ロジック(2003.3.17)

Obituary

ロジック 牡 黒鹿毛 2003.3.17生~2024.1.20没 新冠町・武田 修一氏生産 馬主・前田 幸治氏 栗東・橋口 弘次郎厩舎

ロジック(2003.3.17)の4代血統表
アグネスタキオン
栗毛 1998.4.13
種付け時活性値:1.00【4】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
アグネスフローラ
鹿毛 1987.6.18
ロイヤルスキー
栗毛 1974.5.24
Raja Baba 1968.4.5
Coz O’Nijinsky 1969.4.27
アグネスレデイー
鹿毛 1976.3.25
リマンド 1965.2.16
イコマエイカン 1967.5.18
エイプリルドラマ
鹿毛 1989.4.17
仔受胎時活性値:1.25【13】
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
種付け時活性値:1.50【6】
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
Princely Gift 1951
Suncourt 1952
アンジエリカ
黒鹿毛 1970.3.29
ネヴアービート 1960
スターハイネス 1964.3.10
フアインドラマ
鹿毛 1974.4.15
仔受胎時活性値:1.50【14】
シンザン
鹿毛 1961.4.2
種付け時活性値:1.00【12】
ヒンドスタン 1946
ハヤノボリ 1949.6.4
スイートベリー
黒鹿毛 1958.6.9
仔受胎時活性値:1.75【15】
トサミドリ
鹿毛 1946.5.20
種付け時活性値:0.75【11】
スイートヘレン
鹿毛 1951.11.14
仔受胎時活性値:1.375【5.5】

<5代血統表内のクロス:なし>

ロジック(2003.3.17)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
アグネスタキオン
(サンデーサイレンス系)
サクラユタカオー
(テスコボーイ系)
シンザン
(Bois Roussel系)
トサミドリ
(Blandford系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
サクラユタカオー 5.875
(【13】+【14】+【15】+【5.5】)
祖母が重賞2着馬
(No. 2-e スイートヘレン系)
7番仔
(2連産目)

*

2006年の第11回NHKマイルカップ(GI。東京芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 6 ロジック 牡3 57 武 豊 1:33.2 11-10 35.0 488
[0]
橋口 弘次郎 3
2 2 ファイングレイン 牡3 57 横山 典弘 1:33.2 クビ 3-4 35.5 476
[-6]
長浜 博之 9
3 15 キンシャサノキセキ 牡3 55 安藤 勝己 1:33.4 1 1/2 9-8 35.3 472
[+8]
堀 宣行 6
4 4 アポロノサトリ 牡3 57 蛯名 正義 1:33.7 1 3/4 9-8 35.7 436
[-6]
堀井 雅広 7
5 17 ドラゴンウェルズ 牡3 57 藤田 伸二 1:33.7 クビ 14-12 35.4 486
[0]
藤原 英昭 11
2006年の第11回NHKマイルカップ(GI。東京芝1600m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.1 – 10.8 – 11.3 – 11.5 – 11.8 – 11.7 – 11.5 – 12.5
ラップの
累計タイム
12.1 – 22.9 – 34.2 – 45.7 – 57.5 – 1:09.2 – 1:20.7 – 1:33.2
上り 4F 47.5 – 3F 35.7
ロジックが死亡 JRA

種牡馬アグネスタキオンの初年度産駒のGI初制覇がロジックのNHKマイルカップでした。ロジック、戦前までの成績を見れば7戦2勝、2着2回、3着3回。シンザン記念(GIII)はゴウゴウキリシマ(2003.4.21)の3着、アーリントンC(GIII)はステキシンスケクン(2003.3.10)の2着、ニュージーランドT(GII)はマイネルスケルツィ(2003.2.17)の3着とマイル重賞で好戦して臨んだ大一番。道中は馬群中団に構えたロジック、東京芝の直線525.9mでは「ここしかない」とばかりに内ラチ側を伸びて、先に抜け出したファイングレイン(2003.3.7)を「クビ」だけ交わし切ったところが決勝点。黒鹿毛の流星、赤の帽子に「水色、赤十字襷、赤袖水色一本輪」の勝負服をまとった鞍上の笑顔も弾んで、3歳マイル王に輝いた瞬間でした。

