メイズイ(1960.3.13)-自分の生まれ日に東京優駿を制した馬を辿る(No.2)+α-

Pedigree

メイズイ 牡 栗毛 1960.3.13生~1978.8.5没 群馬・千明牧場生産 馬主・千明康氏 東京・尾形藤吉厩舎

メイズイ(1960.3.13)の4代血統表
ゲイタイム
栗毛 1949
種付け時活性値:0.50
Rockefella
黒鹿毛 1941
Hyperion
栗毛 1930.4.18
Gainsborough 1915.1.24
Selene 1919
Rockfel
黒鹿毛 1935
Felstead 1925
Rockliffe 1928
Daring Miss
栗毛 1939
★Felicitation
鹿毛 1930
Colorado 1923
Felicita 1923
Venturesome
鹿毛 1933
Solario 1922
Orlass 1914
チルウインド
栗毛 1946
仔受胎時活性値:1.25
Wyndham
栗毛 1933
種付け時活性値:1.00
Blenheim
黒鹿毛 1927
Blandford 1919.5.26
Malva 1919
Bossover
鹿毛 1921
The Boss 1910
Salisbury’s Dam 1918
Heart of Midlothian
栗毛 1942
仔受胎時活性値:0.75
Scottish Union
黒鹿毛 1935
種付け時活性値:1.50
Cameronian 1928
Trustful 1924
Eppie Adair
栗毛 1927
仔受胎時活性値:1.50
Duncan Grey
芦毛 1920
種付け時活性値:1.50
Bess of Hardwick
栗毛 1919
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Gainsborough4×5(父方)、Orby5×5>

メイズイ(1960.3.13)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ゲイタイム
(Rockefella系)
Wyndham
(Blenheim系)
Scottish Union
(Pharos系)
Duncan Grey
(Bend Or系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Scottish Union
(Trustful)
5.25 全兄メイタイ
(No. 9-h)
6番仔?
(空胎後)

*

1963年の第23回皐月賞(東京芝2000m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 3 メイズイ 牡3 森安 重勝 2:02.6  尾形 藤吉 2
2 1 グレートヨルカ 牡3 保田 隆芳 2:03.0 2 尾形 藤吉 1
3 4 クニイサミ 牡3 伊藤 竹男 2:03.8 5 松永 光雄 6
4 11 チエストオー 牡3 野平 祐二 2:03.9 1/2 野平 省三 4
5 10 コウライオー 牡3 八木澤 勝美 2:04.2 1・3/4 吉田 三郎 7

*

1963年5月26日に行われた第30回東京優駿(東京芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 4 メイズイ 牡3 森安 重勝 2:28.7レコード 尾形 藤吉 1
2 15 グレートヨルカ 牡3 保田 隆芳 2:29.7 7 尾形 藤吉 2
3 3 イロハ 牡3 藤本 勝彦 2:29.9 1・1/2 藤本 冨良 8
4 6 クニイサミ 牡3 伊藤 竹男 2:30.4 3 松永 光雄 4
5 18 コウライオー 牡3 八木澤 勝美 2:30.5 1/2 吉田 三郎 5

全兄メイタイ(1956.3.31)が1番人気に推されながらコマツヒカリ(1956.2.28)の3着に敗れた第26回東京優駿から4年。兄の無念を晴らして、春のクラシック二冠を制したメイズイ。ヒカルメイジ(1954.3.14)の仔にしてステーブルメイトであるグレートヨルカ(1960.3.21)を7馬身千切った東京芝2400mの勝ち時計2分28秒7は、第28回のハクシヨウ(1958.5.15)が持っていた東京優駿レコード2分30秒2を1秒5、そしてコマツヒカリが持っていた日本レコード2分28秒8を0秒1塗り替える超抜の快時計でした。

メイズイは第6回のスゲヌマ(1935.4.7)に続いて千明牧場の生産馬として2頭目の東京優駿勝ち馬となり、千明家にとってはスゲヌマの賢治氏に続いてメイズイの康氏に「父子二代のダービーオーナー」をプレゼントしたのでした。千明家のダービーオーナーについては、メイズイから20年後に三代目が果たされることになるのですが、それはまた別の話。

JRAさんが三冠動画をアップされていましたので-ミスターシービー(1980.4.7)-
ミスターシービー 牡 黒鹿毛 1980.4.7生~2000.12.15没 浦河・千明牧場生産 馬主・千明牧場 美浦・松山康久厩舎

*

メイズイに関しては「血とコンプレックス」誌上に記載がありますので、引用しておきます。

昭和35年産。22戦15勝。4歳時にスプリングS、皐月賞、ダービー、クモハタ記念を勝つ。料の遺伝が5.00と高く、母が空胎の後の14歳の春に種付けされている。母は初仔、祖母も空胎の後に生まれている。空胎の後に名馬ありの代表のような種牡馬である。質、料の遺伝もよい。配合はゲインズボロー系とブランドフォード系のニックス配合で、オービー(Orby)5×5であるが、父方のオービーの活性地が小さいため近親弊害がない。

-KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P145より-

「中島先生、父方にあるGainsboroughの4×5のクロスはどうなんでしょうか」と問い掛けたくなるところですけれど、ね^^;

昭和35年、千明牧場がたった1頭だけ生産した馬、栗毛・3月13日生・牡。

その仔馬が産まれる1年前、高橋勝四郎氏は14歳のチルウインド号を連れて群馬の山奥の千明牧場から七戸種牡所まではるばるゲイタイムを付けにやってきた。ちょうど種付けシーズンで、青森県各地から集まってきていた人々の前で、

「今日はダービー馬を受胎して帰る」

と言い放った。

-KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P146より-

高橋勝四郎氏の俊才ぶりについては、Wikipediaにも記事がありますので、よろしければご一読ください。

高橋勝四郎 - Wikipedia

[メイズイ(1960.3.13)の主な競走成績]

