Nao Da Mais(ナオンダマイス) 牡 鹿毛 2016.9.27生 伯国・Haras Phillipson生産 馬主・Haras Phillipson 伯国・A F Barbosa厩舎
T. H. Approval(USA) 芦毛 2001.5.1 種付け時活性値:1.50 |
With Approval 芦毛 1986.5.9 |
Caro 芦毛 1967.4.11 |
フオルテイノ 1959.4.19 |
Chambord 1955 | |||
Passing Mood 栗毛 1978.3.20 |
Buckpasser 1963.4.28 | ||
Cool Mood 1966.4.7 | |||
Potrichal 鹿毛 1988.7.7 |
Potrillazo 鹿毛 1982 |
Ahmad 1975 | |
Azalee 1976 | |||
Chaldee 栗毛 1978 |
Banner Sport 1970.3.12 | ||
Gevar 1971 | |||
Espetacular(BRZ) 鹿毛 2007.8.18 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Pitu Da Guanabara(BRZ) 芦毛 1996.8.24 種付け時活性値:0.50 |
▲Ringaro 芦毛 1979.3.31 |
Caro 1967.4.11 |
Guanajibena 1971.1.21 | |||
Seattle 黒鹿毛 1989.10.14 |
Southern Halo 1983.2.9 | ||
Searching 1981 | |||
Tell Suit(ARG) 鹿毛 1982.9.28 仔受胎時活性値:2.00 |
Two Harbors(USA) 鹿毛 1970.3.2 種付け時活性値:0.875 |
Dr. Fager 1964.4.6 | |
Cequillo 1956.4.2 | |||
Tell Tale(GB) 鹿毛 1972 仔受胎時活性値:0.375 |
Tamerlane(GB) 鹿毛 1952 種付け時活性値:0.75 |
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All Hail(GB) 鹿毛 1964 仔受胎時活性値:1.75 |
<5代血統表内のクロス:Caro3×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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T. H. Approval (フオルテイノ系) |
Pitu Da Guanabara (フオルテイノ系) |
Two Harbors (Himyar系) |
Tamerlane (Bahram系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
T. H. Approval (Chaldee) |
6.125 or 4.125 |
ゲンテンと同牝系 (No. 21-a) |
5番仔? (5連産目?) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
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1 | 12A | Nao Da Mais | 牡3 | 54 | Lavor Carlos G.A. | 2:24.96 | Barbosa Florio A. | 12 |
2 | 14 | Mirinaque | 牡3 | 53.5 | Fernandes Goncalves Francisco | 3/4 | Munoz Maria Cristina | 1 |
3 | 15 | Pure Nelson | 牡5 | 60 | Ricardo Jorge Antonio | クビ | San Millan Rosana Mariel | 16 |
4 | 9 | Imperador | 牡3 | 53.5 | Pereyra William | 1/2 | Pena Diego | 5 |
5 | 16 | Tetaze | 牡3 | 54 | Calvente Gustavo Emiliano | 1 1/2 | Saldivia Juan Franco | 4 |
2019年の第132回カルロス・ペレグリーニ国際大賞。毎年実況アナウンサーの方の巻き舌にしびれることでおなじみの「南米の凱旋門賞」。その第132回を制したのは伯国からやって来たNao Da Mais。シダージ・ジャルジン芝1500mの2歳GIジュリアーノ・マルティンス大賞(伯GI)、シダージ・ジャルジン芝1600mのジョアン・アデマール・ジ・アウメイダ・プラド大賞(伯GI)、そしてシダージ・ジャルジン芝2400mのデルビー・パウリスタ大賞(伯GI)と戦前まで伯国GI3勝を遂げていた3歳牡馬、23頭立ての一戦を逃げて自分のペースで行き切ったところが、サンイシドロ芝2400mの決勝点。4分の3馬身抑えた相手は、カルロス・ペレグリーニ国際大賞の開催国である亜国のナシオナル大賞(亜GI)、ポージャ・デ・ポトリージョス大賞(亜GI)とクラシック二冠を制していたMirinaque(2016.8.20)。前走11月9日にそれぞれの国や地域でダービーにあたるレースを勝利していた3歳牡馬どうしのワンツーとなりました。なお、伯国馬の勝利は2012年の第125回を制したGoing Somewhere(2009.10.20)以来7年ぶりのことであり、Going SomewhereもNao Da Maisと同じフィリップソン牧場のオーナーブリード馬にして、管理も同じアフォンソ・F.バルボーザ調教師でした。
さて、Nao Da Maisの最優性先祖と判断した父T. H. Approvalは現役時代に7勝を挙げ、その主な勝ち鞍にサンフアンカピストラーノ招待H(米GII)2回、サンセットBCH(米GII)、デルマーH(米GII)と、芝11ハロンから芝14ハロンまでの米GII4勝を遂げました。
T. H. Approvalは米国産馬ですが、ボトムラインは8代母Numida(1912)から亜国で継承されており、南米の縁もあってか2008年から宇国で種牡馬供用されたようです。また、T. H. Approvalの母Potrichalは、ナシオナル大賞とセレクシオン大賞(亜GI)の勝ち馬にして輸入繁殖牝馬のポトリザリス(1995.8.22)の全姉であり、T. H. Approvalの従妹にディアデラノビア(2002.1.28)、従姪にディアデラマドレ(2010.2.22)、従甥にドレッドノータス(2013.3.9)がいます。併せて、冠名「T. H. 」からお分かりになる方もいらっしゃるかと思いますが、T. H. Approvalのオーナーブリーダーは「Tadahiro Hotehama」、即ち保手浜忠弘氏です。日本の中央で走らせる馬には「カミノ」、地方で走らせる馬には「イナリ」、そして外国で買い付けた馬には「ティエッチ」(=保手浜忠弘氏の英字イニシャルの略称)の冠名で知られました。そんな保手浜氏の持ち馬で、国内において最も知られているのは、やはりイナリワン(1984.5.7)。
Nao Da Maisの血統構成に戻ると、父系と母父系が共にフォルティノ系であり、Caro3×4のクロスがあります。Caroのクロス持ちということでは、昨年2018年の第131回を制したIl Mercato(2015.11.9)と共通しています。0の理論的には、Nao Da Maisは母父系のCaroがイエロー0化されているため、キレイに処理されているという判断です。また、Nao Da Maisは母Espetacularと祖母Tell Suitの年齢差が25歳であり、高齢出産による世代進展の遅さがボトムラインに見られます。祖母父Two Harbors、曾祖母父Tamerlaneに持つ馬はそうは現れず、中島国治氏のかつての言を借りれば「アンティーク」な先祖がNao Da Maisの血統の特徴となっているというところでしょうか。
洋の東西、南北を問わず、地球のどこかで馬の血統はつながっていると改めて思わされた、2019年の第132回カルロス・ペレグリーニ国際大賞でした。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。