*

引くのも恥ずかしいのですが、18年前、ロジックがNHKマイルカップを制した際に記した内容を転記しておきます。

ロジックが第11回NHKマイルカップ(GI)を制した理由を、論理的思考を持って-大嘘(笑)-、中島理論的に、血統的側面から考える。

  1. Northern Dancer & Native Dancer Free の血統構成。
    →飽和父系を持ち合わせておらず-SS系は臨界一歩手前-、単純にボスタイプの構成。今回の出走メンバー中、Northern Dancer(1961.5.27) & Native Dancer(1950.3.27) Freeの血統構成を持つ馬は、ロジックとタガノバスティーユ(2003.4.10)の2頭だけであった-0クリア化された馬は他に複数頭いた-。なお、この両馬の母父が共にサクラユタカオー(1982.4.29)であったことも付記しておく。
  2. 5代アウトクロス馬。
    →今回の出走18頭のうち、ロジック、キンシャサノキセキ(2003.9.24)、アポロノサトリ(2003.4.10)という3頭が5代アウトクロス馬であった。その3頭が1着、3着、4着であった。
  3. 『アグネスタキオン×サクラユタカオー×シンザン×トサミドリ』という累代種牡馬。
    →見事なまでのカタカナ馬名揃い。舶来血統に淘汰されがちな現代の日本競馬において、この組み合わせは感嘆。そう簡単にはお目にかかれない、一朝一夕ではできない組み合わせ。武豊騎手が「以前乗った時よりも馬の状態が素晴らしかった」というコメントをしたそうであるが、母方の累代種牡馬からは純日本的な成長力と底力を感じる。
  4. 形相サクラユタカオー。
    →初の東京コースであったが、欧州系のスピード血脈サクラユタカオーの形相を受けたロジックには、コース適正があったと言えよう。サクラユタカオーは毎日王冠(GII)、天皇賞・秋(GI)と東京コースで重賞連勝を遂げた馬であった。なお、栗毛のサクラユタカオーの形相を受けていながら、ロジックが黒鹿毛に出ているのは、祖母父シンザン(1961.4.2)、曾祖母父トサミドリ(1946.5.20)という鹿毛色の強い種牡馬の影響もあると考える。
  5. 父初年度産駒。
    →父の産駒の絶対数の少なさが闘争心を生む。また、アグネスタキオン(1998.4.13)の初年度産駒には若干の仕掛けを感じる。同馬は3歳春に皐月賞(GI)を制した後、約1年間の休養を経て、4歳時に種牡馬生活をスタートさせた。初年度産駒がなかなか動かないことでも知られるSS二世種牡馬であるが、関西馬であったアグネスタキオンはこの休養が上手く作用し、自身の精神的、肉体的リフレッシュ効果が産駒に伝わっていると考える。また、今回のNHKマイルカップにおいて、ロジックはアグネスタキオン産駒ただ1頭の出走であった。
  6. 土着牝系の底力、そして血の流れ。
    →ロジックの牝系は4代母である豪州産の牝馬スイートヘレン(1951.11.14)を日本の基礎繁殖とする2号族。祖母ファインドラマ(1974.4.15)の中央4勝、愛知杯(現GIII)2着が目立つ程度で、地味に世代を重ねて来た牝系ながら、渡来後半世紀を経ようとする2006年、GI勝ち馬を輩出するに至った。2003年生まれ世代の3歳GI戦線の流れとして、土着牝系馬の活躍が顕著に見える。第66回桜花賞(GI)のキストゥヘヴン(2003.4.25)-2号族カナデアンガール(1923)系-、第66回皐月賞のメイショウサムソン(2003.3.7)-3号族フロリースカップ(1904)系-、そしてNHKマイルカップのロジック。血の流れが、ロジックの背中を押したように見えた。

とか何とか偉そうに書いていながら、結局「ユタカマジックでしょ」というひと言で片付けられそうな、ロジックのNHKマイルカップ勝利でした(苦笑)。今回は、含みを持たせた書き方で、中島御大風に書いてみました(笑)。

ロジック(2003.3.17)。: 中島理論コラムの裏ページ

*

平地GI馬としてはJRA史上初めて誘導馬として供されたロジック。その穏やかな気性は最後まで変わらなかったようで、終の棲家となった福島県南相馬市のDEEP FIELDの代表である深野高広氏のコメントによりますと、

大人しく人懐っこい、ファンの方がいらした時にも寄り添ってくれるような優しい馬でした。

ロジックが死亡 JRA

ロジック、逝くにはまだ早かったようにも思いますけれど、21年の馬生、お疲れ様でした。合掌。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。