Obataye(オバタイェ。2020.8.27)-第138回カルロス・ペレグリーニ国際大賞(亜GI)の勝ち馬-

Result

Obataye(オバタイェ) 牡 鹿毛 2020.8.27生 伯国・Haras Palmerini生産 馬主・Haras Rio Iguassu 伯国・A M Oldoni厩舎

Obataye(2020.8.27)の4代血統表
Courtier(USA)
鹿毛 2012.2.8
種付け時活性値:1.875【7.5】
Pioneerof the Nile
黒鹿毛 2006.5.5
エンパイアメーカー
黒鹿毛 2000.4.27
Unbridled 1987.3.5
Toussaud 1989.5.6
Star of Goshen
鹿毛 1994.4.21
Lord At War 1980.10.1
Castle Eight 1984.4.2
Soothing Touch
鹿毛 2004.4.10
Touch Gold
鹿毛 1994.5.26
Deputy Minister 1979.5.17
Passing Mood 1978.3.20
Glia
鹿毛 1999.3.8
A.P. Indy 1989.3.31
Coup de Genie 1991.5.7
Surfi’n Usa(BRZ)
鹿毛 2012.8.15
仔受胎時活性値:1.75【7】
Crimson Tide(IRE)
鹿毛 1994.3.27
種付け時活性値:0.375【17.5】
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Sharata
鹿毛 1988.5.8
Darshaan 1981.4.18
Shademah 1978.6.3
Paris Commune(USA)
栗毛 2007.2.6
仔受胎時活性値:1.125【4.5】
Unbridled’s Song(USA)
芦毛 1993.2.18
種付け時活性値:1.25【13】
Unbridled 1987.3.5
Trolley Song 1983.4.13
Hidden Storm(USA)
鹿毛 1997.4.27
仔受胎時活性値:0.25【9】
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
種付け時活性値:1.25【13】
Hidden Garden(USA)
鹿毛 1986.3.10
仔受胎時活性値:0.50【10】

<5代血統表内のクロス:Unbridled4×4、Mr. Prospector5×5>

Obataye(2020.8.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Courtier
(Mr. Prospector系)
Crimson Tide
(Sadler’s Wells系)
Unbridled’s Song
(Mr. Prospector系)
Storm Cat
(Storm Bird系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Courtier
(Star of Goshen)
3.625
(【7】+【4.5】+【9】+【10】)
(No. 1-s) 番仔
(連産目)

*

2025年の第138回カルロス・ペレグリーニ国際大賞(亜GI。サンイシドロ芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 6 Obataye 牡5 60 Joao Moreira 2:24.14 A M Oldoni 1
2 3 The Gladiator’s Hat 牡5 60 Eduardo Ortega Pavon 1 1/2 Carlos D Etchechoury 7
3 16 Havana Cigar 牡3 53.5 Francisco L Fernandes 1 Emerson Garcia 4
4 9 Vota Bien 牡4 59.5 Juan C Noriega 短クビ Carlos A Cardon 6
5 7 Ardiendo 牡3 53.5 Ivan E Monasterolo 1 Enrique Martin Ferro 12

「ラァルガロン エル グラン プレミオ インタァナショナァル カルロォス ペレグリィィニ!!」という、例年に比すると穏やかな叫びから始まった2025年の第138回カルロス・ペレグリーニ国際大賞。


【天候・馬場】 2025年12月13日、ブエノスアイレス郊外のサン・イシドロ競馬場。陽の落ちかけた19時30分、第14レースとして施行された南米最高峰の一戦、第138回カルロス・ペジェグリーニ大賞(G1)は、多くの観衆の熱気に包まれていました。天候は穏やかで、芝コース(Codo)の状態は「Normal(良)」と発表されました。距離は芝2400m。フルゲートに近い頭数が集まる中、注目を集めたのはブラジルからの遠征馬、6番 Obataye(2020.8.27)(ジョアン・モレイラ騎手) でした。5歳を迎えた鹿毛(Zaino)の馬体は充実期を迎え、堂々の主役としてパドックを周回しました。

