2017年のクラシック候補生を確認する(其の拾肆)

カラクレナイ 牝 栗毛 2014.4.29生 千歳・社台ファーム生産 馬主・吉田照哉氏 栗東・松下武士厩舎

カラクレナイ(2014.4.29)の4代血統表
ローエングリン
栗毛 1999.6.8
種付け時活性値:1.50
Singspiel
鹿毛 1992.2.25
In The Wings
鹿毛 1986.1.19
Sadler’s Wells 1981.4.11
High Hawk 1980.3.17
Glorious Song
鹿毛 1976.4.22
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
カーリング
黒鹿毛 1992.2.17
Garde Royale
黒鹿毛 1980.3.24
Mill Reef 1968.2.23
Royal Way 1969.4.29
Corraleja
鹿毛 1982.3.9
Carvin 1962
Darling Dale 1976.3.30
バーニングレッド
栗毛 2003.4.16
仔受胎時活性値:0.50
アグネスタキオン
栗毛 1998.4.13
種付け時活性値:1.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
アグネスフローラ
鹿毛 1987.6.18
ロイヤルスキー 1974.5.24
アグネスレデイー 1976.3.25
レッドチリペッパー
芦毛 1996.4.4
仔受胎時活性値:1.50
★Unbridled
鹿毛 1987.3.5
種付け時活性値:0.00
Fappiano 1977.5.19
Gana Facil 1981.2.9
Raise a Carter
芦毛 1990.2.22
仔受胎時活性値:1.25
★Dr. Carter
芦毛 1981.4.9
種付け時活性値:0.00
Raise an Heiress
栗毛 1983.3.9
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Halo4×4>

カラクレナイ(2014.4.29)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ローエングリン
(Sadler’s Wells系)
アグネスタキオン
(Halo系)
★Unbridled
(Mr. Prospector系)
★Dr. Carter
(フオルテイノ系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ローエングリン
(Singspiel)
4.75 祖母がGIII2勝馬
(No. 10-a)
4番仔
(2連産目)

2017年の第51回フィリーズレビュー(GII)。単勝1.8倍に推された1番人気レーヌミノル(2014.4.24)を外から差し切ったのは、単勝3.8倍の2番人気カラクレナイ。新馬戦4着時からずっと芝1400mを走り続けているカラクレナイ、未勝利、万両賞、そしてフィリーズレビューと3連勝での重賞初勝利は、仁川芝1400m1分21秒0のレースレコードでした。カラクレナイ、母バーニングレッドからの連想でしょうか、馬名意味は「唐紅。濃い紅色」。また、小倉百人一首や落語がお好きな方ならば、「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」という、在原業平の短歌が思い起こされる馬名でもありますね。併せて、管理される松下武史調教師は嬉しいJRA重賞初制覇、そして鞍上のミルコ・デムーロ騎手は「6週連続」となる日曜メインレース勝利の離れ業。ミルコ、これは恐れ入りましたm(_ _)m

さて、カラクレナイの最優性先祖である父ローエングリンは現役時代に10勝を挙げ、その主な勝ち鞍に中山記念(GII)2回、マイラーズC(GII)2回と重賞4勝。2歳から8歳まで息長く走り続け、勝利を収めたレース以外でもムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)2着、香港マイル(GI)3着、第43回宝塚記念(GI)3着、第53回安田記念(GI)3着と、国内外のGIレースで好勝負を見せました。

そんなローエングリンの代表産駒には、

  1. ロゴタイプ(2010.3.10)
    →皐月賞(GI)、安田記念(GI)、朝日杯フューチュリティS(GI)、スプリングS(GII)ほか
  2. カラクレナイ(2014.4.29)
    →本稿の紹介馬
  3. ヴゼットジョリー(2014.2.28)
    →新潟2歳S(GIII)

と、3頭のJRA重賞勝ち馬がいます。ロゴタイプは2歳時に第64回朝日杯を制し、3歳時に第73回皐月賞を中山芝2000m1分58秒0のレースレコードで勝ち、そして6歳時の第66回安田記念でモーリス(2011.3.2)を向こうに回して勝利を収めるという、父にも似た息の長い活躍をしつつ、父を超える活躍を見せています。カラクレナイとヴゼットジョリーは2014年生まれということで、ロゴタイプの活躍を目にした生産者さんが、ローエングリンをこぞって付けた2013年度の種付け産駒ですね。ローエングリン、2013年は自身最多の176頭に種付けし、翌2014年に91頭の産駒が生まれたのでした。

