Elmalka(エルマルカ) 牝 鹿毛 2021.3.27生 英国・Godolphin生産 馬主・Sheikh Ahmed Al Maktoum 英国・Roger Varian厩舎
Kingman(GB) 鹿毛 2011.2.26 種付け時活性値:0.25【9】 |
Invincible Spirit 鹿毛 1997.2.17 |
Green Desert 鹿毛 1983.4.16 |
Danzig 1977.2.12 |
Foreign Courier 1979.4.11 | |||
Rafha 鹿毛 1987.2.19 |
Kris 1976.3.23 | ||
Eljazzi 1981.4.12 | |||
Zenda 鹿毛 1999.2.18 |
Zamindar 鹿毛 1994.4.7 |
▲Gone West 1984.3.10 | |
Zaizafon 1982.1.18 | |||
Hope 鹿毛 1991.4.5 |
ダンシングブレーヴ 1983.5.11 | ||
Bahamian 1985.2.8 | |||
Nahrain(GB) 栗毛 2008.1.29 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
Selkirk(USA) 栗毛 1988.2.19 種付け時活性値:0.75【19】 |
Sharpen Up 栗毛 1969.3.17 |
エタン 1961.3.14 |
Rocchetta 1961 | |||
Annie Edge 栗毛 1980.3.24 |
Nebbiolo 1974 | ||
Friendly Court 1971 | |||
Bahr(GB) 栗毛 1995.4.19 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
ジェネラス(IRE) 栗毛 1988.2.8 種付け時活性値:1.50【6】 |
Caerleon 1980.3.27 | |
Doff the Derby 1981.5.13 | |||
Lady of the Sea(IRE) 栗毛 1986.2.21 仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】 |
◆Mill Reef(USA) 鹿毛 1968.2.23 種付け時活性値:0.25【17】 |
||
La Mer(NZ) 栗毛 1973.11.6 仔受胎時活性値:0.875【11.5】 |
<5代血統表内のクロス:Sharpen Up5×3、Mill Reef5×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Kingman (Danzig系) |
Selkirk (エタン系) |
ジェネラス (Nijinsky系) |
◆Mill Reef (Never Bend系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ジェネラス (Foreseer) |
4.875 or 2.875 (【12】+【12】+【8】+【12】) |
半兄ベンバトル (No. 6-d) |
8番仔 (8連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | Elmalka | 牝3 | 58.1 | Silvestre De Sousa | 1:37.05 | Roger Varian | 10 |
2 | 6 | Porta Fortuna | 牝3 | 58.1 | Tom Marquand | クビ | Donnacha Aidan O’Brien | 6 |
3 | 8 | Ramatuelle | 牝3 | 58.1 | Aurelien Lemaitre | 短アタマ | Christopher Head | 2 |
4 | 15 | Tamfana | 牝3 | 58.1 | Jamie Spencer | 1/2 | David Menuisier | 12 |
5 | 16 | Ylang Ylang | 牝3 | 58.1 | Ryan Moore | 短アタマ | A P O’Brien | 3 |
ニューマーケット芝8ハロン、晴の良馬場、16頭立て。16番枠からのスタートで若干後手を踏んだElmalka、道中最後方待機からの乾坤一擲。英国チャンピオンジョッキー3回の名手シルベストル・デソウサ騎手に導かれ、↑の動画であれば向かって右側、ニアサイドから脚を伸ばした黄色の勝負服を乗せた鹿毛馬。最後は「クビ」「短アタマ」という勝負をねじ伏せたところがニューマーケット芝8ハロンのゴールポスト。前走フレッドダーリンS(英GIII)3着から中1週で臨んだElmalka、デソウサ騎手の実績を思えば「意外」ではありましたが、英国クラシック初勝利をプレゼントしたのでした。
Elmalkaのボトムラインを確認すれば、英1000ギニー制覇は「良血」の成せる業だったのかも知れません。
Bahr 1995.4.19 4勝 リブルズデイルS(英GII) ミュージドラS(英GIII)ほか |Dorrati 2002.3.24 0勝 ||Dorraar 2011.4.10 1勝 |||Far Above 2016.4.12 4勝 パレスハウスS(英GIII) |In Dubai 2003.4.26 1勝 ||Go Bears Go 2019.3.11 4勝 レイルウェイS(愛GII) フィーニクススプリントS(愛GIII) パヴィリオンS(英GIII)ほか |Nahrain 2008.1.29 5勝 オペラ賞(仏GI) フラワーボウル招待S(米GI)ほか ||ベンバトル 2014.2.15 11勝 ドバイターフ(UAE・GI) バイエリシェスツフトレネン(独GI) コーフィールドS(豪GI)ほか ||Elmalka 2021.3.27 (本馬) 英1000ギニー(GI)ほか
半兄ベンバトルはドバイターフ、バイエリシェスツフトレネン、コーフィールドSという3カ国でのGI3勝を含むGレース10勝の活躍馬にして、2024年現在はビッグレッドファームで種牡馬供用されています。
また母Nahrainはオペラ賞、フラワーボウル招待Sと2カ国でGI2勝を挙げた名牝であり、Nahrainで制した2011年のオペラ賞が、Elmalkaも管理されるロジャー・バリアン調教師にとって開業1年目の初めてのGI勝利でもありました。
He added: “It’s special to win a Classic for Sheikh Ahmed Al Maktoum, who has supported me all my career and Michael Jarvis before me. She’s a homebred filly who is out of Nahrain, who was the first Group 1 winner for me in my first year of training when winning the Prix de l’Opera.”
Silvestre de Sousa back in the big time as Elmalka strikes in 1,000 Guineas | Racing Post
そんなNahrainの仔による英国牝馬クラシック初優勝、バリアン師にとっても格別だったでしょう。なお、Nahrainはアラビア語で「2つの川」という意味だそうで、チグリス川とユーフラテス川を指しているそうです。またNahrain、Elmalkaの馬主は共にシェイク・アハメッド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥームですが、シェイク・アハメッドの持ち馬では輸入種牡馬ワッスル(1980.4.27)が最初期の活躍馬であり、最も著名な活躍馬には”キング・ジョージ”(英GI)を勝ちエクリプスS(英GI)を2回制した名中距離馬Mtoto(1983.4.1)がいます。
Elmalkaの直牝系は祖母BahrがリブルズデイルS、ミュージドラSの英グループレース2勝の他に英オークス(GI)でシャトゥーシュ(1995.4.29)の2着があります。そしてまたElmalkaの高祖母La Merは新国史上に名を残す名牝の1頭であり、現役時代に24勝(!!)を挙げ、現行の新国GIレース3勝を含むグループレース17勝というスーパーメアです。
La Merが制した1979年のエアニュージーランドSの動画。世界の何処にも競馬が好きな方が多いと思わされますね(^^)
一気呵成の末脚で英1000ギニー馬の栄誉を蹄中に収めたElmalka。管理されるバリアン師のコメントによりますと、
He said: “We have to bear in mind that she’s had two races within the space of two and a half weeks. It makes sense to give her a break now and head to the Coronation Stakes at Royal Ascot.”
Silvestre de Sousa back in the big time as Elmalka strikes in 1,000 Guineas | Racing Post
次走はコロネーションS(英GI)になる模様。Elmalka、ロイヤルアスコット開催4日目に行われる3歳牝馬限定の芝7ハロン213ヤードの伝統GIにおいて、どんな走りを見せてくれるでしょうか。ベンバトルの半妹の次のレースも楽しみにしたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。