【スタート~道中】 ゲートが開くと、各馬揃ったスタートを見せました。その中から果敢にハナを主張したのは、芦毛(Tordillo)の3歳馬、11番 Jazzy Frank(ブライアン・エンリケ騎手) でした。これに続き、同じく芦毛の 4番 Cortocircuito(クリスチャン・ベラスケス騎手) が2番手につけ、レースは2頭の芦毛馬が引っ張る展開となりました。1番人気の Obataye は、中団馬群の外目、6~7番手あたりで折り合いをつけました。その内々には 地元の5歳馬 3番 The Gladiator’s Hat(エドゥアルド・オルテガ・パボン騎手) が虎視眈々と好位を確保し、栗毛(Alazan)の馬体を持つ 9番 Vota Bien(フアン・カルロス・ノリエガ騎手) も好位集団の一角を占めました。一方、3歳馬 16番 Havana Cigar(フランシスコ・レアンドロ・ゴンサルヴェス騎手) は後方集団に待機し、末脚温存の構えを取りました。Jazzy Frank が刻むラップは淀みなく、馬群は縦長の隊列を保ったまま、サン・イシドロの広大な向こう正面を駆け抜けました。

【勝負どころ(3~4コーナー)】 3コーナーを過ぎて残り800mを切ると、レースは一気に動きました。逃げる Jazzy Frank に余力がなくなると、後続各馬が殺到し馬群が凝縮。外から手応え良く進出を開始したのは Obataye でした。鞍上のモレイラ騎手はまだ手綱を持ったままでしたが、そのスピードの違いは明らかで、4コーナー手前では早くも先頭集団を射程圏に捉えました。内ラチ沿いでは The Gladiator’s Hat が進路を探りながら進出し、大外からは Havana Cigar が一気にポジションを上げにかかりました。直線を向く頃には、逃げ粘りを図る Jazzy Frank を、Obataye ら有力勢が飲み込む形となり、各馬が横に広がって最後の攻防へと突入しました。

【直線・結末】 直線に入り残り400m、満を持して Obataye が先頭に躍り出ました。その直後から、内を突いた The Gladiator’s Hat が懸命に食らいつき、外からは Havana Cigar が猛追を見せました。しかし、先に抜け出した Obataye の脚色は衰えませんでした。モレイラ騎手の激しいアクションに応え、さらに加速して後続を突き放しました。最後は食い下がる The Gladiator’s Hat に「1馬身半(1 1/2 cpos)」の決定的な差をつけ、Obataye が先頭でゴール板を駆け抜けました。勝ちタイムは 2分24秒14。2着には The Gladiator’s Hat が入り、そこから「1馬身(1 cpo)」遅れた3着に Havana Cigar が入線しました。4着には栗毛の Vota Bien がしぶとく流れ込み、5着には 7番 Ardiendo(イヴァン・モナステロロ騎手) が浮上しました。果敢に逃げた Jazzy Frank は8着、Cortocircuito は最下位の17着で入線となりました。

※レース回顧パートは、AI(Gemini)を活用してレース動画から客観的に描写しています。

近時はAIに上手く指示を与えてレース描写をしてもらうようにお願いする作業が増えた感があります^^;

さて、勝利を収めたObatayeの強さは素晴らしく、GI勝利は2024年6月のガベア芝2400mのブラジル大賞(GI)、2025年8月のシダーデジャルディン芝2000mのABCPCC大賞(伯GI)、10月のガベア芝2000mのラテンアメリカ大賞(GI)、そして12月のカルロス・ペレグリーニ国際大賞と4勝目となりました。ラテンアメリカ大賞は南米各国で持ち回り開催するGIとして知られていますね。そしてまた