*

コウソクストレート 牡 鹿毛 2014.2.27生 洞爺湖・レイクヴィラファーム生産 馬主・野崎昭夫氏 美浦・中舘英二厩舎

コウソクストレート(2014.2.27)の4代血統表
ヴィクトワールピサ
黒鹿毛 2007.3.31
種付け時活性値:1.50
ネオユニヴァース
鹿毛 2000.5.21
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
Kris 1976.3.23
Silken Way 1973
ホワイトウォーターアフェア
栗毛 1993.5.3
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
★Mr. Prospector 1970.128
Coup de Folie 1982.4.2
Much Too Risky
栗毛 1982.2.8
Bustino 1971.4.14
Short Rations 1975
メジロアリス
鹿毛 2005.2.12
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

アドマイヤコジーン
芦毛 1996.4.8
種付け時活性値:0.00
Cozzene
芦毛 1980.5.8
Caro 1967.4.11
Ride the Trails 1971.5.28
アドマイヤマカディ
栗毛 1991.6.12
ノーザンテースト 1971.3.15
ミセスマカディー 1974.3.10
メジロシルビア
芦毛 1997.3.9
仔受胎時活性値:1.75
ゴールデンフェザント
芦毛 1986.4.23
種付け時活性値:0.50
Caro 1967.4.11
Perfect Pigeon 1971.2.18
メジロリベーラ
黒鹿毛 1990.6.9
仔受胎時活性値:1.50
シンボリルドルフ
鹿毛 1981.3.13
種付け時活性値:0.00
メジロラモーヌ
青鹿毛 1983.4.9
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Caro4×4(母方)、Halo4×5(父方)>

コウソクストレート(2014.2.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ヴィクトワールピサ
(Halo系)
★アドマイヤコジーン
(フオルテイノ系)
ゴールデンフェザント
(フオルテイノ系)
シンボリルドルフ
(My Babu系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ヴィクトワールピサ
(Kris)
6.75 or 4.75 高祖母が三冠牝馬
(No. 9-f アマゾンウオリアー系)
2番仔
(不受胎後)

2017年の第31回ファルコンS(GIII)。メンバー最速の上がり3ハロン34秒4の末脚を見せて差し切ったのは、3番人気だったコウソクストレートと戸崎圭太騎手。馬名意味そのままに「高速+一直線」の鋭脚を以て、重賞初勝利を飾りました。また、馬主の野崎昭夫氏にとっても、嬉しいJRA重賞初制覇となりました。併せて、その勝ち時計1分21秒1は、中京芝1400mの施行となってからのレースレコードでした。なお、コウソクストレートは、今回のファルコンSの勝利により、芝1400mで[3-0-0-1]。唯一の着外は、モンドキャンノ(2014.2.8)が勝った京王杯2歳S(GII)4着です。

さて、コウソクストレートの最優性先祖である父ヴィクトワールピサは、現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍に第16回ドバイワールドカップ(UAE・GI)、第55回有馬記念(GI)、第70回皐月賞(GI)、中山記念(GII)、弥生賞(GII)、ラジオNIKKEI杯2歳S(当時JpnIII。現ホープフルS、GI)とGレース6勝。2011年の第16回ドバイワールドカップは、トランセンド(2006.3.9)との日本馬ワンツーフィニッシュでもありました。

そんなヴィクトワールピサの代表産駒には、

  1. ジュエラー(2013.1.17)
    →桜花賞(GI)、シンザン記念(GIII)2着、チューリップ賞(GIII)2着
  2. コウソクストレート(2014.2.27)
    →本稿の紹介馬

と、2頭のJRA重賞勝ち馬がいます。ジュエラーによる第76回桜花賞制覇時の鞍上はミルコ・デムーロ騎手でしたが、ネオユニヴァース、ヴィクトワールピサ、ジュエラーと、親仔3代に渡ってデムーロ騎手によりGI勝ちを収めたことも話題となりました。種牡馬ヴィクトワールピサは現4歳世代が初年度産駒となりますが、ジュエラーの他にも第21回秋華賞(GI)2着のパールコード(2013.2.1)、すみれS(OP)勝ちのジョルジュサンク(2013.5.27)、プリンシパルS(OP)勝ちのアジュールローズ(2013.5.19)等がいます。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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