Early Voting(アーリーヴォーティング) 牡 黒鹿毛 2019.3.7生 米国・Three Chimneys Farm, LLC生産 馬主・Klaravich Stables, Inc. 米国・Chad C. Brown厩舎
Gun Runner 栗毛 2013.3.8 種付け時活性値:1.25【5】 |
Candy Ride 鹿毛 1999.9.27 |
Ride the Rails 黒鹿毛 1991.3.5 |
Cryptoclearance 1984.4.9 |
Herbalesian 1969.4.29 | |||
Candy Girl 栗毛 1990.7.7 |
Candy Stripes 1982.4.12 | ||
City Girl 1982.7.18 | |||
Quiet Giant 鹿毛 2007.4.22 |
Giant’s Causeway 栗毛 1997.2.14 |
Storm Cat 1983.2.27 | |
Mariah’s Storm 1991.4.1 | |||
Quiet Dance 芦毛 1993.1.25 |
Quiet American 1986.4.29 | ||
Misty Dancer 1988.5.6 | |||
Amour d’Ete 鹿毛 2012.1.19 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Tiznow 鹿毛 1997.3.12 種付け時活性値:1.50【14】 |
Cee’s Tizzy 芦毛 1987.4.21 |
Relaunch 1976.3.16 |
テイズリー 1981.4.27 | |||
Cee’s Song 黒鹿毛 1986.3.20 |
Seattle Song 1981.2.19 | ||
Lonely Dancer 1975.5.29 | |||
Silken Cat 栗毛 1993.3.25 仔受胎時活性値:0.50【18】 |
◆Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 種付け時活性値:0.25【9】 |
Storm Bird 1978.4.19 | |
Terlingua 1976.2.7 | |||
Silken Doll 鹿毛 1980.4.11 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
Chieftain 黒鹿毛 1961.4.9 種付け時活性値:0.50【18】 |
||
Insilca 栗毛 1974.5.15 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
<5代血統表内のクロス:Storm Cat4×3、Fappiano5×5、Lyphard5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Gun Runner (Mr. Prospector系) |
Tiznow (Intent系) |
◆Storm Cat (Storm Bird系) |
Chieftain (Bold Ruler系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Tiznow (Amour d’Ete) |
4.25 |
伯父Speightstown (No. 9-b) |
3番仔? (2連産目?) |
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着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
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1 | 5 | Early Voting | 牡3 | 57.2 | Jose L Ortiz | 1:54.54 | Chad C Brown | 3 |
2 | 8 | Epicenter | 牡3 | 57.2 | Joel Rosario | 1 1/4 | Steven Asmussen | 1 |
3 | 2 | Creative Minister | 牡3 | 57.2 | Brian Joseph Hernandez Jr | 2 1/4 | Kenneth McPeek | 5 |
4 | 4 | Secret Oath | 牝3 | 54.9 | Luis Saez | 2 3/4 | D Wayne Lukas | 2 |
5 | 9 | Skippylongstocking | 牡3 | 57.2 | Junior Alvarado | 1 1/4 | Saffie A Joseph Jr | 7 |
2022年の第147回プリークネスS。米国クラシック三冠の2戦目となる”The Run for the Black-Eyed Susans”。いきなりの余談となってしまい恐縮ですが、プリークネスSが行われるピムリコ競馬場があるメリーランド州の州花であるブラックアイドスーザン。黄色い花弁が美しいキク科の花、和名はアラゲハンゴンソウ(粗毛反魂草)と言い、かつては夏に下総御料牧場で咲き誇り、牧場花とも呼ばれていたそうです。
https://www.city.narita.chiba.jp/content/000021219.pdf
