Anthony Van Dyck(アンソニーヴァンダイク) 牡 鹿毛 2016.5.19生 愛国・Orpendale, Chelston & Wynatt生産 馬主・Mrs John Magnier & Michael Tabor & Derrick Smith 愛国・A P O’Brien厩舎
Galileo 鹿毛 1998.3.30 種付け時活性値:0.25 |
★ Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Fairy Bridge 鹿毛 1975.5.4 |
Bold Reason 1968.4.8 | ||
Special 1969.3.28 | |||
Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
▲Miswaki 栗毛 1978.2.22 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
Hopespringseternal 1971.5.27 | |||
Allegretta 栗毛 1978.3.10 |
▲Lombard 1967.1.31 | ||
Anatevka 1969.2.13 | |||
Believe’N’Succeed 鹿毛 2005.10.3 仔受胎時活性値:0.375 |
Exceed And Excel 鹿毛 2000.9.5 種付け時活性値:1.00 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 |
Razyana 1981.4.18 | |||
Patrona 栗毛 1994.3.24 |
Lomond 1980.2.3 | ||
Gladiolus 1974.4.16 | |||
Arctic Drift 黒鹿毛 2000.1.24 仔受胎時活性値:1.125 |
Gone West 鹿毛 1984.3.10 種付け時活性値:1.75 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
Secrettame 1978.3.15 | |||
November Snow 鹿毛 1989.5.18 仔受胎時活性値:0.50 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 種付け時活性値:1.25 |
||
Princess Alydar 鹿毛 1981.1.25 仔受胎時活性値:1.75 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer3×5×5、Mr. Prospector4×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Galileo (Sadler’s Wells系) |
Exceed And Excel (Danzig系) |
Gone West (Mr. Prospector系) |
Storm Cat (Storm Bird系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Gone West (Bold Ruler) |
3.75 |
半姉が新GI勝ち馬 (No. 16-c) |
4番仔? |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | Anthony Van Dyck | 牡3 | 57.2 | Seamie Heffernan | 2:33.38 | A P O’Brien | 4 |
2 | 6 | Madhmoon | 牡3 | 57.2 | Chris Hayes | 1/2 | Kevin Prendergast | 6 |
3 | 11 | Japan | 牡3 | 57.2 | Wayne Lordan | ハナ | A P O’Brien | 8 |
4 | 8 | Broome | 牡3 | 57.2 | Donnacha O’Brien | 短アタマ | A P O’Brien | 2 |
5 | 13 | Sir Dragonet | 牡3 | 57.2 | Ryan Moore | 短アタマ | A P O’Brien | 1 |
2019年の第240回英ダービー。決勝点、5頭が半馬身にひしめく一戦を制したのは、前走リングフィールドダービートライアルS(英L)を制してやって来たAnthony Van Dyck。英ダービーの前日に行われた第241回英オークス(GI)を制したのはAnapurna(2016.3.31)でしたが、彼女はリングフィールドオークストライアルS(英L)を制しての参戦でした。今年2019年のエプソムダウンズ芝12F6yのクラシックは、おむすび型のトラックや英国初のオールウェザー導入コースとしても知られるリングフィールド競馬場を経由した馬により勝利が成された、という結末でした。
Anthony Van Dyckを管理されるエイダン・パトリック・オブライエン調教師。今回の勝利により、史上最多に並ぶ英ダービー7勝目と相成りました。英ダービーを制した7頭を確認してみますと、、、
