の瞬発力は並の馬ではないということの証明でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | アドマイヤベガ | 牡2 | 54 | 武豊 | 2:06.1 | 6-6-3-2 | 35.9 |
464 [+8] |
橋田満 | 1 | |
2 | 3 | スリリングサンデー | 牡2 | 54 | O.ペリエ | 2:06.1 | クビ | 3-3-5-4 | 35.9 |
502 [-6] |
伊藤雄二 | 2 |
3 | 5 | マルブツミラー | 牡2 | 54 | 福永祐一 | 2:06.3 | 1.1/4 | 2-2-2-1 | 36.3 |
422 [+4] |
瀬戸口勉 | 3 |
4 | 2 | タヤスタモツ | 牡2 | 54 | 池添謙一 | 2:06.6 | 2 | 3-3-3-4 | 36.4 |
446 [0] |
鶴留明雄 | 8 |
5 | 1 | シマノショウグン | 牡2 | 54 | 藤田伸二 | 2:07.0 | 2.1/2 | 7-7-7-6 | 36.6 |
486 [+2] |
松元茂樹 | 5 |
1F毎の ラップ |
12.9 – 12.3 – 13.2 – 13.4 – 12.9 – 12.7 – 12.5 – 12.8 – 11.6 – 11.8 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.9 – 25.2 – 38.4 – 51.8 – 1:04.7 – 1:17.4 – 1:29.9 – 1:42.7 – 1:54.3 – 2:06.1 |
上り | 4F 48.7 – 3F 36.2 |
成績の上では未勝利馬でしたが、アドマイヤベガ陣営が新馬戦の次に選んだのは阪神芝2000mの500万特別戦、エリカ賞。1番人気に応え、スリリングサンデー(1996.4.10)をクビだけ抑えて、勝利を収めました。
#余談。スリリングサンデーはダイワメジャー(2001.4.8)、ダイワスカーレット(2004.5.13)、ダイワルージュ(1998.5.4)等の兄ですね。新馬戦ではシンボリインディ(1996.1.20)を負かし、満3歳初戦の福寿草特別ではトゥザヴィクトリー(1996.2.22)とナリタトップロード(1996.4.4)を負かすなど、自身の素質もGI級だったと思います。満5歳秋の京都芝2400mの鳴滝特別を2分24秒0で勝ったまでは良かったのですが、脚元がついて行かなかった。それでも大好きな馬でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | アドマイヤベガ | 牡2 | 54 | 武豊 | 2:04.1 | 7-7-6-4 | 34.8 |
454 [-10] |
橋田満 | 1 | |
2 | 10 | マチカネキンノホシ | 牡2 | 54 | 岡部幸雄 | 2:04.2 | 1/2 | 6-5-6-7 | 34.8 |
514 [-2] |
藤沢和雄 | 2 |
3 | 6 | オースミブライト | 牡2 | 54 | 武幸四郎 | 2:04.6 | 2.1/2 | 8-8-8-9 | 35.0 |
438 [-8] |
中尾正 | 3 |
4 | 3 | マイネルサクセス | 牡2 | 54 | 松永幹夫 | 2:04.8 | 1.1/2 | 2-2-2-2 | 35.9 |
498 [0] |
中村均 | 5 |
5 | 11 | マチカネテルテル | 牡2 | 54 | 河内洋 | 2:04.8 | アタマ | 9-8-8-7 | 35.3 |
480 [-2] |
浅見秀一 | 6 |
1F毎の ラップ |
12.8 – 11.6 – 13.3 – 13.4 – 12.7 – 12.6 – 12.5 – 11.9 – 11.3 – 12.0 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.8 – 24.4 – 37.7 – 51.1 – 1:03.8 – 1:16.4 – 1:28.9 – 1:40.8 – 1:52.1 – 2:04.1 |
上り | 4F 47.7 – 3F 35.2 |
Alysheba(1984.3.3)の甥マチカネキンノホシ(1996.4.2)、シャダイカグラ(1986.3.23)の甥オースミブライト(1996.4.10)、マイネルマックス(1994.4.13)の弟マイネルサクセス(1996.4.1)、サンシャインフォーエヴァー(1985.3.14)の甥マチカネテルテル(1996.4.5)等を引き連れて、勝利を収めたのはベガの仔アドマイヤベガ。アドマイヤベガ、満2歳時は3戦して3戦共にトップゴールで駆け抜けました。
この1998年は、橋田満厩舎のアドマイヤ勢が牡馬2歳戦を制圧したというところでした。第50回朝日杯3歳S(現朝日杯フューチュリティS、GI)はアドマイヤコジーン(1996.4.8)が勝利し、そして第15回ラジオたんぱ杯3歳Sはアドマイヤベガが勝利。両輪によるクラシック参戦が楽しみだったはずですが、アドマイヤコジーンは骨折により戦線離脱。アドマイヤベガがエースとしてクラシックに挑みました。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | アドマイヤベガ | 牡3 | 57 | 武豊 | 2:25.3 |