そんなブラックアイドスーザンのレイを賭けて行われるプリークネスS、2022年の第147回を制したのはEarly Voting。ケンタッキーダービー(米GI)馬Rich Strike(2019.4.25)は結局回避、ケンタッキーオークス(米GI)馬Secret Oath(2019.3.20)は再び牡馬相手に挑戦となった9頭立て。逃げた最低人気のArmagnac(2019.5.20)を追う形で終始先行2番手から進めた3番人気のEarly Voting、ピムリコの直線350mでいち早く先頭に立つと、出負けして道中後方2番手となった1番人気のEpicenter(2019.1.29)が最内を突いて迫りましたが、1と4分の1馬身差まで。Early Voting、キャリア4戦目のGI初挑戦で見事に勝利を収め、栄光の米国クラシック勝ち馬にその名を刻みました。
改めて鞍上を見れば逃げたArmagnacはイラッド・オルティス・ジュニア騎手、勝ったEarly Votingはホセ・オルティス騎手。結果だけを見れば、兄が先導役を務め、弟の勝利をアシストしたようにも見えますね。オルティスブラザーズの弟ホセ騎手、プリークネスSは初制覇となりました。メチャクチャ勝ちまくっているオルティスブラザーズですが、ベルモントS(米GI)1勝ずつに続いての米国三冠勝利となりました。
#兄のイラッド騎手が2016年のベルモントSをクリエイター(2013.3.30)、弟のホセ騎手が2017年のベルモントSをTapwrit(2014.3.28)で制しています。クリエイターがベルモントSを制した際の3着がラニ(2013.2.22)ですね。
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Early Votingの父は今をときめく種牡馬Gun Runner。
Gun Runnerは現役時代に12勝を挙げ、その主な勝ち鞍にブリーダーズカップ・クラシック(米GI)、ペガサスワールドカップ招待S(米GI)、ホイットニーS(米GI)、スティーブンフォスターH(米GI)、ウッドワードS(米GI)、クラークH(米GI)のGI6勝を含む北米グレードレース10勝の超活躍馬。特に4歳6月のスティーブンフォスターHを7馬身差勝ち以降が目覚ましく、ホイットニーSを5と4分の1馬身差、ウッドワードSを10と4分の1馬身差、ブリーダーズカップ・クラシックを2と4分の1馬身差、そして引退レースとなった5歳1月のペガサスワールドカップ招待Sを2と2分の1馬身差とGI5連勝をいずれも圧勝で遂げました。
そんなGun Runnerについて、ブリーダーズカップ・クラシックを制した際に記した内容を引いておきますと、
母が米GII勝ち馬で、伯父がSaint Liamと来れば、これは活力十分な17号族b分枝系。伯父の代表勝ち鞍とGun Runnerの代表勝ち鞍が似通っていますが、米国の最強路線をひた走れば、当然そうなりますよね^_^;。伯父Saint Liamは種牡馬供用1年で惜しくも落命してしまいましたが、その初年度産駒に2011年のエクリプス賞年度代表馬Havre de Grace(2007.5.12)がいました。17号族b分枝系と言えば、Gun Runnerの曾祖母父でもあるLyphardと同系であり、繁殖能力も確かな牝系なのでしょう。気が早いですが、種牡馬Gun Runnerにも期待が掛かります。
まま、なんの気は無しに書いていますので、ね^^;。ともあれ、伯父Saint Liam(2000.4.13)が初年度産駒からHavre de Graceを輩出したように、繁殖馬としての能力の素質は近親馬からも伺えたGun Runner。ただ、それでも期待以上だったでしょう。この記事をアップした時点でも、
- Early Voting(2019.3.7)
→プリークネスS(米GI)ほか。本稿の主役 - Echo Zulu(2019.4.7)
→ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(米GI)ほか - Cyberknife(2019.3.14)
→アーカンソーダービー(米GI) - Taiba(2019.4.13)
→サンタアニタダービー(米GI) - Gunite(2019.2.3)
→ホープフルS(米GI)ほか
と、初年度産駒から既に5頭のGI馬を送り込んでいます。そりゃ、2022年のスタッドフィーも前年比2.5倍に跳ね上がりますわ笑
ついで述べておきますと、Early VotingはGun Runnerが繋養されているスリーチムニーズファームの生産馬ですね。
海外のスタッドやファームのWEB、種牡馬紹介ページがカッコ良いんですよね。Gun Runner、栗毛に星ひとつの駿馬、これからも良い仔をたくさん送り込んで欲しいものです。
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種牡馬Gun Runnerに米国クラシック初制覇をプレゼントした孝行息子Early Voting。プリークネスS勝ち馬として向かう次のレースが気になるところ。果たして、三冠最終戦のベルモントSとなるのでしょうか。次走も楽しみにしておきましょう。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
##Early Voting。その馬名意味、日本語では「期日前投票」です。
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このサイトの管理人、某所のPOGでGun Runnerの仔グランアプロウソ(2019.1.26)を指名するかしないかで、迷った挙げ句にヤメたそうな。
で、グランアプロウソの新馬勝ちの後「あ、やっぱり指名していおいたら良かった」って、後悔したんですって。
まま、後の祭りやね。ともあれ、Gun Runnerの仔は本当によく走るな。