ナランフレグ(2016.4.5)-第52回高松宮記念(GI)の勝ち馬-

Result

ナランフレグ 牡 栗毛 2016.4.5生 日高町・坂戸 節子氏生産 馬主・村木 克成氏 美浦・宗像 義忠厩舎

ナランフレグ(2016.4.5)の4代血統表

ゴールドアリュール
栗毛 1999.3.3
種付け時活性値:0.00【16】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ニキーヤ
鹿毛 1993.4.4
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Reluctant Guest
鹿毛 1986.2.21
Hostage 1979.2.13
Vaguely Royal 1974.3.7
ケリーズビューティ
青毛 2001.4.16
仔受胎時活性値:1.50【14】
ブライアンズタイム
黒鹿毛 1985.5.28
種付け時活性値:1.75【15】
Roberto
鹿毛 1969.3.16
Hail to Reason 1958.4.18
Bramalea 1959.4.12
Kelley’s Day
鹿毛 1977.5.11
Graustark 1963.4.7
Golden Trail 1958.3.5
ビューティークロス
栗毛 1991.3.20
仔受胎時活性値:0.25【9】
タマモクロス
芦毛 1984.5.23
種付け時活性値:1.50【6】
★シービークロス 1975.5.5
グリーンシヤトー 1974.2.10
ミヤマビユーテイー
栗毛 1984.3.30
仔受胎時活性値:1.50【6】
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:1.00【12】
ホウヨウクイン
鹿毛 1969.4.12
仔受胎時活性値:1.50【14】

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason4×4、Northern Dancer4×5>

ナランフレグ(2016.4.5)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ゴールドアリュール
(サンデーサイレンス系)
ブライアンズタイム
(Roberto系)
タマモクロス
(フオルテイノ系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ブライアンズタイム
(Johnstown)
4.75ホウヨウボーイと同牝系
(No. 1-b フラストレート系)
8番仔
(空胎後)

*

2022年の第52回高松宮記念(GI。中京芝1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 2ナランフレグ 牡6 57 丸田 恭介 1:08.3 15-14 33.9 486
[-12]
宗像 義忠 8
2 9ロータスランド 牝5 55 岩田 望来 1:08.3 クビ 7-8 34.3 476
[-8]
辻野 泰之 5
3 10キルロード せん7 57 菊沢 一樹 1:08.3 ハナ 3-3 34.7 500
[-6]
田村 康仁 17
4 13トゥラヴェスーラ 牡7 57 鮫島 克駿 1:08.4 クビ 12-11 34.2 490
[-2]
高橋 康之 7
5 17メイケイエール 牝4 55 池添 謙一 1:08.4 クビ 7-8 34.4 468
[-4]
武 英智 2

2022年の第52回高松宮記念。桶狭間のスプリント戦に待っていた結末は生産者、馬主、調教師、騎手、そして馬と、人馬すべての「GI初勝利」でした。18頭立ての1枠2番から発馬したナランフレグと丸田恭介騎手、重馬場であるにも関わらずテンの3ハロンが33秒4というハイラップとなった道中は息を潜めるかのように後方に構えると、中京競馬場芝コースの直線412.5mでは内から脚を伸ばしました。最後はナランフレグと丸田騎手、ロータスランド(2017.1.31)と岩田望来騎手、キルロード(2015.3.3)と菊沢一樹騎手、トゥラヴェスーラ(2015.4.4)と鮫島克駿騎手。4着までの馬人いずれが制しても、いずれもGI初制覇となる「クビ」「ハナ」「クビ」の大混戦を制したのは、キャリア16年目、4騎手の中では最も積み重ねの期間が長かった丸田騎手、そして相棒のナランフレグに競馬の神様が微笑みました。丸田騎手、右腕を突き上げてのガッツポーズ、そして込み上げるもの。もうね、オッサンですから、もらい泣きしてしまった訳ですよ(;Д;)

ナランフレグと丸田騎手に関しては、前走オーシャンS(GIII)の前に、

丸田 師匠の管理馬で恩返し重賞V誓う | 競馬ニュース - netkeiba.com
 丸田恭介騎手(35)=美浦・フリー=が、かつて所属した宗像厩舎の馬で土日重賞Vを目指す。5日中山のオーシャンSでナランフレグ、6日中山の弥生賞ディープ記念ではラーグルフに騎乗。07年のデビューから1… No.1競馬情報サイト「netkeiba.com」の競馬ニュース。