454 [+10] |
橋田満 | 2 | |
2 | 11 | ナリタトップロード | 牡3 | 57 | 渡辺薫彦 | 2:25.4 | クビ |
484 [+4] |
沖芳夫 | 1 |
3 | 14 | テイエムオペラオー | 牡3 | 57 | 和田竜二 | 2:25.6 | 1 1/4 |
468 [+4] |
岩元市三 | 3 |
4 | 9 | オースミブライト | 牡3 | 57 | 蛯名正義 | 2:26.0 | 2 1/2 |
444 [+8] |
中尾正 | 4 |
5 | 1 | ブラックタキシード | 牡3 | 57 | 的場均 | 2:26.3 | 1 3/4 |
430 [-6] |
尾形充弘 | 6 |
1F毎の ラップ |
12.8 – 11.3 – 12.0 – 12.0 – 12.1 – 12.3 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.8 – 10.9 – 12.0 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.8 – 24.1 – 36.1 – 48.1 – 1:00.2 – 1:12.5 – 1:24.9 – 1:37.3 – 1:49.6 – 2:02.4 – 2:13.3 – 2:25.3 |
上り | 4F 48.0 – 3F 35.7 |
1999年6月6日の日曜日に行われた第66回東京優駿。JRAの騎手登録番号は666番という武豊騎手に操られたアドマイヤベガ、母ベガも通った東京芝2400mのヴィクトリーロード、直線で先に行ったナリタトップロードとテイエムオペラオー(1996.3.13)を最後に抜き去って、先頭でゴール板を駆けました。
巷間体調不良説が流れた第59回皐月賞(GI)6着からの巻き返し。成されたのは、母仔2代の東京芝2400mのクラシックレース制覇。そして武騎手は前年の第65回を制したスペシャルウィーク(1995.5.2)に続く、史上初となる「同一騎手による東京優駿連覇」でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | アドマイヤベガ | 牡3 | 57 | 武豊 | 2:12.3 | 12-11-15-12 | 34.6 |
458 [+4] |
橋田満 | 2 | |
2 | 8 | ナリタトップロード | 牡3 | 57 | 渡辺薫彦 | 2:12.3 | クビ | 7-8-6-7 | 34.8 |
486 [+2] |
沖芳夫 | 1 |
3 | 4 | メジロロンザン | 牡3 | 57 | 幸英明 | 2:12.5 | 1.1/2 | 2-2-2-2 | 35.3 |
474 [-14] |
大久保洋吉 | 13 |
4 | 1 | ロサード | 牡3 | 57 | 江田照男 | 2:12.7 | 1.1/4 | 16-18-18-16 | 34.8 |
420 [+10] |
橋口弘次郎 | 7 |
5 | 5 | タヤスタモツ | 牡3 | 57 | 石橋守 | 2:12.7 | ハナ | 7-6-6-7 | 35.3 |
454 [+12] |
鶴留明雄 | 15 |
1F毎の ラップ |
12.4 – 11.1 – 12.0 – 12.5 – 12.4 – 12.2 – 12.3 – 12.1 – 12.2 – 11.4 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.4 – 23.5 – 35.5 – 48.0 – 1:00.4 – 1:12.6 – 1:24.9 – 1:37.0 – 1:49.2 – 2:00.6 – 2:12.3 |
上り | 4F 47.4 – 3F 35.3 |
1番人気は譲ったものの、1着は譲らない。満3歳秋初戦のアドマイヤベガと武豊騎手、先に抜け出したナリタトップロードと渡辺薫彦騎手を、第66回東京優駿の再現かのように、決勝点でクビだけ捉えました。
*
私が初めて意識をして見たクラシック世代が、1990年生まれ世代。ビワハヤヒデ(1990.3.10)、ウイニングチケット(1990.3.21)、ナリタタイシン(1990.6.10)が牡馬クラシックを分け合った1993年、牝馬クラシックはベガが第53回桜花賞(GI)、第54回優駿牝馬(GI)を連勝したのでした。
そんなベガが東の空にも輝いてから6年後、愛息アドマイヤベガが同じ舞台で輝いた時。
点と点がつながり、線になった時。
競馬者として、なんとも言えず嬉しくなった日が、1999年6月6日の日曜日でした。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[アドマイヤベガ(1996.3.12)の主な競走成績]
- 東京優駿(GI)、京都新聞杯(GII)、ラジオたんぱ杯3歳S(GIII)
- 弥生賞(GII)
通算8戦4勝、2着1回。
#2023年02月24日(金)記事改め。