グルメフロンティア 牡 鹿毛 1992.4.19生~2010.7.17没 門別・白井牧場生産 馬主・石井政義氏 美浦・田中清隆厩舎
トウシヨウペガサス 鹿毛 1979.5.16 種付け時活性値:1.00 | ダンデイルート 鹿毛 1972.5.10 | Luthier 黒鹿毛 1965.3.22 | Klairon 1952 |
Flute Enchantee 1950 | |||
Dentrelic 栗毛 1965.3.20 | Prudent 1959.4.20 | ||
Relict 1958 | |||
ソシアルトウシヨウ 黒鹿毛 1972.4.2 | ヴエンチア 黒鹿毛 1957 | Relic 1945 | |
Rose O’Lynn 1944 | |||
ソシアルバターフライ 鹿毛 1957.4.13 | Your Host 1947 | ||
Wisteria 1948 | |||
バンビフアバー 栗毛 1980.5.20 仔受胎時活性値:0.75 | フアバージ 鹿毛 1961.4.19 種付け時活性値:0.50 | ▲Princely Gift 鹿毛 1951 | Nasrullah 1940.3.2 |
Blue Gem 1943 | |||
Spring Offensive 鹿毛 1943 | Legend of France 1935 | ||
Batika 1934 | |||
スイートボルガ 栗毛 1975.3.5 仔受胎時活性値:1.00 | バーボンプリンス 鹿毛 1957.3.31 種付け時活性値:0.25 | ★Princequillo 1940 | |
Lyceum 1948 | |||
スイフトクイン 栗毛 1961.1.3 仔受胎時活性値:1.25 | ライジングライト 鹿毛 1942 種付け時活性値:0.50 | ||
スウヰイスー 栗毛 1949.5.3 仔受胎時活性値:0.75 |
<5代血統表内のクロス:Relic4×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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トウシヨウペガサス (Clarion系) | フアバージ (Princely Gift系) | バーボンプリンス (Princequillo系) | ライジングライト (Hyperion系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
トウシヨウペガサス (ダンデイルート) | 3.75 | 高祖母が二冠牝馬 (No. 5-e ライン系) | 7番仔 (7連産目) |
*
着 順 | 馬 番 | 馬名 | 性齢 | 斤 量 | 騎手 | 走破 時計 | 着差 | 上り 3F | 馬体重 [前走比] | 調教師 | 人 気 |
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1 | 6 | グルメフロンティア | 牡6 | 57 | 岡部幸雄 | 1:37.5 | 36.7 | 534 [0] | 田中清隆 | 6 | |
2 | 2 | メイショウモトナリ | 牡4 | 56 | 安田康彦 | 1:38.2 | 4 | 37.7 | 508 [-8] | 安田伊佐夫 | 8 |
3 | 13 | シャドウクリーク | せん5 | 57 | 加藤和宏 | 1:38.2 | クビ | 36.8 | 470 [0] | 藤沢和雄 | 10 |
4 | 12 | ワシントンカラー | 牡4 | 56 | 柴田善臣 | 1:38.3 | クビ | 37.4 | 504 [-2] | 松山康久 | 4 |
5 | 16 | タイキシャーロック | 牡6 | 57 | 横山典弘 | 1:38.3 | ハナ | 38.0 | 524 [+7] | 土田稔 | 1 |
1998年の第15回フェブラリーS。前走中山金杯(GIII)を1番人気で制してフェブラリーSに挑んで来たグルメフロンティア。味の地平を切り開く、もとい、芝ダート兼用の地平を切り開くべく臨んだ一戦。勝負はあっけないもので、出走16頭中最重量となる534kgの巨漢馬グルメフロンティア、道中6番手から直線では馬場中央外側を伸びると、最後はメイショウモトナリ(1994.5.7)以下を4馬身切って捨てました。0の理論的な解釈となりますが、現代の極少数父系であるHerod(1758)~Tourbillon(1928)系を直父系に持つグルメフロンティア、最上級のレースでその血が持つボスとしての資質が一気に花開いたというところでしょうか。伊達や酔狂でGIレースを4馬身差で勝利を収めることは出来ません。グルメフロンティア、見事なGI勝利でした。
さて、グルメフロンティアの最優性先祖として判断した父トウショウペガサスは、現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍に中山記念(GII)、ダービー卿チャレンジT(GIII)があります。トウショウペガサスは母が第36回優駿牝馬2着のソシアルトウショウであり、
- エイティトウショウ(1978.5.8)
→中山記念2回、金杯、ラジオたんぱ賞ほか - トウショウペガサス(1979.5.16)
→中山記念(GII)、ダービー卿チャレンジT(GIII)ほか - トウショウサミット(1982.5.5)
→NHK杯(GII)ほか - トウショウマリオ(1985.6.2)
→東京新聞杯(GIII)、京成杯(GIII)ほか
という「4きょうだい重賞勝ち馬」の2頭目がトウショウペガサス。そしてまた伯父が中山記念、クモハタ記念、関屋記念と重賞3勝のトウショウピット(1967.5.13)、叔父が言わずと知れた「天馬」トウショウボーイ(1973.4.15)。むぅ、ピッカピカの良血馬ですね(^^)
そんなトウショウペガサスの繁殖成績を見ると、全14世代で315頭の種付けに対して生産頭数193頭、血統登録頭数186頭。産駒の出走頭数145頭に対して勝ち馬頭数が100頭、勝ち上がり率が6割9分。トウショウペガサス、極少数父系と母系の血筋の良さとが噛み合って、少ない産駒からスエヒロジョウオー(1990.4.16)、グルメフロンティア、トウショウフリート(1988.4.27)と3頭のJRAオープン馬を輩出しました。
また、グルメフロンティアの血統表内にSt. Simon(1881)~Princequillo系のバーボンプリンスが見えますので話題にしておきますと、近年の研究により、
2017年のウィーン獣医科大学を中心とした研究グループの報告によると、本馬の子孫であるパーシモン系やオレンジピール系のY染色体MSYにダーレーアラビアン系であれば本来存在するはずのSNPが無く、セントサイモンは実際にはバイアリータークの父系子孫である可能性が極めて高いことが明らかとなった[21]。
ということ。今後も研究が進められて行く中で、どのような進展を見せるのか。血統好きとしては、その成り行きを見守りたいものです。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
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[グルメフロンティア(1992.4.19)の主な競走成績]
- フェブラリーS(GI)、中山金杯(GIII)
- 愛知杯(GIII)
- カブトヤマ記念(GIII)
通算38戦9勝、2着8回、3着3回。
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……。

どうした?

グルメフロンティアが勝った1998年のフェブラリーS、僕、GI初出走やったんですよ。でも、何も出来なかったなぁ、って。

そうか。とは言え、GIレースは出走するだけで大したものやねん。