Sosie(ソシエ。2021.3.30)-第159回パリ大賞(仏GI)の勝ち馬-

Result

Sosie(ソシエ) 牡 鹿毛 2021.3.30生 愛国・Wertheimer & Frere生産 馬主・Wertheimer & Frere 仏国・A Fabre厩舎

Sosie(2021.3.30)の4代血統表
Sea The Stars
鹿毛 2006.4.6
種付け時活性値:1.50【14】
Cape Cross
黒鹿毛 1994.3.13
Green Desert
鹿毛 1983.4.16
Danzig 1977.2.12
Foreign Courier 1979.4.11
Park Appeal
黒鹿毛 1982.4.9
Ahonoora 1975.4.12
Balidaress 1973.4.22
Urban Sea
栗毛 1989.2.18
Miswaki
栗毛 1978.2.22
Mr. Prospector 1970.1.28
Hopespringseternal 1971.5.27
Allegretta
栗毛 1978.3.10
Lombard 1967.1.31
Anatevka 1969.2.13
Sosia
鹿毛 2011.1.25
仔受胎時活性値:0.25【9】

Shamardal
鹿毛 2002.3.27
種付け時活性値:0.00【8】
Giant’s Causeway
栗毛 1997.2.14
Storm Cat 1983.2.27
Mariah’s Storm 1991.4.1
Helsinki
鹿毛 1993.5.25
Machiavellian 1987.1.31
Helen Street 1982.4.4
Sahel
鹿毛 2002.2.24
仔受胎時活性値:2.00【8】
Monsun
黒鹿毛 1990.3.4
種付け時活性値:0.75【11】
Konigsstuhl 1976.5.17
Mosella 1985.3.25
Sacarina
栗毛 1992.4.20
仔受胎時活性値:0.25【9】
オールドヴィック
鹿毛 1986.4.27
種付け時活性値:1.25【5】
Brave Lass
栗毛 1974.3.11
仔受胎時活性値:0.25【17】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5>

Sosie(2021.3.30)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Sea The Stars
(Danzig系)
★Shamardal
(Storm Cat系)
Monsun
(Bahram系)
オールドヴィック
(Sadler’s Wells系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Sea The Stars 2.75
(【9】+【8】+【9】+【17】)
Sea The Moonと同牝系
(No. 28)
5番仔?
(4連産目?)

*

2024年の第159回パリ大賞(仏GI。パリロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 7 Sosie 牡3 58 Maxime Guyon 2:31.02 A Fabre 2
2 3 Illinois 牡3 58 Christophe Soumillon 2 A P O’Brien 3
3 5 Delius 牡3 58 Cristian Demuro クビ J-C Rouget 1
4 8 Tamfana 牝3 56.5 Oisin Murphy 1/2 David Menuisier 4
5 6 Internaute 牡3 58 Augustin Madamet 1 3/4 C Laffon-Parias 8
ソジーが仏G1パリ大賞を完勝、ファーブル師は通算14勝目 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
仏パリロンシャン競馬場で現地13日に行われたG1パリ大賞(3歳牡・牝馬、芝2400m)は、4番手並走の2番人気ソジーが直線の追いくらべから抜け出し、2番手から粘り込む3番人気イリノイに2馬身差をつけ

パリロンシャン芝2400m、重馬場、8頭立て。凱旋門賞(仏GI)と同じコースで行われる3歳馬限定の仏国伝統のGI。2024年の一戦を制したのは、おなじみヴェルテメール兄弟の青と白のレーシングシルクをまとったマキシム・ギュイヨン騎手を背にしたSosie。前走ジョッケクルブ賞(仏GI)でLook de Vega(2021.4.2)の3着から距離が300m伸びた舞台で真価を発揮。好スタートから道中外側の4番手でなだめると、パリロンシャン芝の直線533mの馬場中央を鋭伸。ギュイヨン騎手のアクションに応え続けたSosie、最後は2着のIllinois(2021.2.8)に2馬身差を着けての完勝を以て、グループレース初制覇を遂げたのでした。

