Rich Strike(2019.4.25)-第148回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬-

Result

Rich Strike(リッチストライク) 牡 栗毛 2019.4.25生 米国・Calumet Farm生産 馬主・RED TR-Racing, LLC 米国・Eric R. Reed厩舎

Rich Strike(2019.4.25)の4代血統表
Keen Ice
鹿毛 2012.3.25
種付け時活性値:1.50【6】
Curlin
栗毛 2004.3.25
Smart Strike
鹿毛 1992.5.21
Mr. Prospector 1970.1.28
Classy ‘n Smart 1981.5.20
Sherriff’s Deputy
鹿毛 1994.3.6
Deputy Minister 1979.5.17
Barbarika 1985.3.9
Medomak
鹿毛 2007.5.6
Awesome Again
鹿毛 1994.3.29
Deputy Minister 1979.5.17
Primal Force 1987.4.27
Wiscasset
鹿毛 2000.3.5
Kris S. 1977.4.25
Tara Roma 1990.2.7
Gold Strike
黒鹿毛 2002.3.30
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【16】
Smart Strike
鹿毛 1992.5.21
種付け時活性値:0.25【9】
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28 ♀
Classy ‘n Smart
鹿毛 1981.5.20
Smarten 1976.4.17
No Class 1974.3.30
Brassy Gold
鹿毛 1996.4.17
仔受胎時活性値:1.25【5】
Dixieland Brass
栗毛 1986.3.15
種付け時活性値:0.25【9】
Dixieland Band 1980.3.20
Windmill Gal 1977.3.10
Panning for Gold
鹿毛 1978.5.19
仔受胎時活性値:0.25【17】
★Search for Gold
鹿毛 1969.1.6
種付け時活性値:0.00【8】
Apple Pan Dowdy
鹿毛 1967.5.16
仔受胎時活性値:0.50【10】

<5代血統表内のクロス:Smart Strike3×2、Deputy Minister4×4、Raise a Native5×4×5、Gold Digger(♀)5×4×5>

Rich Strike(2019.4.25)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Keen Ice
(Mr. Prospector系)
◆Smart Strike
(Mr. Prospector系)
Dixieland Brass
(Northern Dancer系)
★Search for Gold
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Keen Ice
(Vice Regent)
4.00 or 2.00 母が加GIII勝ち馬
(No. 9)
7番仔?

*

2022年の第148回ケンタッキーダービー(米GI。チャーチルダウンズ・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 21 Rich Strike 牡3 57.2 Sonny Leon 2:02.61 Eric R Reed 20
2 3 Epicenter 牡3 57.2 Joel Rosario 3/4 Steven Asmussen 1
3 10 Zandon 牡3 57.2 Flavien Prat 3/4 Chad C Brown 3
4 13 Simplification 牡3 57.2 Jose L Ortiz 2 Antonio Sano 13
5 1 Mo Donegal 牡3 57.2 Irad Ortiz Jr クビ Todd Pletcher 5
【KYダービー】繰り上がり出走のリッチストライクが劇的勝利、クラウンプライドは13着 | JRA-VAN Ver.World
 今年で148回目を迎えた米G1ケンタッキーダービー(3歳、ダート10ハロン)が現地7日にチャーチルダウンズ競馬場で行われ、日本からクラウンプライド(3番人気)が出走。ゲートを決めて2番手につける果敢

2022年の第148回ケンタッキーダービー。本邦期待のUAEダービー(GII)馬クラウンプライド(2019.5.4)が出走、JRAで勝馬投票券も発売ということで例年以上に注目を集めた”The Run for the Roses”。

クラウンプライド(2019.5.4)-第22回UAEダービー(GII)の勝ち馬-
クラウンプライド(Crown Pride) 牡 黒鹿毛 2019.5.4生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・吉田 照哉氏 栗東・新谷 功一厩舎