丸田騎手の「先生に恩返しをしたい」という思いが伝わって、良いなぁと思っていたのです。オーシャンSでは2着でしたけれど、本番の高松宮記念で「師弟愛の結実」がなされました。やっぱりですね、なんだかんだ言いながら師匠と弟子の関係は本当に大切と思うのです。

師匠の宗像義忠調教師も開業30年目で嬉しいGI初制覇となった訳ですが、バランスオブゲーム(1999.4.22)シンコウカリド(1998.5.7)、ウインブレイズ(1997.4.22)、ウイングレット(2001.2.25)アブソリュート(2004.3.7)、フェイムゲーム(2010.5.11)、ウインキートス(2017.5.4)等の重賞勝ちを収めた管理馬で惜しい機会もありました。GII大将だったバランスオブゲームは2004年の安田記念(GI)において4角のあの手応えで「3着なんかーい」と思ったものでした。その半弟フェイムゲームは2015年の天皇賞・春(GI)でゴールドシップ(2009.3.6)を追い詰めたもののクビ差の2着。その他にもウイングレットが秋華賞(GI)3着、シンコウカリドが皐月賞(GI)4着。不思議にソラで成績が出てくるのですが、私の中でも「なんとか宗像厩舎の馬にGIを勝ってほしい」という思いがあったのかも知れません。まま、大部分はバランスオブゲームに関する歯がゆさではありました。「ダービースタリオン」シリーズで育ったクチですから、やっぱり薗部博之さんの持ち馬が気になったんですね^^;

*

ナランフレグの血統的な見解を示しておきますと、「父ゴールドアリュール×母父ブライアンズタイム」の組み合わせは、エスポワールシチー(2005.4.22)と同じですね。

エスポワールシチー(2005.4.22)-【2010年】のJRA・GI勝ち馬を辿る(No.1)-
エスポワールシチー 牡 栗毛 2005.4.22生 門別町・幾千世牧場生産 馬主・(株)友駿ホースクラブ 栗東・安達 昭夫厩舎

かたやナランフレグは芝のスプリントGI馬、こなたエスポワールシチーは父ゴールドアリュール同様に砂の王者。ナランフレグはゴールドアリュール産駒として初めての芝GI勝ち馬となった訳ですが、0の理論的な見解ではナランフレグはゴールドアリュールが16歳時交配のミニモの遺伝を受けていますので、形相を受け継がなかった、というところです。とはいえ、最優性先祖である母父ブライアンズタイムは米国のダート9ハロンのGI2勝馬ですが^^;

また、ナランフレグの牝系は小岩井の1号族b分枝系フラストレート(1900)系。良いものは世紀を超えて受け継がれて行きます。ナランフレグの牝系近親では半兄インプレスウィナー(2007.4.4)がオープン特別4勝の活躍馬。インプレスウィナーも宗像厩舎の所属馬で、バランスオブゲームと同じくフサイチコンコルド(1993.2.11)の仔でした。インプレスウィナーはフサイチコンコルド産駒らしさ全開で、オープン特別4勝はすべて非根幹距離の芝1400mでした。そしてまた、ナランフレグの高祖母ホウヨウクインの仔に2年連続で優駿賞年度代表馬に選出された名馬ホウヨウボーイ(1975.4.15)。

中島国治氏関連馬(其の拾漆)-ホウヨウボーイ(1975.4.15)-
ホウヨウボーイ 牡 栗毛 1975.4.15生~1982.5.30没 門別・豊洋牧場生産 馬主・古川嘉治氏 美浦・二本柳俊夫厩舎

併せて、フラストレート系の名馬は左回りの大勝負で良いところを見せてくれる感もあります。トキツカゼ(1944.3.10)&オートキツ(1952.5.6)母仔、クモノハナ(1947.3.15)、フェアマンナ(1953.6.1)、トウメイ(1966.5.17)&テンメイ(1974.4.13)母仔、ホウヨウボーイ、トロットサンダー(1989.5.10)ウメノファイバー(1996.5.5)等に東京競馬場のGI級競走勝ちがあり、地方ではアジュディミツオー(2001.6.2)が左回りの川崎記念(統一GI)かしわ記念(統一GI)を制しています。ナランフレグ、中京競馬場の芝1200mで先達に続きました。

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ナランフレグ、その馬名意味は「太陽(モンゴル語)+速く飛ぶ馬(モンゴル語)」ということ。日差しが戻った空の下の速さ比べで飛ぶように駆けて、周囲の人間と共にGI初制覇となったナランフレグ。馬人で語られる機会が減ってきた現代の日本競馬ですが、今後もその背には丸田騎手の姿があり、「師弟愛の結実」がまた再び見られることを心から祈っています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。