Al Riffa(アルリファー) 牡 鹿毛 2020.2.18生 仏国・S.A.R.L. de Chambure Haras d’Etreham, Benoit Chalmel et al.生産 馬主・Al Riffa Syndicate 愛国・Joseph Patrick O’Brien厩舎
Wootton Bassett 鹿毛 2008.2.4 種付け時活性値:0.75【11】 |
Iffraaj 鹿毛 2001.1.22 |
Zafonic 鹿毛 1990.4.1 |
Gone West 1984.3.10 |
Zaizafon 1982.1.18 | |||
Pastorale 栗毛 1988.3.22 |
Nureyev 1977.5.2 | ||
Park Appeal 1982.4.9 | |||
Balladonia 鹿毛 1996.4.11 |
Primo Dominie 鹿毛 1982.4.15 |
Dominion 1972 | |
Swan Ann 1971 | |||
Susquehanna Days 黒鹿毛 1990.4.17 |
Chief’s Crown 1982.4.7 | ||
Gliding By 1975.5.12 | |||
Love On My Mind 鹿毛 2012.3.25 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
Galileo 鹿毛 1998.3.30 種付け時活性値:1.25【13】 |
★Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
Miswaki 1978.2.22 | ||
Allegretta 1978.3.10 | |||
Moments of Joy 鹿毛 2000.3.7 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Darshaan 黒鹿毛 1981.4.18 種付け時活性値:0.50【18】 |
Shirley Heights 1975.3.1 | |
Delsy 1972.3.20 | |||
My Emma 鹿毛 1993.3.19 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Marju 黒鹿毛 1988.3.12 種付け時活性値:1.00【4】 |
||
Pato 鹿毛 1982.4.15 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5、Mr. Prospector5×5、Special(♀)5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Wootton Bassett (Mr. Prospector系) |
Galileo (Sadler’s Wells系) |
Darshaan (Mill Reef系) |
Marju (トライマイベスト系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Galileo | 4.50 (【7】+【11】+【6】+【10】) |
曾祖母がGI2勝馬 (No. 20-c) |
3番仔? |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | Al Riffa | 牡4 | 60 | Dylan Browne McMonagle | 2:30.29 | Joseph Patrick O’Brien | 1 |
2 | 7 | Narrativo | 牡3 | 55.5 | Bauyrzhan Murzabayev | 5 | P Schiergen | 5 |
3 | 2 | Best of Lips | 牡6 | 60 | Hugo Boutin | 4 1/2 | Andreas Suborics | 6 |
4 | 5 | Mr Hollywood | 牡4 | 60 | Thore Hammer Hansen | アタマ | Henk Grewe | 3 |
5 | 6 | Tunnes | 牡5 | 60 | Andrasch Starke | 3 1/2 | Markus Klug | 4 |
ホッペガルテン芝2400m、良馬場、7頭立て。↑に引いたJRA-VAN Worldの記事でも記載がありますが、このレースからキーファーズ代表の松島正昭氏が共同所有
となったAl Riffa。白の帽子に「白、鼠元禄、袖鼠縦縞」の勝負服をまとった愛国の若き俊英である21歳のディラン・ブラウン・マクモナグル騎手に御されると、道中内ラチ、と言いますか内植込沿いを淡々と先行3番手から押し進め、ホッペガルテン芝の直線550mでは逃げたTunnes(2019.4.4)を捉えてラスト300mで先頭に立つと、差し迫ろうとした唯一の3歳馬Narrativo(2021.3.6)を寄せ付けず最後は独走。ゴールポストでは5馬身差を着けていたAl Riffa、2歳時のヴィンセントオブライエンナショナルS(愛GI)以来となる1年11ヶ月ぶりの勝利はそのままGI2勝目となりました。
では、以下にAl Riffaの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
My Emma 1993.3.19 3勝 ヨークシャーオークス(英GI) ヴェルメイユ賞(仏GI)ほか |Moments of Joy 2000.3.7 2勝 ||Unity 2007.4.26 1勝 ノーブレスS(愛GIII)3着 ||Eternal Bounty 2009.2.5 1勝 ギヴサンクスS(愛GIII)3着 |||Secret Protector 2018.4.12 2勝 ハンプトンコートS(英GIII)3着 ||Mizzou 2011.3.28 5勝 サガロS(英GIII)2回ほか ||Love On My Mind 2012.3.25 不出走 |||Al Riffa 2020.2.18 (本馬) ベルリン大賞(独GI) ヴィンセントオブライエンナショナルS(愛GI)ほか |Avyanna 2013.3.18 不出走 ||Avya d'Or 2019.2.12 ムニシパル・デ・ビニャ・デル・マール賞(智GIII)ほか ||Deepone 2021.2.20 ベレスフォードS(愛GII)
Al Riffaの牝系は20号族c分枝系。近親の最高の活躍馬である曾祖母My Emmaはヨークシャーオークス、ヴェルメイユ賞と芝12ハロン級の欧州牝馬GI2勝を遂げました。またAl Riffaの伯父Mizzouはアスコット芝15ハロン209ヤードの長距離戦であるサガロSを連覇したステイヤーでした。Al Riffaは父Wootton Bassettが仏国の芝1400mの2歳GIであるジャン・リュック・ラガルデール賞(仏GI)の勝ち馬ということで、ベルリン大賞の芝2400mという距離が不安視される向きもありましたが、ボトムラインからは距離をこなせる下地を持ち合わせていました。そしてまたMy Emmaからの別分枝には昨年2023年のベレスフォードSを制した、Study of Man(2015.4.9)産駒のDeeponeがいます。
*
ちょうど1年ほど前、23年8月15日にフランスのドーヴィル競馬場で行われたG2ギョームドルナノ賞。4分の3馬身差2着に敗れたのだが、勝った馬の名前は「エースインパクト」。デビューから6戦無敗で仏ダービー、凱旋門賞を制し、引退した名馬が現役生活で最も苦戦した(着差をつけられなかった)相手がアルリファーだった。
「昨年の凱旋門賞馬を最も苦しめた馬」アルリファーと武豊騎手のコンビ…挑戦にワクワク! – 海外 | 競馬 : 日刊スポーツ
引き合いに出される相手がAce Impact(2020.2.13)となりますと、Al Riffaの地力の確かさを思わされます。
併せて前走のエクリプスS(英GI)では最後方から強襲でCity of Troy(2021.3.7)と1馬身差2着ということで、欧州でもトップクラスの能力を持つ古馬であることは間違いないところ。
21世紀に入ってからのベルリン大賞の勝ち馬にはマリエンバード(1997.5.26)、デインドリーム(2008.5.7)、Torquator Tasso(2017.4.21)、Alpinista(2017.2.16)という後の凱旋門賞(仏GI)勝ち馬の姿も見えます。
Al Riffa、武豊騎手と松島オーナーの「夢」を叶えてくれるでしょうか。今後を楽しみに見守りたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。