「騎手人生に残る馬」モレイラ騎手、オバタイェの亜G1・カルロスペレグリーニ大賞Vを語る
ジョアン・モレイラ騎手と共に、南米王者に上り詰めたオバタイェ。ブラジル最高峰、南米最高峰に続き、アルゼンチン最高峰の一戦も制した。

でも触れられていますがブラジル大賞、ラテンアメリカ大賞、カルロス・ペレグリーニ国際大賞の3つを制した伯国馬は1994年のMuch Better(1989.8.14)以来31年ぶりということです。若干余談となりますが、Much BetterはHurry On(1913.5.7)系の末裔Baynoun(1981.6.7)の仔であり、同じ1989年生まれ世代に同じBaynounを父に持つSandpit(1989.10.9)がいます。Sandpitはジャパンカップ(GI)に2回出走してくれました。2頭共に当時の伯国を代表する名馬ですが、その直父系を見れば南米競馬の懐の深さを思います。

*

そんな訳で今回のカルロス・ペレグリーニ国際大賞で2着に入った、ハットトリック(2001.4.26)の孫の4代血統表も併せて記しておきます。

The Gladiator’s Hat(ザグラディエイターズハット) 牡 黒鹿毛 2020.10.8生 亜国・El Angel de Venecia S.r.l.生産 馬主・Haras El Angel De Venecia 亜国・Carlos D Etchechoury厩舎

The Gladiator’s Hat(2020.10.8)の4代血統表
Hat Ninja(ARG)
黒鹿毛 2013.10.16
種付け時活性値:1.50【6】
ハットトリック
青鹿毛 2001.4.26
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
Tricky Code
青鹿毛 1991.3.19
Lost Code 1984.3.26
Dam Clever 1985.4.4
Stormy Nimble
黒鹿毛 2003.8.21
Bernstein
鹿毛 1997.3.17
Storm Cat 1983.2.27
La Affirmed 1983.3.25
South Nina
鹿毛 1997.9.27
サザンヘイロー 1983.2.9
Nipona 1982.9.20
Plaska(ARG)
栗毛 2013.9.13
仔受胎時活性値:1.50【6】
Easing Along(USA)
鹿毛 1998.4.2
種付け時活性値:1.625【14.5】
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Cadillacing
鹿毛 1984.2.23
★Alydar 1975.3.23
Relaxing 1976.5.5
Palm Reef(USA)
鹿毛 2003.3.1
仔受胎時活性値:0.375【9.5】
Diesis(GB)
栗毛 1980.4.23
種付け時活性値:1.50【22】
Sharpen Up 1969.3.17
Doubly Sure 1971.5.3
Pent(USA)
鹿毛 1993.5.5
仔受胎時活性値:0.25【9】
Mr. Prospector(USA)
鹿毛 1970.1.28
種付け時活性値:1.50【22】
Bound(USA)
鹿毛 1984.6.1
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Halo4×5、Storm Cat4×3、Raise a Native5×5>

The Gladiator’s Hat(2020.10.8)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Hat Ninja
(サンデーサイレンス系)
Easing Along
(Storm Cat系)
Diesis
(エタン系)
Mr. Prospector
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Hat Ninja 4.125
(【6】+【9.5】+【9】+【8】)
エイジアンウインズと同牝系
(No. 5-h)
3番仔
(3連産目)

前走ラプラタ・ダート2400mのダルド・ロチャ大賞(亜GI)で7馬身差の圧勝を決めてやって来たThe Gladiator’s Hat。父Hat Ninjaは現役時代にブエノスアイレス州賞(亜GII)、プログレソ賞(亜GIII)、エンサヨ賞(亜GIII)とGI勝ちはありませんでしたが、母Stormy Nimbleがミルギニーズ(亜GI)、エリセオラミレス大賞(亜GI)とGI2勝の活躍馬でした。

*

という訳で毎年のとおりですが、カルロス・ペレグリーニ国際大賞の記事を以て2025年の記事納めといたします。2025年も辺境サイトに足を運んでくださり、誠に有り難うございました。また来年2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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