では、以下にSosieの近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。また主にGレース勝ち馬をピックアップしての図となっております。
Brave Lass 1974.3.11 4勝
|Sacarina 1992.4.20 不出走
||Samum 1997.3.21 6勝 独ダービー(GI) バーデン大賞(独GI) ミュラーブロート大賞(独GII) ヴィーゼンホフ牧場賞(独GIII)ほか
||Salve Regina 1999.3.1 3勝 独オークス(GI)ほか
|||サルヴェジェルマニア 2005.1.26 2勝 ボールストンスパH(米GII)ほか
|||Salve Haya 2008.3.3 3勝
||||Sea of Sands 2018.2.9 2勝 フリューヤールス賞ダービートライアル(独GIII)ほか
||Sasuela 2000.3.1 1勝
|||ソベラニア 2006.3.29 1勝 独オークス(GI)2着 リディアテシオ賞(伊GI)3着
||||シュヴァルツリーゼ 2016.5.6 2勝 弥生賞(GII)2着
||||シュバルツクーゲル 2021.2.19 東京スポーツ杯2歳S(GII)2着
|||Seismos 2008.4.26 10勝 バイエルン大賞(独GI) ジェフリーフリアS(英GIII) バーデンヴュルテンベルクT(独GIII) ヘッセンポカール(独GIII)ほか
|||Samba Brazil 2009.4.7 4勝 オイロパマイレ大賞(独GIII)ほか
||Sahel 2002.2.24 1勝
|||Sortilege 2008.1.18 4勝 リディアテシオ賞(伊GI)ほか
||||Seductive 2014.4.3 1勝
|||||Straight 2020.3.8 ウニオンレネン(独GII)
||||Sirjan 2020.1.30 1勝 グイドベラルデリ賞(伊GIII)
|||Intimhir 2010.1.25 不出走
||||Star Safari 2016.4.1 5勝 ドバイミレニアムS(UAE・GIII)ほか
|||Sosia 2011.1.25 1勝
||||Anasia 2018.1.27 3勝 フィユドレール賞(仏GIII)2着 コンデ賞(仏GIII)2着ほか
||||Sosie 2021.3.30 (本馬) パリ大賞(仏GI)
|||Soudania 2016.4.16 4勝 プランスドランジュ賞(仏GIII)
||Schiaparelli 2003.3.25 12勝 独ダービー(GI) オイロパ賞(独GI) 伊ジョッキークラブ大賞(GI)2回 ドイツ賞(GI) グッドウッドC(英GII) ケルゴルレイ賞(仏GII) ハンザ賞(独GII) 独セントレジャー(GIII)ほか
||Sanwa 2004.3.22 不出走
|||Sea The Moon 2011.4.29 4勝 独ダービー(GI) ウニオンレネン(独GII) メツレル春季賞(独GIII)ほか
||Sortita 2005.5.4 2勝
|||Naseej 2014.3.31 不出走
||||Goldenas 2020.3.13 2勝 伊ダービー(GII)ほか

Sosieの牝系はあまりお目に掛かることが無い28号族。ただ、上図の通り、近親には活躍馬の名前がズラリと並びます。Samum、Schiaparelli、Sea The Moonと3頭の独ダービー馬が見えますので、クラシックディスタンスに強いボトムラインと言えるのではないでしょうか。サスガに主に独国で継承されている牝系です。名前を挙げた独ダービー馬3頭はいずれもかなりの強豪ですが、Sea The Moonの独ダービー11馬身差勝ちは衝撃的でした。またSea The MoonはSosieと同じく「21世紀のスーパースター」Sea The Starsの産駒です。この牝系のGレース勝ち馬を確認すればStar Safari、Soudania、Sea of SandsもSea The Starsの仔であり、ボトムラインと種牡馬Sea The Starsの相性が良いのでしょう。

