2017年のクラシック候補生を確認する(其の弐拾伍)

ローズプリンスダム 牡 青鹿毛 2014.3.10生 登別・ユートピア牧場生産 馬主・岡田牧雄氏 美浦・畠山吉宏厩舎

ローズプリンスダム(2014.3.10)の4代血統表
ロージズインメイ
青鹿毛 2000.2.9
種付け時活性値:1.25
Devil His Due
黒鹿毛 1989.4.18
Devil’s Bag
鹿毛 1981.2.19
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
Plenty O’Toole
黒鹿毛 1977.2.15
Raise a Cup 1971.2.4
Li’l Puss 1966.5.13
Tell a Secret
黒鹿毛 1977.4.25
Speak John
鹿毛 1958.2.7
Prince John 1953.4.6
Nuit de Folies 1947
Secret Retreat
鹿毛 1968.5.13
Clandestine 1955.3.3
Retirement 1959.1.30
クリスチャンパール
鹿毛 2006.5.3
仔受胎時活性値:1.75
シンボリクリスエス
黒鹿毛 1999.1.21
種付け時活性値:1.50
Kris S.
黒鹿毛 1977.4.25
Roberto 1969.3.16
Sharp Queen 1965.4.19
Tee Kay
黒鹿毛 1991.2.9
★Gold Meridian 1982.4.14
Tri Argo 1982.5.18
クラクエンレディー
鹿毛 1997.5.11
仔受胎時活性値:2.00
トニービン
鹿毛 1983.4.7
種付け時活性値:1.25
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ブリリアントミスト
黒鹿毛 1989.5.21
仔受胎時活性値:1.75
リアルシヤダイ
黒鹿毛 1979.5.27
種付け時活性値:0.25
ミスタイモア
黒鹿毛 1977.5.1
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason5×5、Princequillo5×5、Roberto4×5(母方)>

ローズプリンスダム(2014.3.10)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ロージズインメイ
(Halo系)
シンボリクリスエス
(Roberto系)
トニービン
(ゼダーン系)
リアルシヤダイ
(Roberto系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シンボリクリスエス
(クリスチャンパール)
6.25 ベストタイアップと同牝系
(No. 10-a)
初仔

2017年の第9回レパードS(GIII)。戦前、国内のダートでは無敗だったエピカリス(2014.3.22)が単勝1.5倍の1番人気でしたが、まさかの3着敗退。勝利を収めたのは、11番人気を跳ね返したローズプリンスダムと木幡巧也騎手。馬人共に重賞初制覇を遂げました。伊達や酔狂で5月の鳳雛S(OP)を制していた訳ではありませんでした。

ローズプリンスダムの最優性先祖である母父シンボリクリスエスは、現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍に天皇賞・秋(GI)2回、有馬記念(GI)2回、神戸新聞杯(GII)、青葉賞(GII)と重賞6勝。2002年と2003年、2年連続でJRA賞年度代表馬に選出された名馬です。

そんなシンボリクリスエスの代表産駒には

  1. エピファネイア(2010.2.11)
    →ジャパンカップ、菊花賞(GI)、神戸新聞杯(GII)、ラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)ほか。母は言わずと知れたシーザリオ(2002.3.31)
  2. サクセスブロッケン(2005.5.5)
    →フェブラリーS(GI)、東京大賞典(JpnI)、ジャパンダートダービー(JpnI)ほか
  3. ストロングリターン(2006.5.26)
    →安田記念(GI)、京王杯スプリングC(GII)ほか
  4. アルフレード(2009.4.11)
    →朝日杯フューチュリティSほか
  5. サンカルロ(2006.2.5)
    →阪神C(GII)2回、ニュージーランドT(GII)、阪急杯(GIII)ほか
  6. ランフォルセ(2006.3.28)
    →浦和記念(JpnII)、ダイオライト記念(JpnII)、マーチS(GIII)、佐賀記念(JpnIII)ほか
  7. アプレザンレーヴ(2006.3.13)
    →青葉賞ほか
  8. アリゼオ(2007.3.12)
    →毎日王冠(GII)、スプリングS(GII)ほか
  9. ミトラ(2008.4.11)
    →金鯱賞(GII)、福島記念(GIII)ほか
  10. ユールシンギング(2010.4.25)
    →セントライト記念(GII)、新潟大賞典(GIII)
  11. ショウナンラグーン(2011.2.23)
    →青葉賞

等を始めとして、多くの重賞勝ち馬を送り込んでいます。

シンボリクリスエスは、近時はブルードメアサイアーとしても活躍を見せ、第84代東京優駿(GI)勝ち馬レイデオロ(2014.2.5)、青葉賞勝ち馬アドミラブル(2014.3.23)、関東オークス(JpnII)勝ち馬クイーンマンボ(2014.3.28)、そしてローズプリンスダムと、2014年生まれ世代だけで4頭の重賞勝ち馬を輩出しています。

また、ローズプリンスダムの生産牧場であるユートピア牧場は、1995年の第111回天皇賞・春(GI)を制したライスシャワー(1989.3.5)以来、22年ぶりのJRA重賞制覇となりました。併せて、ローズプリンスダムの父ロージズインメイは、ローズジュレップ(2014.4.6)に続いて2014年生まれ世代2頭目の重賞勝ち馬。突然虹の橋の向こう側に渡ってしまったローズジュレップの分もと、同じ父を持つローズプリンスダム、頑張りました。 

