ソウルスターリング 牝 青鹿毛 2014.2.13生 千歳・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 美浦・藤沢和雄厩舎
Frankel 鹿毛 2008.2.11 種付け時活性値:1.25 |
Galileo 鹿毛 1998.3.30 |
★Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
Miswaki 1978.2.22 | ||
Allegretta 1978.3.10 | |||
Kind 鹿毛 2001.4.21 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 | |
Razyana 1981.4.18 | |||
Rainbow Lake 鹿毛 1990.4.10 |
★Rainbow Quest 1981.5.15 | ||
Rockfest 1979.3.12 | |||
スタセリタ 鹿毛 2006.4.17 仔受胎時活性値:1.75 |
Monsun 黒鹿毛 1990.3.4 種付け時活性値:1.75 |
Konigsstuhl 黒鹿毛 1976.5.17 |
Dschingis Khan 1961.2.8 |
Konigskronung 1965.1.18 | |||
Mosella 鹿毛 1985.3.25 |
Surumu 1974.2.26 | ||
Monasia 1979.3.3 | |||
Soignee 鹿毛 2002.3.3 仔受胎時活性値:0.75 |
Dashing Blade 鹿毛 1987.3.1 種付け時活性値:1.50 |
Elegant Air 1981.4.8 | |
Sharp Castan 1977.4.23 | |||
Suivez 鹿毛 1990.1.20 仔受胎時活性値:0.75 |
Fioravanti 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50 |
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Sea Symphony 鹿毛 1980.2.14 仔受胎時活性値:0.25 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Frankel (Sadler’s Wells系) |
Monsun (Blandford系) |
Dashing Blade (Mill Reef系) |
Fioravanti (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Monsun | 3.50 |
母がGI6勝の名牝 (No.16-c) |
2番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | ソウルスターリング | 牝2 | 54 | C.ルメール | 1:34.0 | 34.8 |
472 [-8] |
藤沢和雄 | 1 | |
2 | 18 | リスグラシュー | 牝2 | 54 | 戸崎圭太 | 1:34.2 | 1 1/4 | 34.5 |
434 [+6] |
矢作芳人 | 2 |
3 | 4 | レーヌミノル | 牝2 | 54 | 蛯名正義 | 1:34.5 | 1 3/4 | 35.2 |
462 [-4] |
本田優 | 3 |
4 | 1 | ディーパワンサ | 牝2 | 54 | A.シュタルケ | 1:34.8 | 2 | 35.3 |
432 [0] |
松下武士 | 5 |
5 | 17 | ヴゼットジョリー | 牝2 | 54 | 和田竜二 | 1:34.9 | 1/2 | 35.2 |
460 [-10] |
中内田充正 | 6 |
2016年の第68回阪神ジュベナイルフィリーズを制したのは、1番人気のソウルスターリングとクリストフ・ルメール騎手。1枠2番から好発を決めると、道中は内枠を利してじっと3~4番手で我慢。直線を向いても追い出しを我慢してから抜け出しに掛かると、後はおいでおいでの楽勝。出負けしたものの豪脚を発揮して追い込んで来たリスグラシュー(2014.1.18)と戸崎圭太騎手に、決勝点では1と4分の1馬身差を着けていました。
ソウルスターリング、新馬、アイビーS(OP)、そして阪神ジュベナイルフィリーズと3戦3勝。普通の年ならば間違いなくJRA賞最優秀2歳牝馬ですが、来週、もう1頭のFrankel牝駒が男馬に挑みますので、その結果によっては……、ですね^_^;
