SS以降のエクリプス賞年度代表馬を辿る(其の玖)-Skip Away(1993.4.4)-

Horse of the Year

Skip Away(スキップアウェイ) 牡 芦毛 1993.4.4生~2010.5.14没 米国・Anna Maria Barnhart生産 馬主・Carolyn Hine 米国・Hubert “Sonny” Hine厩舎

Skip Away(1993.4.4)の4代血統表
Skip Trial
鹿毛 1982.5.31
種付け時活性値:0.50
Bailjumper
鹿毛 1974.3.28
Damascus
鹿毛 1964.4.14
Sword Dancer 1956.4.24
Kerala 1958.5.12
Court Circuit
鹿毛 1964.4.11
Royal Vale 1948
Cycle 1958.4.4
Looks Promising
芦毛 1968.4.27
Promised Land
芦毛 1954.3.31
Palestinian 1946
Mahmoudess 1942
Fluoresee
鹿毛 1958.5.2
Double Jay 1944.4.12
Snow Flame 1948
Ingot Way
芦毛 1981.2.22
仔受胎時活性値:0.75

Diplomat Way
鹿毛 1964.4.10
種付け時活性値:0.00
Nashua
鹿毛 1952.4.14
Nasrullah 1940.3.2
Segula 1942
Jandy
栗毛 1949
★Princequillo 1940
Centenary 1937
Ingot
芦毛 1971.1.19
仔受胎時活性値:0.25
Iron Ruler
芦毛 1965
種付け時活性値:1.25
Never Bend 1960.3.15
Obedient 1945
Glorious Night
青毛 1961.4.11
仔受胎時活性値:0.25
Dark Star
黒鹿毛 1950.4.4
種付け時活性値:0.50
Queen Fleet
鹿毛 1956.3.8
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Nasrullah4×5(母方)、Mahmoud5×5>

Skip Away(1993.4.4)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Skip Trial
(Damascus系)
★Diplomat Way
(Nasrullah系)
Iron Ruler
(Never Bend系)
Dark Star
(Gainsborough系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Iron Ruler 2.25  
(No. 14-f)
7番仔?
(7連産目?)

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1998年の第40回ドンH(米GI。ガルフストリームパーク・ダート9F)結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Skip Away 牡5 57.2 J D Bailey 1:50.17 Hubert Hine 1
2 4 Unruled せん5 50.8 John R Velazquez 2 3/4 Martin D Wolfson 10
3 9 Sir Bear せん5 51.3 E Jurado 1/2 Ralph Ziadie 6
4 2 Wagon Limit 牡4 50.8 R Davis クビ H Allen Jerkens 5
5 6 Frisk Me Now 牡4 52.6 P Day 2 3/4 R Durso 3

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1998年の第59回ハリウッドゴールドC(米GI。ハリウッドパーク・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 2 Skip Away 牡5 56.2 J D Bailey 2:00.16 Hubert Hine 1
2 7 Puerto Madero 牡3 56.2 Kent J Desormeaux 1 3/4 Richard E Mandella 2
3 3 Gentlemen 牡5 56.2 Gary Stevens 1 Richard E Mandella 2
4 8 Mud Route 牡4 56.2 C McCarron 3 Ronald McAnally 4
5 5 Budroyale せん5 56.2 Martin Garcia 8 Ted H West 5

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1998年の第45回ウッドワードS(米GI。ベルモントパーク・ダート9F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 2 Skip Away 牡5 57.2 J D Bailey 1:47.80 Hubert Hine 1
2 3 Gentlemen 牡6 57.2 Corey S Nakatani 1 3/4 Richard E Mandella 4
3 1 Running Stag 牡4 57.2 Ray Cochrane 6 Philip Mitchell 5
4 4 Free House 牡4 57.2 C McCarron 9 J Paco Gonzalez 2
5 5 コロナドズクエスト 牡3 54.9 P Day クビ Claude McGaughey III 3

