All Along(オールアロング) 牝 鹿毛 1979.4.17生~2005.2.23没 仏国・Dayton Limited生産 馬主・Daniel Wildenstein 仏国・Patrick Biancone厩舎
★ ターゴワイス 黒鹿毛 1970.4.10 種付け時活性値:0.00【8】 |
Round Table 鹿毛 1954.4.6 |
Princequillo 鹿毛 1940 |
Prince Rose 1928 |
Cosquilla 1933 | |||
Knight’s Daughter 鹿毛 1941 |
Sir Cosmo 1926 | ||
Feola 1933 | |||
Matriarch 黒鹿毛 1964.3.3 |
Bold Ruler 黒鹿毛 1954.4.6 |
Nasrullah 1940.3.2 | |
Miss Disco 1944 | |||
Lyceum 黒鹿毛 1948 |
Bull Lea 1935.3.11 | ||
Colosseum 1937 | |||
Agujita 鹿毛 1966.2.18 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
Vieux Manoir 鹿毛 1947 種付け時活性値:0.50【18】 |
Brantome 鹿毛 1931 |
Blandford 1919.5.26 |
Vitamine 1924 | |||
Vieille Maison 鹿毛 1936 |
Finglas 1923 | ||
Vieille Canaille 1930 | |||
Argosy 鹿毛 1950 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
★Coastal Traffic 鹿毛 1941 種付け時活性値:0.00【8】 |
Hyperion 1930.4.18 | |
Rose of England 1927 | |||
Prosodie 鹿毛 1942 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
◆Prince Rose 鹿毛 1928 種付け時活性値:1.25【13】 |
||
Protein 黒鹿毛 1936 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
<5代血統表内のクロス:Prince Rose4×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
★ターゴワイス (Round Table系) |
Vieux Manoir (Brantome系) |
★Coastal Traffic (Hyperion系) |
◆Prince Rose (St. Simon系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Prince Rose (Indolence) |
5.75 |
仔アロングオール (No. 1-d) |
5番仔? |
*
着 順 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
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1 | All Along | 牝4 | 57.5 | Walter R Swinburn | 2:28.10 | Patrick L Biancone |
2 | Sun Princess | 牝3 | 54.5 | Willie Carson | 1 | W. R. Hern |
3 | Luth Enchantee | 牝3 | 54.5 | Maurice Philipperon | 短クビ | J Cunnington jr |
4 | Time Charter | 牝4 | 57.5 | William Newnes | ハナ | H. Candy |
5 | Salmon Leap | 牡3 | 56 | Pat Eddery | 1/2 | V. O’brien |
All Along。3歳時の1982年の第2回ジャパンカップで2着好走した翌年、4歳時の1983年10月から11月に掛けてのGI4連戦が圧巻。その皮切りが第62回凱旋門賞でした。All Along、日本では後にフサイチコンコルド(1993.2.11)やアンライバルド(2006.4.13)の祖母として知られることになる英セントレジャーS(GI)&英オークス(GI)&ヨークシャーオークス(英GI)勝ち馬Sun Princess(1980.5.18)、Be My Guest(1974.4.12)の娘でジャックルマロワ賞(仏GI)&ムーランドロンシャン賞(仏GI)勝ち馬Luth Enchantee(1980.4.17)、ダンサーズイメージ(1965.4.10)の直孫で”キング・ジョージ”(英GI)&英オークス&英チャンピオンS(GI)を制していたTime Charter(1979.4.6)という強豪牝馬たちを従えての凱旋門賞制覇。テン乗りとなった「クワイアボーイ」ウォルター・スウィンバーン騎手にエスコートされたAll Along、道中中団待機から直線は内ラチ沿いを縫うようにして脚を伸ばし、先に抜け出していたSun Princessをキッチリ1馬身差し切ったところがゴール地点。白の帽子に真っ青な勝負服も鮮やかにAll Along、オーナーであるダニエル・ウィルデンシュタイン氏にAllez France(1970.5.24)による1974年の第53回に続く凱旋門賞2勝目をプレゼントしました。
この第62回凱旋門賞の後、北米遠征を図ったAll Along。凱旋門賞も含めた1983年10月から11月に掛けてのGI4連戦を確認してみますと、、、
日付 | 競馬場 | レース名 | 距離 | 着順 |
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1983/10/02(日) | ロンシャン | 凱旋門賞(仏GI) | 芝2400m | 1着 |
1983/10/16(日) | ウッドバイン | ロスマンズインターナショナルS(加GI) | 芝13F | 1着 |
1983/10/29(土) | アケダクト | ターフクラシック(米GI) | 芝12F | 1着 |
1983/11/12(土) | ローレルパーク | ワシントンDCインターナショナル(米GI) | 芝12F | 1着 |
なんじゃこりゃ^^;。凱旋門賞の後は中1週続きで北米転戦して、芝12ハロンから13ハロンのGIレースをことごとく勝利。恐るべしはAll Along、この秋の一連のキャンペーンを以てして、1983年のエクリプス賞年度代表馬に選出されました。
*
All Alongを意識したのは、1971年の第50回凱旋門賞を制したMill Reef(1968.2.23)との間に出来た初仔アロングオール(1986.4.3)が、輸入種牡馬として日本供用されたという点もありました。
1990年代初頭はMill Reef直仔の種牡馬がバンバン導入されていまして、1994年夏の月刊『優駿』の新種牡馬紹介記事において、見開き2ページがすべてMill Reef直仔の種牡馬だった記憶もあります。ダイヤモンドショール(1979.5.6)、イブンベイ(1984.3.22)、スターリフト(1984.4.14)、クリエイター(1986.6.1)等と同じく1992年生まれ世代が日本供用初年度産駒だったアロングオールでしたが、サンデーサイレンス(1986.3.25)の初年度産駒にかち合ってしまったのは時節が悪かった。アロングオール産駒で「おっ!!」と思ったのは、園田の田中道夫厩舎所属で田中学騎手騎乗のダイトクヒテン(1997.4.7)が、2000年の若駒S(OP)を差し切り勝ちしたことでした。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[All Along(1979.4.17)の主な競走成績]
- 凱旋門賞(仏GI)、ワシントンDCインターナショナル(米GI)、ターフクラシック(米GI)、ロスマンズインターナショナルS(加GI)、ヴェルメイユ賞(仏GI)、モーリス・ド・ニュイユ賞(仏GII)、ペネロープ賞(仏GIII)
- ジャパンカップ、ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)、サンタラリ賞(仏GI)、フォワ賞(仏GIII)
- 凱旋門賞(仏GI)、ラクープ(仏GIII)
通算21戦9勝、2着4回、3着2回。
#余談。All Alongの父ターゴワイスは、0の理論的にはミニモの遺伝時に大物を輩出した種牡馬という印象が残ります。満8歳時にAll Along、満16歳時にレッツゴーターキン(1987.4.26)と海外供用時、日本供用時の代表産駒を送り込んでおり、日本においてはレッツゴーターキンと同じ1987年生まれ世代産駒の活躍により1989年の日本2歳首位種牡馬を獲得しました。ただ、異系種牡馬は活性値が高い時にも存在感を放ち、ターゴワイスは満7歳時交配の1978年生まれ世代に欧州グループレース勝ち馬を6頭輩出して、1980年の仏国2歳首位種牡馬に輝いています。