ソウルスターリングの鞍上であるクリストフ・ルメール騎手は、昨年2015年のメジャーエンブレム(2013.3.26)に続いての連覇達成。またソウルスターリングの母スタセリタでも仏オークス(GI)、ヴェルメイユ賞(仏GI)、サンタラリ賞(仏GI)とGI3勝を挙げており、母仔2代でGI勝ちを収められたという結果でした。
*
さて、ソウルスターリングの最優性先祖である母父Monsunは現役時代に12勝を挙げ、その主な勝ち鞍にオイロパ賞(独GI)2回、アラルポカル(独GI)、ゲルリンク賞(独GII)2回、ハンザ賞(独GII)、ヘルティー大賞(独GII)、シュタイゲンベルガーホテル賞(独GIII)と重賞7勝があり、独ダービー(GI)では日本でもおなじみのランド(1990.1.23)の2着でした。なお、Monsunとランドは、共に独国の大調教師ハインツ・イエンチ師の管理馬でした。
競走馬としても活躍したMonsunでしたが、真価が発揮されたのは、種牡馬となってからでした。その主な代表産駒には
- Shirocco(2001.4.10)
→ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)、コロネーションC(英GI)、独ダービー、ジョッキークラブ大賞(伊GI)ほか - スタセリタ(2006.4.17)
→仏オークス、ヴェルメイユ賞、サンタラリ賞、ビヴァリーD.S(米GI)、フラワーボウルS(米GI)、ジャンロマネ賞(仏GI)ほか。上述のとおり、ソウルスターリングの母 - ノヴェリスト(2009.3.10)
→”キング・ジョージ”(英GI)、サンクルー大賞(仏GI)、バーデン大賞(独GI)、ジョッキークラブ大賞ほか。”キング・ジョージ”はアスコット芝12ハロンを2分24秒60の大レコード勝ち。輸入種牡馬で産駒は2017年デビュー - Manduro(2002.3.9)
→プリンスオブウェールズS(英GI)、ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)、イスパーン賞(仏GI)ほか - Maxios(2008.4.5)
→ムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)、イスパーン賞ほか - Estimate(2009.4.4)
→アスコットゴールドC(英GI)ほか。エリザベス女王の持ち馬として知られています - Samum(1997.3.21)
→独ダービー、バーデン大賞(独GI)ほか - Salve Regina(1999.3.1)
→独オークス(GI)、独ダービー2着ほか。Samumの全妹 - Schiaparelli(2003.3.25)
→独ダービー、オイロパ賞、ジョッキークラブ大賞2回、ドイツ賞(独GI)ほか。Samum&Salve Reginaの全弟 - Fiorente(2008.2.26)
→メルボルンC(豪GI)-2013年-、オーストラリアンC(豪GI)、メルボルンC2着-2012年-ほか。母父ピルサドスキー(1992.4.23) - Protectionist(2010.3.21)
→メルボルンC-2014年-、ベルリン大賞(独GI)ほか - Almandin(2010.3.27)
→メルボルンC-2016年-ほか
等を始めとして数多の活躍馬を送り込んでいます。↑のリストで示した最後の3頭、Fiorente、Protectionist、Almandinに見られるように、近年は「メルボルンC御用達血統」の感もあり、2012年から今年2016年までの5年間は、父か母父にMonsunを持つ馬が連対しています。↑のリストに現れない2015年の連対馬は、父グレイトジャーニー(2001.5.10)で話題になった仏国産馬Max Dynamite(2010.4.23)で、母父がMonsunでした。
ソウルスターリング。母父Monsun、祖母父Dashing Bladeとなると、独国色の強い母方の血統です。ボトムラインもそのまま独国色が強く、独国牝系の特徴である「馬名の頭文字のアルファベットが同じになる」ということでは、Schwarze Kutte(1920)からソウルスターリング(Soul Stirring)まで、12代続けて馬名の頭文字「S」で始まっています。スタセリタまで続けられたSラインを崩さず、ソウルスターリングに継承された。社台レースホースさん、このあたり、サスガの見識です。
*
青鹿毛の流星は目元涼やか、落ち着き払ったその物腰は、サスガに「良家の令嬢」と思わされます。
いずれ激突するであろう、もう1頭のFrankel牝駒との戦いも、今から楽しみ。
ソウルスターリング、その馬名意味のとおり「魂を揺すぶる様な。そんな走りに期待して」、来年を待ちたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。