Cloud Computing 牡 黒鹿毛 2014.4.29生 米国・Hill ‘n’ Dale Equine Holdings, Inc & Stretch Run Ventures, LLC生産 馬主・Klaravich Stables, Inc. and Lawrence, William H. 米国・Chad C. Brown厩舎
Maclean’s Music 鹿毛 2008.2.9 種付け時活性値:1.25 |
Distorted Humor 栗毛 1993.3.19 |
フォーティナイナー 栗毛 1985.5.11 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
File 1976.4.30 | |||
Danzig’s Beauty 鹿毛 1987.3.7 |
Danzig 1977.2.12 | ||
Sweetest Chant 1978.5.11 | |||
Forest Music 芦毛 2001.4.17 |
Unbridled’s Song 芦毛 1993.2.18 |
Unbridled 1987.3.5 | |
Trolley Song 1983.4.13 | |||
Defer West 黒鹿毛 1991.3.5 |
Gone West 1984.3.10 | ||
Defer 1983.3.17 | |||
Quick Temper 黒鹿毛 2001.3.27 仔受胎時活性値:1.00 |
A.P. Indy 黒鹿毛 1989.3.31 種付け時活性値:0.75 |
Seattle Slew 黒鹿毛 1974.2.15 |
Bold Reasoning 1968.4.29 |
My Charmer 1969.3.25 | |||
Weekend Surprise 鹿毛 1980.4.8 |
Secretariat 1970.3.30 | ||
Lassie Dear 1974.5.2 | |||
Halo America 芦毛 1990.3.29 仔受胎時活性値:0.50 |
Waquoit 芦毛 1983.2.10 種付け時活性値:1.50 |
Relaunch 1976.3.16 | |
Grey Parlo 1977.5.12 | |||
Ameriangel 黒鹿毛 1982.3.6 仔受胎時活性値:1.75 |
Halo 黒鹿毛 1969.2.7 種付け時活性値:1.00 |
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Ameriturn 鹿毛 1969.5.16 仔受胎時活性値:1.00 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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Maclean’s Music (Mr. Prospector系) |
A.P. Indy (Seattle Slew系) |
Waquoit (Intent系) |
Halo (Hail to Reason系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Waquoit (Quick Temper) |
4.25 |
祖母が米GI勝ち馬 (No. 8-g) |
5番仔? (2連産目?) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
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1 | 2 | Cloud Computing | 牡3 | 57.2 | Javier Castellano | 1:55.98 | Chad C Brown | 6 |
2 | 5 | Classic Empire | 牡3 | 57.2 | Julien R Leparoux | アタマ | Mark Casse | 2 |
3 | 8 | Senior Investment | 牡3 | 57.2 | Channing Hill | 4 3/4 | Kenneth McPeek | 9 |
4 | 9 | Lookin At Lee | 牡3 | 57.2 | Corey J Lanerie | 1/2 | Steven Asmussen | 3 |
5 | 1 | Gunnevera | 牡3 | 57.2 | Mike E Smith | ハナ | Antonio Sano | 5 |
2017年の第142回プリークネスS。1番人気の第143代ケンタッキーダービー(米GI)馬Always Dreaming(2014.2.25)が逃げ、2番人気の2016年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬Classic Empire(2014.3.21)がマークする形で追走、6番人気のCloud Computingが3番手に付けるという展開。チャンピオンどうしの逃げ先行は4分の3マイルを過ぎたあたりで動きを見せ、Classic EmpireがAlways Dreamingを交わしに掛かると、Always Dreamingはアラアラの手応え。ホームストレッチの入口ではClassic Empireがレースの主導権を握っていました。「むぅ、2歳王者の復権か?」と思ったところで、諦めずに迫る馬が唯1頭。Cloud Computing、昨年2016年まで4年連続でエクリプス賞最優秀騎手を受賞しているハビエル・カステリャーノ騎手の鼓舞に応え、一歩一歩差を詰めると、最後は2頭の一騎打ち。内のClassic Empire、外のCloud Computing。決勝点では「アタマ」だけ、Cloud Computingが先着していました。Cloud Computing、今年2月のアケダクト・ダート6Fのメイドン1着以来の優勝は、「初のグレードレース勝利は、なんと伝統のクラシック」という結末でした。
*
Cloud Computingの配合について、0の理論的な特徴は
- 父Maclean’s Musicは1戦1勝で引退したマイナー種牡馬
- 父Maclean’s Musicの初年度産駒
- 最優性先祖に祖母父Waquoit(Man o’ War系)を配している
ということが言えるでしょうか。
Cloud Computingの父Maclean’s Musicは、3歳3月のサンタアニタパーク・ダート6Fのメイドンを1分7秒44という速いタイムで7と4分の1馬身差勝ちを収めたものの、結果的にそれが最初で最後のレースとなりました。Maclean’s Musicは母Forest Musicが米Gレース2勝の活躍馬という背景も見込まれたのか、2013年から種牡馬入りして、その初年度産駒がCloud Computingとなります。Maclean’s Musicの2013年の種付け料は6500ドルだったということですから、これは見事な一撃が入りました。
また、Cloud Computingの最優性先祖である祖母父Waquoitは現役時代に19勝を挙げ、その主な勝ち鞍にジョッキークラブゴールドC(米GI)、ブルックリンH(当時米GI。現ブルックリン招待S、米GII)2回、ミシガンマイルアンドワンエイスH(当時米GII)、マサチューセッツH(当時米GII)、ジャマイカH(当時米GIII。現ベルモントダービー招待S、米GI)と、当時ダート12Fで施行されていたGI3勝を含む米グレードレース6勝の強豪。Waquoitは、米国の至宝であるMan o’ War(1917.3.29)の直系の流れを汲みますが、その血を再始動させたのは、まさにその父Relaunchでした。
さて、Waquoitの代表産駒には、
- Halo America(1990.3.29)
→アップルブロッサムH(米GI)ほか米GII2勝、米GIII1勝。上述のとおり、Cloud Computingの祖母 - Wicapi(1992.4.28)
→WLマクナイトH(当時米GII、現米GIII)ほか米GIII1勝 - Buck Trout(1996.4.26)
→ノーフォークS(当時米GII。現フロントランナーS、米GI)ほか - Crosspatch(1994.4.20)
→ジョンBキャンベルH(当時米GIII)
等がいます。Cloud Computingの祖母となったHalo Americaは、40戦15勝の女丈夫。アップルブロッサムHは、1995年2着、1996年2着と来て、1997年1着と「三度目の正直」で射止めたGI勝利でした。
*
Cloud Computing。エピカリス(2014.3.22)にとって、また1頭強敵が現れましたが、強い相手を倒してこその米国遠征。まずは役者が無事に揃うことを祈ります。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。