タワーオブロンドン 牡 鹿毛 2015.2.9生 日高・ダーレー・ジャパン・ファーム有限会社生産 馬主・H.H.シェイク・モハメド 美浦・藤沢和雄厩舎
Raven’s Pass 栗毛 2005.2.17 種付け時活性値:0.25 |
Elusive Quality 鹿毛 1993.1.27 |
★Gone West 鹿毛 1984.3.10 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
Secrettame 1978.3.15 | |||
Touch of Greatness 鹿毛 1986.4.30 |
Hero’s Honor 1980.4.28 | ||
Ivory Wand 1973.3.21 | |||
Ascutney 黒鹿毛 1994.4.4 |
Lord At War 栗毛 1980.10.1 |
General 1974 | |
Luna de Miel 1974 | |||
Right Word 鹿毛 1982.3.31 |
★Verbatim 1965.2.10 | ||
Oratorio 1974.2.17 | |||
スノーパイン 芦毛 2010.3.13 仔受胎時活性値:1.00 |
Dalakhani 芦毛 2000.2.16 種付け時活性値:0.25 |
▲Darshaan 黒鹿毛 1981.4.18 |
Shirley Heights 1975.3.1 |
Delsy 1972.3.20 | |||
Daltawa 芦毛 1989.4.23 |
▲Miswaki 1978.2.22 | ||
Damana 1981.4.2 | |||
シンコウエルメス 鹿毛 1993.4.1 仔受胎時活性値:2.00 |
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 種付け時活性値:0.75 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Doff the Derby 鹿毛 1981.5.13 仔受胎時活性値:0.75 |
★Master Derby 栗毛 1972.4.24 種付け時活性値:0.00 |
||
Margarethen 黒鹿毛 1962.4.3 仔受胎時活性値:0.50 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5、Northern Dancer5×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Raven’s Pass (Mr. Prospector系) |
Dalakhani (Mill Reef系) |
Sadler’s Wells (Northern Dancer系) |
★Master Derby (Bold Ruler系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Sadler’s Wells (シンコウエルメス) |
4.25 |
従兄ディーマジェスティ (No. 4-n) |
初仔 |
2017年の第53回京王杯2歳S(GII)。前走阪神芝1400mのききょうS(OP)を0秒7差、着差にして3馬身半差を着けての快勝が評価され、単勝1.8倍の圧倒的1番人気に推されたタワーオブロンドン。道中は中団6番手あたり、内枠を利してラチ沿いを進み、直線は馬場中央に持ち出すと、第49回函館2歳S(GIII)の勝ち馬カシアス(2015.3.27)、第37回小倉2歳S(GIII)の勝ち馬アサクサゲンキ(2015.4.17)をまとめて交わして、見事に重賞初制覇を遂げました。タワーオブロンドン、馬名意味はそのまま「ロンドン塔」ということです。
では、以下にタワーオブロンドンのごく簡単でも豪華な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
Doff the Derby 1981.5.13 不出走 |Wedding Bouquet 1987.2.3 6勝 モンロヴィアH(米GIII) パークS(愛GIII)ほか ||Ventura 1998.2.7 2勝 |||Moonlight Cloud 2008.3.5 12勝 モーリス・ド・ゲスト賞(仏GI)3回 ジャック・ル・マロワ賞(仏GI) ムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI) フォレ賞(仏GI)ほか |ジェネラス 1988.2.8 6勝 英ダービー(英GI) 愛ダービー(GI) "キング・ジョージ"(英GI) デューハーストS(英GI) |オースミタイクーン 1991.3.23 10勝 マイラーズC(GII) セントウルS(GIII)ほか |マチカネベニザクラ 1992.3.21 3勝 ||マチカネオーラ 2002.3.9 5勝 中京記念(GIII) |シンコウエルメス 1993.4.1 0勝 ||エルメスティアラ 1998.2.18 不出走 |||ディーマジェスティ 2013.3.24 現役 皐月賞(GI) セントライト記念(GII) 共同通信杯(GIII)ほか ||エルノヴァ 1999.2.17 5勝 ステイヤーズS(GII)2着 クイーンS(GIII)2着 エリザベス女王杯(GI)3着ほか ||Lake Toya 2002.3.30 4勝 フロール賞(仏GIII)3着ほか |||Sobetsu 2014.3.1 現役 サンタラリ賞(仏GI) ノネット賞(仏GII)ほか ||スノーパイン 2010.3.13 2勝 |||タワーオブロンドン 2015.2.9 (本馬) 京王杯2歳S(GII)ほか |Strawberry Roan 1994.4.15 3勝 愛1000ギニー(GI)2着 メルドS(愛GIII)3着ほか |Imagine 1998.2.20 4勝 英オークス(GI) 愛1000ギニーほか ||Horatio Nelson 2003.4.30 4勝 ジャン・リュック・ラガルデール賞(仏GI)ほか
見るも華やかな4号族。従兄ディーマジェスティ、従姉Sobetsuと、ごく近いところに昨年2016年、今年2017年の3歳GI勝ち馬が見えます。また大伯父にジェネラスとオースミタイクーン、大叔母にImagine。ええ、やっぱり豪華。
*
ジャンダルム 牡 黒鹿毛 2015.4.25生 米国・North Hills Co. Limited生産 馬主・前田幸治氏 栗東・池江泰寿厩舎
Kitten’s Joy 栗毛 2001.5.8 種付け時活性値:1.25 |
El Prado 芦毛 1989.2.3 |
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Lady Capulet 芦毛 1974.4.3 |