勝利を収めたのは、1頭取消が発生し、繰り上がり出走となったRich Strike。現地オッズでは単勝81.8倍の最低人気だったRich Strike、チャーチルダウンズ・ダート10ハロンでは不利と目される出走20頭の大外枠から発進すると、鞍上ソニー・レオン騎手が道中抑え気味に17~18番手あたりを待機。半マイル通過が45秒36という激流を後方で上手く脚を溜められたのでしょう。1マイル通過時点でも15番手に控えていたRich Strike、チャーチルダウンズの直線376mでは上手く内に進路を取ると、縫うようにして脚を伸ばしました。先に抜け出していた1番人気馬Epicenter(2019.1.29)、3番人気馬Zandon(2019.3.21)の勝負かと思われたところを強襲したRich Strike、最後はEpicenterを4分の3馬身交わしたのが決勝点。Rich Strike、史上に残るアップセットを見せて、栄光のケンタッキーダービー馬に輝きました。

*

Rich Strikeの4代血統構成で気になるのは、なんと言っても「Smart Strike3×2」の強烈なインブリードでしょう。現代は世界的に近親交配馬が走る時代なのかも知れませんが、3×2(ないし2×3)となりますと、この辺境サイトで紹介している馬であれば、

Enable(2014.2.12)-第70回"キング・ジョージ"(英GI)の勝ち馬-
Enable(エネイブル) 牝 鹿毛 2014.2.12生 英国・Juddmonte Farms Ltd生産 馬主・K Abdullah 英国・John Gosden厩舎
思い出のGI1勝馬を辿る(其の参)-シンコウキング(1991.4.24)-
シンコウキング 牡 鹿毛 1991.4.24生~2012.5.17没 愛国・Ron Con Ltd and Swettenham Stud生産 馬主・安田修氏 美浦・藤沢和雄厩舎
ノーザンテースト(1971.3.15)-北の踊り子とその子孫を辿る(No.4)-
ノーザンテースト(Northern Taste) 牡 栗毛 1971.3.15生~2004.12.11没 加国・E. P. Taylor生産 馬主・吉田善哉氏 仏国・John Cunnington, Jr.厩舎

サスガに3頭に留まります。ともあれ、その3頭は世界的な活躍馬。Enable(2014.2.12)はGI11勝の大名牝、シンコウキング(1991.4.24)は種牡馬として国際GI馬7頭を輩出、ノーザンテースト(1971.3.15)は日本史上に残る大種牡馬。0の理論的にはEnableはSadler’s Wells(1981.4.11)、シンコウキングはNorthern Dancer(1961.5.27)というクロスの対象となる牡先祖がグリーン0、ノーザンテーストはLady Angela(1944)の牝馬クロスによるピンク0という分かりやすい0化がされている馬たちでした。Rich Strikeはクロスの対象となる牡先祖であるSmart Strikeがブルー0であり、上記の3頭とは様相が異なります。ブルー0を近い代で持つ活躍馬は、一発大駆けをする反面、調子の波が大きい印象もあるのですが、Rich Strikeはどのような競走成績を残してくれますでしょうか。

*

Rich Strikeと共に殊勲を立てたレオン騎手はベネズエラ出身の32歳。このケンタッキーダービーが初めてのGレース制覇だったということ。

https://ontrend.news/who-is-rich-strikes-jockey-sonny-leon-kentucky-derby-2022-race-full-replay-video

見れば目鼻立ちのしっかりしたレオン騎手。ケンタッキーダービーのゴール後の様も格好良く、世にはまだ知られていなくとも、隠れた腕利きはいるものだと改めて思いました。

また管理されるエリック・R・リード調教師、馬主であるRED TR-Racing, LLCも今回のケンタッキーダービーがGI初勝利。

そうして、生産のカルメットファーム。紆余曲折を経て今もなお「名門」であることを知らしめました。オーナーブリード馬で挙げた8勝はケンタッキーダービーにおいて馬主としての最多勝、そして生産名義では2勝とケンタッキーダービー合計10勝(!!)。そんなカルメットファームが送り出した10頭のケンタッキーダービー馬を列挙しておきますと、

