年度代表馬の同期生を辿る(其の弐拾漆)-スティルインラブ(2000.5.2)-

Series

スティルインラブ 牝 栗毛 2000.5.2生~2007.8.2没 門別・下河辺牧場生産 馬主・(有)ノースヒルズマネジメント 栗東・松元省一厩舎

スティルインラブ(2000.5.2)の4代血統表
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:1.25【13】

Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason
黒鹿毛 1958.4.18
Turn-to 1951
Nothirdchance 1948
Cosmah
鹿毛 1953.4.4
★Cosmic Bomb 1944
Almahmoud 1947.5.18 ♀
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding
栗毛 1963.2.17
★Promised Land 1954.3.31
Pretty Ways 1953.3.21
Mountain Flower
鹿毛 1964.3.23
Montparnasse 1956
Edelweiss 1959.2.15
ブラダマンテ
栗毛 1986.2.16
仔受胎時活性値:1.25【13】

Roberto
鹿毛 1969.3.16
種付け時活性値:0.00【16】
Hail to Reason
黒鹿毛 1958.4.18
Turn-to 1951
Nothirdchance 1948
Bramalea
黒鹿毛 1959.4.12
Nashua 1952.4.14
Rarelea 1949
Sulemeif
栗毛 1980.4.26
仔受胎時活性値:1.25【5】
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
種付け時活性値:0.50【18】
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Barely Even
鹿毛 1969.4.22
仔受胎時活性値:0.50【10】
Creme dela Creme
鹿毛 1963.4.12
種付け時活性値:1.25【5】
Dodge Me
黒鹿毛 1959.5.1
仔受胎時活性値:0.25【9】

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason3×3、Almahmoud(♀)4×5>

スティルインラブ(2000.5.2)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
サンデーサイレンス
(Halo系)
Roberto
(Hail to Reason系)
Northern Dancer
(Nearctic系)
Creme dela Creme
(Hyperion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
サンデーサイレンス 3.25 半兄ビッグバイアモン
(No. 10-d)
10番仔
(10連産目)

*

第63回桜花賞(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 9 スティルインラブ 牝3 55 幸英明 1:33.9 35.1 442
[-2]
松元省一 2
2 13 シーイズトウショウ 牝3 55 池添謙一 1:34.1 1.1/2 35.4 438
[-8]
鶴留明雄 13
3 14 アドマイヤグルーヴ 牝3 55 武豊 1:34.2 1/2 34.5 448
[-10]
橋田満 1
4 7 ヤマカツリリー 牝3 55 安藤勝己 1:34.3 3/4 35.6 458
[0]
松元茂樹 3
5 8 モンパルナス 牝3 55 松永幹夫 1:34.3 アタマ 35.9 424
[-4]
坪憲章 6

2003年の第63回桜花賞。前哨戦となったチューリップ賞(GIII)の脚を余しての2着を反省してか、幸英明騎手が積極的な先行策の騎乗を見せた桜花賞。鞍上の気迫に、鞍下が応えて、スティルインラブ。阪神芝1600mで行われた桜花賞では当時最速の1分33秒9の勝ち時計を以てして、下河辺牧場と幸騎手にJRAGI初勝利をプレゼントしました。

*

第64回優駿牝馬(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 3 スティルインラブ 牝3 55 幸英明 2:27.5 33.5 442
[0]
松元省一 2
2 17 チューニー 牝3 55 後藤浩輝 2:27.7 1.1/4 34.1 438
[+2]
鈴木伸尋 13
3 14 シンコールビー 牝3 55 佐藤哲三 2:27.9 1.1/4 33.5 434
[0]
湯窪幸雄 9
4 12 ヤマカツリリー 牝3 55 安藤勝己 2:27.9 ハナ 34.4 462
[+4]
松元茂樹 7
5 5 センターアンジェロ 牝3 55 石崎隆之 2:27.9 クビ 33.8 434
[-2]
伊藤雄二 11

2004年の第64回優駿牝馬。スティルインラブ、戦前の人気は「母仔3代の優駿牝馬制覇」の期待が掛かるアドマイヤグルーヴ(2000.4.30)に譲ったものの、勝利は譲りませんでした。道中は馬群中団となる9番手を静かに追走。直線、外から追い出しに掛かると、後はスティルインラブと幸騎手の世界。メンバー最速となる上がり3ハロン33秒5のカミソリ脚を発揮して、スティルインラブ。1993年のベガ(1990.3.8)以来10年ぶり、史上10頭目となる牝馬クラシック二冠を達成しました。

*

第8回秋華賞(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 17 スティルインラブ 牝3 55 幸英明 1:59.1 34.9 460
[-4]
松元省一 2
2 10 アドマイヤグルーヴ 牝3 55 武豊 1:59.2 3/4 34.8 462
[-2]
橋田満 1
3 14 ヤマカツリリー 牝3 55 安藤勝己 1:59.2 クビ 35.3 484
[+6]
松元茂樹 8
4 2 ピースオブワールド 牝3 55 福永祐一 1:59.3 クビ 35.2 482
[+4]
坂口正大 3
5 5 マイネサマンサ 牝3 55 大西直宏 1:59.3 ハナ 35.7 464
[+6]
中村均 12

2003年の第8回秋華賞。秋初戦となったトライアル・ローズS(GII)では、成長分を含めてもプラス22kgという余裕残しで5着。そして迎えた本番はマイナス4kgときっちりの仕上げ。結局、戦前の人気では三冠レースすべて2番人気となりましたけれど、1着は譲らず。道中はアドマイヤグルーヴにマークされるような位置でしたが、3角から4角では自分から動いて勝ちに行く競馬を見せたスティルインラブと幸騎手。敵もさるもので、最後はスティルインラブが制した三冠レースでは最小着差となる4分の3馬身まで詰め寄られましたが、しっかりと勝ち切っていました。

*

1986年のメジロラモーヌ(1983.4.9)以来17年ぶり、史上2頭目となる「JRA3歳牝馬三冠」を遂げた、スティルインラブ。

愛らしい栗毛が、細面を乗せて、しなやかに、牝馬三冠を達成しました。

ライバルが、その出自の物語を持って立ち向かいましたが、三冠レースでは、いずれもいなして、スティルインラブ。

その馬名意味のとおり、「今でも愛してる」というファンも多いであろう、21世紀初頭を代表する名牝。時折しも第22回秋華賞の週、後輩たちの走りを、空の上から見守ってあげてください。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[スティルインラブ(2000.5.2)の主な競走成績]

  1. 優駿牝馬(GI)、桜花賞(GI)、秋華賞(GI)
  2. エリザベス女王杯(GI)、チューリップ賞(GIII)
  3. 府中牝馬S(GIII)

通算16戦5勝、2着2回、3着1回。

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