カルティエ賞年度代表馬を辿る(其の拾捌)-Sea The Stars(2006.4.6)-
Sea The Stars(シーザスターズ) 牡 鹿毛 2006.4.6生 愛国・Sunderland Holdings Ltd生産 馬主・Christopher Tsui 愛国・John Oxx厩舎
Sea the Moon(2011.4.29)。
Sea the Moon 牡 鹿毛 2011.4.29生 独国・ゲールスドルフ牧場生産 馬主・ゲールスドルフ牧場 独国・M.クルーク厩舎 Sea the Moon(2011.4.29)の4代血統表 Sea The Stars 鹿毛 2006

*

人に目を転じれば、Sosieを管理される名伯楽アンドレ・ファーブル調教師は、調教師としてパリ大賞最多となる14勝目(!!)を遂げられました。14頭を確認してみますと、

  1. ダンスホール(1986.4.6)
    →和田共弘オーナーの所有馬でした。種牡馬としてミッキーダンス(1996.4.24)、マウンテンストーン(1993.4.7)等を輩出
  2. Subotica(1988.2.13)★
    →4歳時に凱旋門賞、ガネー賞(仏GI)も制した1990年代初頭の強豪。イエローゴツド(1967.3.21)の曾孫というのも泣かせます
  3. Homme de Loi(1989.2.13)
    →サンタラリ賞(仏GI)勝ち馬にして輸入繁殖牝馬であるジュマイエル(2013.3.4)の母父
  4. Fort Wood(1990.5.5)★
    →名繁殖牝馬Fall Aspen(1976.3.9)の仔。ということはNorthern Aspen(1982.2.26)、Hamas(1989.4.28)、ティンバーカントリー(1992.4.14)等がきょうだい
  5. Grape Tree Road(1993.2.28)
    →ビヴァリーD.S(米GI)勝ち馬にして輸入繁殖牝馬であるゴレラ(2002.3.12)の父
  6. パントレセレブル(1994.3.17)
    →1990年代欧州最強馬の一角。今思えば2001年だけでも、よくぞ日本で種牡馬供用されたものです
  7. Limpid(1995.4.19)
    →母アイルオブグラス(1988.2.2)ということで、実はメジロダーリング(1996.5.28)の半兄。父もソヴィエトスター(1984.4.20)であり、日本に縁のある血を持つ馬でした
  8. Slickly(1996.4.1)★
    →後にムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)、ヴィットリオディカプア賞(伊GI)2回とマイルGIの勝利を重ねました
  9. Rail Link(2003.3.26)
    →日本の競馬ファンにとっては2006年の凱旋門賞でディープインパクト(2002.3.25)を破った馬として記憶されているのではないでしょうか
  10. Cavalryman(2006.5.9)
    →3歳時の凱旋門賞では上述のSea The Starsの3着。7歳時にドバイゴールドC(UAE・GIII)、8歳時にグッドウッドC(英GII)、プリンセスオブウェールズS(英GII)、ナドアルシバTUAE・GIII)を制して復活を果たしたものの、9歳初戦で惜しくも落命
  11. Meandre(2008.4.3)
    →父Slicklyとのパリ大賞父仔制覇を遂げた後、4歳時にサンクルー大賞(仏GI)、ベルリン大賞(独GI)、5歳時にオイロパ賞(独GI)を制した選手権距離上手の強豪
  12. Flintshire(2010.4.4)
    →後に香港ヴァーズ(GI)、ソードダンサーS(米GI)2回、マンハッタンS(米GI)も制したEnable(2014.2.12)の従兄
  13. Gallante(2011.3.27)
    →南半球移籍後にシドニーC(豪GI)を制したMontjeu(1996.4.4)産駒
  14. Sosie(2021.3.30)
    →本稿の主役

やはり駿馬がそろっています。Sosie、厩舎の先輩たちに負けない活躍を期待したいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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