  1. 東京優駿、皐月賞、スワンS、スプリングS、クモハタ記念
  2. 有馬記念、天皇賞・春、東京記念
  3. 有馬記念

通算22戦15勝、2着3回、3着1回。

*

メイズイの記事では当然となるのですが、ステーブルメイトのグレートヨルカの名前を出してしまいましたので、ヒカルメイジの仔にしてやはり盛田牧場の生産馬の4代血統表もアップしておきます。むぅ、こうして自分の手数を自分で増やしてしまう、私^^;

グレートヨルカ 牡 黒鹿毛 1960.3.21生~1981.2没 青森・盛田牧場生産 馬主・小野晃氏 東京・尾形藤吉厩舎

グレートヨルカ(1960.3.21)の4代血統表
ヒカルメイジ
黒鹿毛 1954.3.14
種付け時活性値:1.25
Bois Roussel
黒鹿毛 1935
★Vatout
鹿毛 1926
Prince Chimay 1915
Vasthi 1921
Plucky Liege
鹿毛 1912
Spearmint 1903.4.6
Concertina 1896
イサベリーン
黒鹿毛 1944.5.7
Canon Law
鹿毛 1930
Colorado 1923
Book Law 1924
Legal Tender
鹿毛 1928
★Son-in-Law 1911.4.22
Beloved 1920
クヰーンスジエスト
黒鹿毛 1946
仔受胎時活性値:1.25
Nearco
黒鹿毛 1935.1.24
種付け時活性値:0.50
Pharos
黒鹿毛 1920.4.4
Phalaris 1913.5.16
Scapa Flow 1914
Nogara
鹿毛 1928
Havresac 1915
Catnip 1910
Mirth
鹿毛 1931
仔受胎時活性値:1.50
Hurry On
栗毛 1913.5.7
種付け時活性値:0.25
▲Marcovil 1903
Tout Suite 1904
Laughter
鹿毛 1919
仔受胎時活性値:0.75
Pommern
鹿毛 1912
種付け時活性値:1.50
Jest
栗毛 1910
仔受胎時活性値:2.00

<5代血統表内のクロス:Spearmint4×5、Phalaris4×5、Chaucer5×5、Polymelus5×5(母方)>

グレートヨルカ(1960.3.21)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ヒカルメイジ
(Bois Roussel系)
Nearco
(Pharos系)
Hurry On
(Matchem系)
Pommern
(Bend Or系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Pommern
(クヰーンスジエスト)
5.50 or 3.50 半兄Will Somers
(No. 1-s)
7番仔?

*

1963年の第24回菊花賞(京都芝3000m)の結果(上位6頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 8 グレートヨルカ 牡3 保田 隆芳 3:09.5  尾形 藤吉 3
2 2 コウライオー 牡3 淺見 國一 3:09.7 1・1/2 吉田 三郎 2
3 10 パスポート 牝3 高橋 成忠 3:09.9 1・1/4 清水 茂次 5
4 1 ハヤトオー 牡3 伊藤 竹男 3:10.2 1・3/4 古賀 嘉蔵 4
5 7 ホーリュウ 牡3 小林 功 3:10.4 1 小林 三雄三 6
6 4 メイズイ 牡3 森安 重勝 3:10.5 1/2 尾形 藤吉 1

グレートヨルカの菊花賞に関しても、「血とコンプレックス」にエピソードの記載がありますので、引用しておきます。

滅多に負けなかったが、翌38年のグレートヨルカの菊花賞ではまったくひどい目に会った。馬券が8枠連複に変わった年である。

今となってはそれを知っているのは相当な競馬歴を持つファンに限られるが、皐月賞、ダービーを勝ち、9戦6勝2着3回の不動の本命馬、メイズイが、向正面で2着馬を30馬身も引き離して逃げる大暴走劇を演じ、見事なまでにズブズブになった。

ちょうどオペラの演奏旅行で、関西に滞在中だった私は、メイズイが歴史的な三冠をとるのを一目見ようと菊花賞のときは京都競馬場にいた。

メイズイの三冠を信じていた私は夢破れた。

-KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P204より-

でも、ですね。傷心の中島氏、東京に戻られてから、東京駅あたりでばったり会われた従弟の方と向かわれた東京競馬場で反撃されたのでした。

手持ちの金を聞くと、3万5000円持っていると言う。私の財布に残っていた7000円を足して軍資金とすることにして、そのまま二人で競馬場に直行した。そして、最初に買ったのが、セイフウ-カゲリュウと来て、2600円ほどついたアラブのレースである。これを5000円的中し、13万の払い戻しを受けた。次に天皇賞の一つ前のレースで2万円ずつ3角買いしたところ、キミガヨ、タカチホ、コマツヒロと、買った馬が1、2、3着に全部来て、枠連が25で1万1740円の大穴になった。230万余りの払い戻しの中から100万だけ天皇賞を買うことにして、見ていたら、本命のリュウフォーレル、ヒカルポーラでかたく収まり、連複が300円ついた。

もちろん、私が持っていたのはこの馬券だった。前のレースの儲けと合わせて400万余りに膨らんだ金は、ポケットに入りきらず持ち帰るのに苦労した。

-KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P205より-

[グレートヨルカ(1960.3.21)の主な競走成績]

  1. 菊花賞、朝日杯3歳S、東京記念、京王盃スプリングH、セントライト記念
  2. 東京優駿、皐月賞、スプリングS、七夕賞
  3. 天皇賞・秋、新潟記念

通算34戦11勝、2着7回、3着6回。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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メイズイ - Wikipedia
グレートヨルカ - Wikipedia