- Galileo(1998.3.30)
→第222回英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、”キング・ジョージ”(英GI)ほか。Anthony Van Dyckの父にして、言わずと知れた、欧州における当代一の大種牡馬 - High Chaparral(1999.3.1)
→第223回英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)2回、愛チャンピオンS(GI)、レーシングポストT(英GI)ほか。2歳から4歳まで3年連続GI勝ちを収めた名馬。実は私の1番好きなSadler’s Wells産駒 - Camelot(2009.3.15)
→第233回英ダービー(GI)、第204回英2000ギニー(GI)、愛ダービー(GI)、レーシングポストT(英GI)ほか。Nijinsky(1970.2.21)以来の英三冠馬を目指したものの、第236回英セントレジャーS(GI)では惜しくも2着 -
Ruler of the World(2010.3.17)
→第234回英ダービー(GI)、フォワ賞(仏GII)、チェスターヴェーズ(英GIII)ほか。デビューから2ヶ月足らずで英ダービーを制した俊才 -
Australia(2011.4.8)
→第235回英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、英インターナショナルS(GI)ほか。父Galileo×母Ouija Board(2001.3.6)という極め付きの超良血馬 -
Wings of Eagles(2014.3.17)
→第238回英ダービー(GI)ほか。パドレイグ・ベギー騎手に英ダービー制覇をプレゼントするかのように現れ、その次走愛ダービー3着で故障引退した彗星のような馬 - Anthony Van Dyck(2016.5.19)
→第240回英ダービー(GI)、愛フューチュリティS(GII)、タイロスS(愛GIII)ほか。本稿の主役
むぅ、綺羅星のような7頭ですね。そしてまた、Anthony Van Dyckの鞍上を務めたジェームズ・”シーミー”・ヘファーナン騎手。オブライエン厩舎のセカンドジョッキーとして長きに渡り活躍を遂げられている同騎手は、近年ではHighland Reel(2012.2.21)やCapri(2014.2.7)の鞍上としても印象が残っています。オブライエン厩舎のセカンドジョッキーとは言うものの、愛ダービー3勝を始めとしてGIを勝ちまくっている名手、46歳にして嬉しい英ダービー初制覇となりました。
では、以下にAnthony Van Dyckの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
November Snow 1989.5.18 8勝 アラバマS(米GI) テストS(米GI) レアパフュームS(米GII)ほか
|ノベンバースルー 1997.1.26 3勝 ソレントS(米GII)2着
||Eagle Island 2004.2.12 1勝
|||Ezmosh 2015.1.20 アーリントンクラシックS(米GIII)
||ヒラボクワイルド 2006.4.12 7勝 ポラリスS(OP) ギャラクシーS(OP)
|Indian Snow 1999.1.11 不出走
||Snow Kid 2004.2.14 0勝
|||Daddy's Kid 2011.4.19 4勝 ヒルプリンスS(米GIII)2着ほか
||Morning Line 2007.2.26 5勝 カーターH(米GI) ペンシルヴァニアダービー(米GII) マーヴィンルロイH(米GII)ほか
|Arctic Drift 2000.1.24 1勝
||Believe'N'Succeed 2005.10.3 2勝 ブルーダイヤモンドプレリュード(豪GIII)
|||Bounding 2010.9.14 8勝 レイルウェイS(新GI)、ザヒース1100S(豪GIII)、ミスターティズT(新GIII)、ゴールドトレイルS(新GIII)、ジェイムズ&アニーサーテンメモリアルS(新GIII)ほか
|||Anthony Van Dyck 2016.5.19 (本馬) 英ダービー(GI) フューチュリティS(愛GII) タイロスS(愛GIII)ほか
||Kuroshio 2010.11.3 3勝 マキュアンS(豪GII) ブルーダイヤモンドプレリュード(豪GIII)ほか
Anthony Van Dyckの牝系は16号族c分枝系。上図の通り、半姉Boundingが新GI勝ち馬、母Believe’N’Succeedが豪GIII勝ち馬とごく近いところにGレース勝ち馬が見える、活力充分な牝系です。また気付けば、第241回英オークスを制したAnapurnaは16号族h分枝系。分枝系は違うものの、今年2019年のエプソムダウンズ芝12F6yのクラシックは、ボトムラインが16号族の、馬名がAで始まる馬により勝利が成されました。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。