★Sir Ivor 1965.5.5 | ||
Cap and Bells 1958.5.21 | |||
Kitten’s First 鹿毛 1991.2.27 |
Lear Fan 鹿毛 1981.2.2 |
Roberto 1969.3.16 | |
Wac 1969.1.23 | |||
That’s My Hon 栗毛 1983.5.25 |
L’Enjoleur 1972.4.23 | ||
One Lane 1961.5.16 | |||
ビリーヴ 鹿毛 1998.4.26 仔受胎時活性値:2.00 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 種付け時活性値:0.75 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
グレートクリスティーヌ 鹿毛 1987.4.24 仔受胎時活性値:0.50 |
Danzig 鹿毛 1977.2.12 種付け時活性値:0.25 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Pas de Nom 1968.1.27 | |||
Great Lady M. 芦毛 1975.3.23 仔受胎時活性値:0.75 |
Icecapade 芦毛 1969.4.4 種付け時活性値:1.25 |
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Sovereign Lady 芦毛 1969.4.17 仔受胎時活性値:1.25 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×4、Hail to Reason5×4、Nearctic5×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Kitten’s Joy (Sadler’s Wells系) |
サンデーサイレンス (Halo系) |
Danzig (Northern Dancer系) |
Icecapade (Nearctic系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Kitten’s Joy | 4.50 |
母がGI2勝馬 (No. 22-d) |
7番仔? |
2017年の第52回デイリー杯2歳S(GII)。阪神芝1600mのデビュー勝ちから返す刀で挑んだ2戦目が、関西伝統の2歳GIIとなったジャンダルム。道中は馬群内側の5番手を進み、直線でもアンドレア・アッゼニ騎手が最内に進路を取ると、スプリントGI2勝の名牝である母ビリーヴ譲りの見事な瞬発力を見せました。レース自体の1000m通過が61秒という穏やかな流れを中団から差し切ったジャンダルム、繰り出した末脚は、メンバー中唯一の上がり3ハロン34秒台となる、34秒4でした。ジャンダルム、その馬名意味は「アルプス山脈の名峰『アイガー』の絶壁の名」ということです。併せて、今週から短期免許によるJRAでの騎乗を開始したアッゼニ騎手にとっては、JRA重賞初制覇となりました。
ジャンダルムの最優性先祖である父Kitten’s Joyは、現役時代に9勝を挙げ、その主な勝ち鞍にジョーハーシュ・ターフクラシック招待S(現ジョーハーシュ・ターフクラシックS、米GI)、セクレタリアトS(米GI)、ファイアクラッカーBCH(現ワイズダンS、米GII)、アメリカンターフS(当時米GIII、現米GII)、ヴァージニアダービー(当時米GIII。現コモンウェルスダービー、米GII)、パームビーチS(米GIII)、トロピカルパークダービー(当時米GIII)と、芝の米グレードレース7勝がある活躍馬でした。
2004年のヴァージニアダービー。Kitten’s JoyとArtie Schiller(2001.4.23)、El Plado産駒のワンツーフィニッシュ。なお、Artie Schillerは、後に2005年の第22回ブリーダーズカップ・マイル(米GI)を制します。
2004年のエクリプス賞最優秀芝馬に選出されたKitten’s Joy、種牡馬としてもその能力を発揮し、ダート戦が主体である米国で芝馬中心の産駒ながら、2013年の北米首位種牡馬に輝きました。以下、Kitten’s Joyの代表産駒と共に示すGIレースのレース名および格付けは、いずれも施行当時のものです。
- ステファニーズキトゥン(2009.3.26)
→ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ(米GI)、フラワーボウルS(米GI)2回、アルシビアデスS(米GI)、ジャストアゲームS(米GI)ほか - Big Blue Kitten(2008.5.1)
→ジョーハーシュ・ターフクラシックS、ソードダンサー招待S(米GI)、ユナイテッドネーションズS(米GI)2回ほか - Oscar Performance(2014.4.6)
→ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ(米GI)、ベルモントダービー招待S(米GI)、セクレタリアトSほか - Real Solution(2009.1.17)
→アーリントンミリオンS(米GI)、マンハッタンS(米GI)ほか - Divisidero(2012.5.7)
→ウッドフォードリザーブ・ターフクラシックS(米GI)2回ほか - Admiral Kitten(2010.4.24)
→セクレタリアトSほか - Kitten’s Dumplings(2010.4.21)
→クイーンエリザベス2世チャレンジCS(米GI)ほか - Bobby’s Kitten(2011.3.30)
→ブリーダーズカップ・ターフスプリント(米GI)ほか - Chiropractor(2012.2.25)
→ハリウッドダービー(米GI) - Hawkbill(2013.3.6)
→エクリプスS(英GI)ほか - Sadler’s Joy(2013.3.8)
→ソードダンサーSほか
むぅ、見事に芝のGI勝ち馬が揃っていますね。Kitten’s Joyは、その父El Pradoと共に父仔2代の北米首位種牡馬であり、Sadler’s Wellsの血を北米に広めることに成功しています。なお、Kitten’s Joy産駒で日本で重賞を制した馬には、ジャンダルムの他に、今年2017年の第34回エプソムC(GIII)を制したダッシングブレイズ(2012.4.13)がいます。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。