Fantastic Moon(ファンタスティックムーン) 牡 鹿毛 2020.3.21生 独国・Graf & Grafin von Stauffenberg生産 馬主・Liberty Racing 2021 独国・Frau S Steinberg厩舎
★ Sea The Moon 鹿毛 2011.4.29 種付け時活性値:0.00【8】 |
Sea The Stars 鹿毛 2006.4.6 |
Cape Cross 黒鹿毛 1994.3.13 |
Green Desert 1983.4.16 |
Park Appeal 1982.4.9 | |||
Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
Miswaki 1978.2.22 | ||
Allegretta 1978.3.10 | |||
Sanwa 栗毛 2004.3.22 |
Monsun 黒鹿毛 1990.3.4 |
Konigsstuhl 1976.5.17 | |
Mosella 1985.3.25 | |||
Sacarina 栗毛 1992.4.20 |
オールドヴィック 1986.4.27 | ||
Brave Lass 1974.3.11 | |||
Frangipani 芦毛 2014.4.19 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
Jukebox Jury 芦毛 2006.2.15 種付け時活性値:1.75【7】 |
Montjeu 鹿毛 1996.4.4 |
Sadler’s Wells 1981.4.11 |
Floripedes 1985.5.11 | |||
Mare Aux Fees 芦毛 1988.3.21 |
Kenmare 1975.5.5 | ||
Feerie Boreale 1981.6.2 | |||
Firedance 黒鹿毛 2001.3.7 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
Lomitas 栗毛 1988.1.31 種付け時活性値:1.00【12】 |
Niniski 1976.2.15 | |
La Colorada 1981.2.7 | |||
Fraulein Tobin 黒鹿毛 1982.2.19 仔受胎時活性値:0.50【18】 |
J. O. Tobin 黒鹿毛 1974.3.28 種付け時活性値:1.75【7】 |
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Fruhlingstag 黒鹿毛 1975.5.29 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
<5代血統表内のクロス:Surumu5×5、Sadler’s Wells5×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
★Sea The Moon (Danzig系) |
Jukebox Jury (Sadler’s Wells系) |
Lomitas (Nijinsky系) |
J. O. Tobin (Never Bend系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Jukebox Jury (Nearula) |
4.25 (【5】+【12】+【18】+【6】) |
大伯父イングランドシチー (No. 1-e) |
2番仔? (2連産目?) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
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1 | 3 | Fantastic Moon | 牡3 | 58 | Rene Piechulek | 2:39.11 | Frau S Steinberg | 3 |
2 | 2 | Mr Hollywood | 牡3 | 58 | Lukas Delozier | 2 1/4 | Henk Grewe | 2 |
3 | 15 | Weracruz | 牝3 | 56.5 | Antonio Orani | 2 1/2 | P Schiergen | 16 |
4 | 5 | Winning Spirit | 牡3 | 58 | Sibylle Vogt | 3 1/4 | P Schiergen | 7 |
5 | 14 | If Not Now | 牡3 | 58 | Hector Crouch | アタマ | Ralph Beckett | 5 |
欧州の競馬主要国では最も遅い開催のダービーとなることでおなじみの独ダービー。2023年の一戦は、JRA-VAN Worldの記事では特に触れられていませんが、独ダービー154回の歴史上初めて、女性調教師による勝利がなされました。サラ・シュタインベルク調教師が管理され、彼女の私生活のパートナーでもあるルネ・ピューチュレク騎手が駆ったFantastic Moon。父Sea The Moonが9年前の第145回独ダービーで見せたのと同様、最後の直線の外ラチ沿いを駆けるファンタスティックな戦法で、2着のMy Hollywood(2020.2.29)に2と4分の1馬身差、3着の紅一点Weracruz(2020.4.3)には更に2と2分の1馬身差を着けての快勝。Fantastic Moon、前走の独ダービートライアル(GIII)から連勝を以て2023年の独国牡馬クラシックの頂点に立ちました。
Fantastic Moonのお父さんであるSea The Moonの独ダービーを久しぶりに見てみましたけれど、これもビックリの勝利です。大外を駆ける姿と共に11馬身差勝ちですから、ね\(^o^)/
上段で「独ダービー154回の歴史上初めて、女性調教師による勝利がなされました」と記しましたが、今年は同様の出来事がつい先日米国でもありました。
第155回ベルモントS(米GI)を制したArcangelo(2020.5.11)を管理されるのも女性調教師のジェナ・アントヌッチ師。米独のクラシックの歴史上初めての快挙が同一年になされたのですから、2023年は競馬史に残る年になったのではないでしょうか。
Fantastic Moonの血統を確認していて気になったのは、↑で示した通り大伯父がイングランドシチー(1997.4.11)であることですね。ラムタラ(1992.2.2)産駒として日本で初めて走ったイングランドシチー、馬名からは英国生まれなのかと思いきや、愛国生まれだった同馬は現役時代にJRA6勝を挙げ、その主な勝ち鞍に函館芝2600mのみなみ北海道S(OP)があります。イングランドシチーはただ1回だけの重賞挑戦だった現年齢表記3歳春の京都新聞杯(GIII)でアグネスフライト(1997.3.2)の4着だったのですが、ハナだけ先んじられた3着が同馬主のタップダンスシチー(1997.3.16)でしたので「シチー馬2頭、頑張ったな」と思ったのを覚えています。まま、アグネスフライトの勝ちっぷりが鮮烈でしたので、レース後の感想ではありましたが^^;。また、Fantastic Moonの直牝系を辿ると6代母が輸入繁殖牝馬ダラマ(1957.3.3)であり、ダラマの孫に優駿牝馬(GI)勝ち馬のノアノハコブネ(1982.5.10)がいます。弊サイトで紹介しているダラマを直牝系に持つ馬には、2016年のエクリプス賞最優秀3歳牡馬に選出されたAlmanzor(2013.3.11)もいます。
独ダービー父仔2代制覇を果たしたFantastic Moon。父Sea The moonは独ダービーの勝ちっぷりからより一層の活躍も期待されましたが、結局、独ダービーの次に出走したバーデン大賞(GI)2着の後に故障で引退に追い込まれました。Fantastic Moon、父が果たせなかったさらなるGI勝利、仔が成してくれることを日本の空の下から期待しています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
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#Turf-Times Deutschlandはいつも良い仕事をしてくれると思います。
##Fantastic Moonの前走独ダービートライアルは「Japan Racing Association – Derby-Trial」ということで、JRA協賛の模様。記事内の写真を見ればJRAのロゴが見えます。