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1998年のエクリプス賞年度代表馬、Skip Away。Damascus系から現れた芦毛の「Skippy」は通算38戦18勝、2着10回、3着6回、着外4回。無類の安定性と強靭さとを兼ね備えたこの名馬は、

  • 1996年の3歳時
    →ジョッキークラブゴールドC(米GI)、ハスケル招待H(米GI)、ウッドバインミリオンS(加GI)、オハイオダービー(米GII)、ブルーグラスS(米GII)
  • 1997年の4歳時
    →ブリーダーズカップ・クラシック(米GI)、ジョッキークラブゴールドC(米GI)、サバーバンH(米GII)、マサチューセッツH(米GIII)
  • 1998年の5歳時
    →ドンH(米GI)、ウッドワードS(米GI)、ハリウッドゴールドC(米GI)、ガルフストリームパークH(米GI)、ピムリコスペシャルH(米GI)、フィリップHアイズリンH(米GII)、マサチューセッツH(米GIII)

と北米グレードレース16勝、うちGI10勝と大活躍を見せました。

Skip Awayは、最終的にエクリプス賞年度代表馬に選出されたのは1998年でしたが、1997年もエクリプス賞最優秀古牡馬、1996年もエクリプス賞最優秀3歳牡馬に選出されており、長期間に渡り超一線級で活躍していたのが伺えます。1996年の3歳時はジョッキークラブゴールドCでCigar(1990.4.18)を破りその能力の一片を見せました。1997年の4歳時は秋にジョッキークラブゴールドC、ブリーダーズカップ・クラシックを共に6馬身差以上の圧勝連勝を見せて年度代表馬に選ばれるかと思いましたが、6度対戦して2勝4敗だったFormal Gold(1993.4.20)-ブラックタイアフェアー(1986.4.1)の代表産駒筆頭-に対する悪い印象が残ってしまったのか、最優秀古牡馬の獲得に留まり、年度代表馬は2歳のFavorite Trick(1995.4.20)に持って行かれてしまいました。そうして、1998年の5歳時。GI5勝を含む年間9戦7勝の成績を以て、ようやく、年度代表馬の栄誉に浴したのでした。

Skip Awayは馬主が「Carolyn Hine」、管理が「Hubert “Sonny” Hine」厩舎ということで、共に「Hine」がファミリーネームになっていることが分かります。そう、馬主のキャロライン・ハイン氏が奥様で、管理されたヒューバート・”ソニー”・ハイン調教師がご主人。そんなハインご夫妻の愛の結晶がSkip Awayであったのでしょう。

愛に応えたSkip Away、1990年代の中後期を飾る、米国の誇るスーパーホースでした。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[Skip Away(1993.4.4)の主な競走成績]

  1. ブリーダーズカップ・クラシック(米GI)、ジョッキークラブゴールドC(米GI)2回、ハリウッドゴールドC(米GI)、ドンH(米GI)、ウッドワードS(米GI)、ハスケル招待H(米GI)、ガルフストリームパークH(米GI)、ピムリコスペシャルH(米GI)、ウッドバインミリオンS(加GI)、サバーバンH(米GII)、フィリップHアイズリンH(米GII)、ブルーグラスS(米GII)、オハイオダービー(米GII)、マサチューセッツH(米GIII)2回
  2. ベルモントS(米GI)、プリークネスS(米GI)、ドンH(米GI)、ウッドワードS(米GI)、ガルフストリームパークH(米GI)、ピムリコスペシャルH(米GI)、フィリップHアイズリンH(米GII)、カウディンS(米GII)、レムゼンS(米GII)
  3. トラヴァーズS(米GI)、ジョッキークラブゴールドC(米GI)、フロリダダービー(米GI)、ホイットニーH(米GI)

通算38戦18勝、2着10回、3着6回。

*

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

Skip Away、日本では産駒のマイネルエクソン(2000.2.25)が兵庫県競馬三冠の最終戦である菊水賞を制しました。

マイシンザン
マイシンザン

マイネルエクソン、岡田総帥のラッパが吹かれた馬の1頭やったなぁ。

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