ハツピープログレス(1978.4.15)-【1984年】の中央競馬のGI勝ち馬を辿る(No.6)-

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ハツピープログレス 牡 栗毛 1978.4.15生~2000.4.8没 三石・村上牧場生産 馬主・藤田 晋氏 栗東・山本 正司厩舎

ハツピープログレス(1978.4.15)の4代血統表
フリートウイング
鹿毛 1966.4.21
種付け時活性値:0.75【11】
Fleet Nasrullah
鹿毛 1955.5.8
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
Nearco 1935.1.24
Mumtaz Begum 1932
Happy Go Fleet
鹿毛 1950
▲Count Fleet 1940.3.24
Draeh 1939
Akimbo(AUS)
栗毛 1956
▲Pan(FR)
鹿毛 1947
Atys 1934
Pretty Girl 1937
Posture
鹿毛 1945
Spiral 1930
Imposture 1933
シングルワン
栗毛 1974.1.23
仔受胎時活性値:0.75【3】

ヴイエナ
栗毛 1957
種付け時活性値:0.00【16】
Aureole
栗毛 1950.4.14
Hyperion 1930.4.18
Angelola 1945
Turkish Blood
鹿毛 1944
Turkhan 1937
Rusk 1935
レスリーカリム
栗毛 1962.3.6
仔受胎時活性値:0.75【11】
★カリム
鹿毛 1953
種付け時活性値:0.00【8】
Nearco 1935.1.24
Skylarking 1947
ハツカゼ
栗毛 1954.5.14
仔受胎時活性値:1.75【7】
タカクラヤマ
鹿毛 1947.4.12
種付け時活性値:1.50【6】
マツカゼ
栗毛 1950.6.28
仔受胎時活性値:0.75【3】

<5代血統表内のクロス:Nearco4×4>

ハツピープログレス(1978.4.15)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
フリートウイング
(Nasrullah系)
ヴイエナ
(Aureole系)
★カリム
(Nearco系)
タカクラヤマ
(The Tetrarch系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
タカクラヤマ
(ハツカゼ)
4.00
(【3】+【11】+【7】+【3】)
(No.16-g レスリーカーター系) 初仔

*

1984年の第34回農林水産省賞典安田記念(GI。東京芝1600m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 5 ハッピープログレス 牡6 田原 成貴 1:37.8 山本 正司 2
2 1 ダスゲニー 牝4 田村 正光 1:38.1 1・3/4 新関 力 7
3 11 サンオーイ 牡4 郷原 洋行 1:38.3 1 矢野 進 5
4 17 アサカシルバー 牡5 岡部 幸雄 1:38.3 クビ 高橋 英夫 1
5 3 キヨヒダカ 牡6 蛯沢 誠治 1:38.4 3/4 森安 弘昭 12

東京芝1600m、雨の良馬場、22頭立て。

日本中央競馬会がグレード制を導入した初年である1984年、古馬路線に芝1600mのGIレースが2つ設けられました。1つ目が春の安田記念、2つ目が秋に新設されたマイルチャンピオンシップ(GI)。1つ目の安田記念は1984年時点で34回ということで、元来が伝統のマイル重賞だったのですが、前年の1983年まではハンデ戦だったのです。そんな安田記念が定量戦に改められ、時期も優駿牝馬(GI)の前週に置かれ、最高峰のGIレースとして生まれ変わった初回を制したのがハッピープログレス。

良馬場発表ではありましたが雨がそぼ降る中で行われた一戦は、霧がかっていて画面越しでも馬群の状態を確認するのが難しい状態。逃げた防衛王者のキヨヒダカ(1978.2.23)が内ラチ沿いを駆けて府中の直線500mに入った時にようやく各馬の姿が見え始めると、馬群が横に大きく広がっていました。逃げ粘るキヨヒダカを追う南関東三冠馬サンオーイ(1980.2.15)、1番人気の芦毛馬アサカシルバー(1979.2.20)の姿が見えましたが、さらに脚色が良い馬は外を回っていました。赤の帽子に「緑、黄元禄、桃袖緑一本輪」の勝負服をまとった田原成貴騎手の右ムチに応えた、栗毛の大作も鮮やかにハッピープログレス。完全に抜け出した後に大外から天才少女ダスゲニー(1980.4.27)が豪脚で迫りましたが、脅かすには至らず。決勝点では1と4分の3馬身差を着けていたハッピープログレス、盤石の強さを以ての完勝。3月の中山芝1200mのスプリンターズS(GIII)、4月の東京芝1400mの京王杯スプリングH(GII)、そして5月の東京芝1600mの安田記念と3連勝で1984年春の古馬短距離三冠を達成しました。

ハッピープログレスは短距離強者として通算11勝を挙げた活躍馬でした。その距離別戦績を確認してみますと、

ハツピープログレス(1978.4.15)の距離別戦績
距離(m) 1着 2着 3着 着外
1000 1 0 0 0
1200 5 2 0 1
1400 4 0 2 2
1600 1 1 1 3
1800 0 0 0 1
2000 0 0 1 2
合計 11 3 4 9

距離1600mにおける勝利は、本稿で紹介した安田記念が最初で最後でした。2着1回もGIレースなのですが、1984年の秋、骨折から復帰した「時代の申し子」との対決によるもの。それはまた、別の講釈で。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

*

[ハツピープログレス(1978.4.15)の主な競走成績]

  1. 安田記念(GI)、京王杯スプリングH(GII)、CBC賞(GIII)、スプリンターズS(GIII)、阪急杯、CBC賞
  2. マイルチャンピオンシップ(GI)、CBC賞
  3. スワンS(GII)、スワンS、神戸新聞杯

通算27戦11勝、2着3回、3着4回。

マイシンザン
マイシンザン

ハッピープログレスさん、山本正司厩舎の大先輩なんよな。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

ええ、ええ。我々もお世話になった松永幹夫さんも、攻め馬で騎乗されたことがあったそうです。

マイシンザン
マイシンザン

そんなミキオさんをして、1200mのベストホースとして名を挙げられたのがハッピープログレスさんやったそうな。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

引退レースとなった1984年のCBC賞、中京芝1200mで61kgを背負ってシャダイソフィアさんに勝っているのもスゴいです。

マイシンザン
マイシンザン

サスガやなぁ。やっぱり強い者は強い。

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