  1. Whirlaway(1938.4.2)
    →1941年の第67回の勝ち馬。米国史上5頭目の三冠馬。2022年現在、三冠に加えトラヴァーズSも制している唯一の馬
  2. Pensive(1941.2.5)
    →1944年の第70回の勝ち馬。ケンタッキーダービーとプリークネスSの二冠を制覇。Hyperion(1930.4.18)の直仔にして、後述のPonderの父
  3. Citation(1945.4.11)
    →1948年の第74回の勝ち馬。米国史上8頭目の三冠馬。史上初の100万ドルホース
  4. Ponder(1946.4.14)
    →1949年の第75回の勝ち馬。上述のPensiveの仔。初年度産駒Needles(1953.4.29)もケンタッキーダービーを制して父仔3代ケンタッキーダービー馬となりました
  5. Hill Gail(1949.4.19)
    →1952年の第78回の勝ち馬。クレイグダーロツチ(1922)系と同じくSt. Simon(1881)の全姉Angelica(1879)を牝系祖とする。0の理論的にはミホノブルボン(1989.4.25)の「形」の由来とされます
  6. アイアンリージ(1954.3.11)
    →1957年の第83回の勝ち馬。Gallant Man(1954.3.20)、Round Table(1954.4.6)、Bold Ruler(1954.4.6)等を破ってのケンタッキーダービー勝ちも、Gallant Manは鞍上のゴール板の誤認があったことで知られます。日本で種牡馬として有馬記念馬ストロングエイト(1969.3.23)を輩出
  7. Tim Tam(1955.4.19)
    →1958年の第84回の勝ち馬。ケンタッキーダービーとプリークネスSの二冠を制覇。上述のCitation以来となる三冠を狙うもベルモントSは2着。Tentam(1969.4.24)、Known Fact(1977.3.15)というIntent(1948)系の種牡馬の母父でもあります
  8. フォワードパス(1965.3.28)
    →1968年の第94回の勝ち馬。ケンタッキーダービーはダンサーズイメージ(1965.4.10)の投薬違反による失格に伴う繰り上がりの優勝でしたが、プリークネスS1着、ベルモントS2着という紛れもない名馬でした
  9. Strike the Gold(1988.3.21)
    →1991年の第117回の勝ち馬。カルメットファームのオーナーブリード馬ではない初めてのケンタッキーダービー馬。父はやはりカルメットファームの生産馬であったAlydar(1975.3.23)
  10. Rich Strike(2019.4.25)
    →2022年の第148回の勝ち馬。本稿の主役。カルメットファーム生産による31年ぶりのケンタッキーダービー馬は、1913年の第39回を制したDonerail(1910)の単勝92倍に次ぐ大穴の勝利

三冠馬2頭、二冠馬3頭を含む10頭。むぅ、目を剥いてしまいますね。1頭目がいきなり三冠馬のWhirlawayで以降8頭目のフォワードパスまでがオーナーブリード馬。9頭目のStrike the Goldと10頭目のRich Strikeが生産のみですが、2頭は共に馬名にStrikeを持つ栗毛馬ですね。

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​KYダービーで大金星のリッチストライク、二冠目指してプリークネスSへ | JRA-VAN Ver.World
 現地7日の米G1ケンタッキーダービーを最低人気で制す大波乱を起こしたリッチストライクが、クラシック二冠目となる21日のG1プリークネスステークスに向かうことが分かった。米競馬メディア『bloodho

ケンタッキーダービーを制したからには、2週間後のプリークネスS(米GI)に向かわない訳にはいきませんね。Rich Strike、生まれ故郷の偉大な先達5頭に続いて二冠を達成することが出来ますでしょうか。栗毛の流星、左後一白の美麗馬の進路に光明がありますように。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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#ケンタッキーダービーについて道中の馬群を上空から、そして直線で見事な切り返しを見せたRich Strikeとレオン騎手を捉えた映像。

##恐らく夕暮れ時の撮影。光の加減もありますが、栗毛が煌めいています。



###554本の赤いバラを使用するレイが出来上がるまでを追った動画。人の手による仕事、やはりその出来上がりの美しさよ(^^)