最後に。ローズプリンスダムは2014年3月10日生まれです。スワーヴリチャード(2014.3.10)ファンディーナ(2014.3.10)、そしてローズプリンスダムと、2014年生まれ世代だけでも3頭の重賞勝ち馬がいる、名馬が生まれる誕生日と思っている日の生まれです。近年ではキタサンブラック(2012.3.10)サトノクラウン(2012.3.10)ショウナンパンドラ(2011.3.10)ロゴタイプ(2010.3.10)エリンコート(2008.3.10)、古くはビワハヤヒデ(1990.3.10)ユキノビジン(1990.3.10)も3月10日生まれですね^_^;

*

ディアドラ 牝 鹿毛 2014.4.4生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・森田藤治氏 栗東・橋田満厩舎

ディアドラ(2014.4.4)の4代血統表
ハービンジャー
鹿毛 2006.3.12
種付け時活性値:1.75
Dansili
黒鹿毛 1996.1.27
デインヒル
鹿毛 1986.3.26
Danzig 1977.2.12
Razyana 1981.4.18
Hasili
鹿毛 1991.3.12
Kahyasi 1985.4.2
Kerali 1984.3.4
Penang Pearl
鹿毛 1996.3.11
Bering
栗毛 1983.3.20
Arctic Tern 1973
Beaune 1974.4.10
Guapa
鹿毛 1988.5.4
Shareef Dancer 1980.3.3
Sauceboat 1972
ライツェント
青鹿毛 2007.4.19
仔受胎時活性値:1.50
スペシャルウィーク
黒鹿毛 1995.5.2
種付け時活性値:0.75
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
キャンペンガール
鹿毛 1987.4.19
マルゼンスキー 1974.5.19
レデイーシラオキ 1978.4.3
ソニンク
黒鹿毛 1996.2.8
仔受胎時活性値:0.50
★Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:0.00
★Mr. Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
Sonic Lady
鹿毛 1983.2.15
仔受胎時活性値:1.00
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
種付け時活性値:1.25
Stumped
鹿毛 1977.3.17
仔受胎時活性値:1.25

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5×5、Halo4×5(母方)>

ディアドラ(2014.4.4)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ハービンジャー
(Danzig系)
スペシャルウィーク
(Halo系)
★Machiavellian
(Mr. Prospector系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ハービンジャー
(Penang Pearl)
4.25 従兄ロジユニヴァース
(No. B3)
3番仔
(3連産目)

2017年の第2回紫苑S(GIII)。決勝点、先に行っていたカリビアンゴールド(2014.2.9)、ポールヴァンドル(2014.3.22)の2頭を外からまとめて差し切ったのは、1番人気のディアドラ。8月の古馬混合の1000万条件戦・HTB杯に続く芝2000mのレースの連勝を以て、京都芝2000mの第22回秋華賞(GI)に挑みます。

では、以下にディアドラのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Sonic Lady 1983.2.15 8勝 愛1000ギニー(GI) サセックスS(英GI) ムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)含むGレース7勝
|Hazaam 1989.4.4 8勝 シュプリームS(英GIII)ほか
|Sharman 1990.3.24 7勝 ジョンシェール賞(仏GIII)ほか
|ムダレル 1993.5.26 8勝 ナドアルシバスプリント(現ドバイゴールデンシャヒーン、UAE・GI)
|Lady Icarus 1995.1.29
||Furner's Green 2009.4.15 レパーズタウン2000ギニートライアル(愛GIII)ほか
|ソニンク 1996.2.8 不出走
||アコースティクス 2001.3.6
|||ロジユニヴァース 2006.3.11 5勝 東京優駿(GI) 弥生賞(GII) ラジオNIKKEI杯2歳S(当時GIII。現ホープフルS、GI) 札幌2歳S(GIII)ほか
||モンローブロンド 2002.3.2 4勝 ファンタジーS(GIII)2着
||ルミナスポイント 2003.2.23 5勝
|||ジューヌエコール 2014.3.21 現役 デイリー杯2歳S(GII) 函館スプリントS(GIII)
||ノットアローン 2005.2.15 3勝 ラジオNIKKEI賞(GIII)2着 セントライト記念(GII)3着
||ランフォルセ 2006.3.25 11勝 浦和記念(JpnII) ダイオライト記念(JpnII) マーチS(GIII) 佐賀記念(JpnIII)ほか
||ライツェント 2007.4.19 0勝
|||オデュッセウス 2013.4.8 現役 兵庫ジュニアグランプリ(JpnII)3着
|||ディアドラ 2014.4.4 紫苑S(GIII) ファンタジーS3着
||ノーザンリバー 2008.4.12 10勝 さきたま杯(JpnII)2回 東京盃(JpnII) カペラS(GIII) 東京スプリント(JpnIII) アーリントンC(GIII)ほか

従兄ロジユニヴァース、叔父ノーザンリバー、いとこジューヌエコールと、近親に活躍馬が揃う活力あるブリティッシュ・ハーフブレッドの3号族。ディアドラにとっては曾祖母となるSonic Ladyが近親の最高の活躍馬で、愛1000ギニー、サセックスS、ムーラン・ド・ロンシャン賞、コロネーションS(当時英GII。現英GI)、チャイルドS(現ファルマスS、英GI。当時英GII、英GIII)2回、ネルグウィンS(英GIII)と欧州のグループレース7勝。Sonic Ladyは、多くの名馬を輩出した種牡馬Nureyevにとって、牝駒として初めてGI勝利を収めた産駒でした。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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