Obataye(オバタイェ) 牡 鹿毛 2020.8.27生 伯国・Haras Palmerini生産 馬主・Haras Rio Iguassu 伯国・A M Oldoni厩舎
| Courtier(USA) 鹿毛 2012.2.8 種付け時活性値:1.875【7.5】 |
Pioneerof the Nile 黒鹿毛 2006.5.5 |
エンパイアメーカー 黒鹿毛 2000.4.27 |
Unbridled 1987.3.5 |
| Toussaud 1989.5.6 | |||
| Star of Goshen 鹿毛 1994.4.21 |
Lord At War 1980.10.1 | ||
| Castle Eight 1984.4.2 | |||
| Soothing Touch 鹿毛 2004.4.10 |
Touch Gold 鹿毛 1994.5.26 |
Deputy Minister 1979.5.17 | |
| Passing Mood 1978.3.20 | |||
| Glia 鹿毛 1999.3.8 |
A.P. Indy 1989.3.31 | ||
| Coup de Genie 1991.5.7 | |||
| Surfi’n Usa(BRZ) 鹿毛 2012.8.15 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
Crimson Tide(IRE) 鹿毛 1994.3.27 種付け時活性値:0.375【17.5】 |
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
| Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
| Sharata 鹿毛 1988.5.8 |
Darshaan 1981.4.18 | ||
| Shademah 1978.6.3 | |||
| Paris Commune(USA) 栗毛 2007.2.6 仔受胎時活性値:1.125【4.5】 |
Unbridled’s Song(USA) 芦毛 1993.2.18 種付け時活性値:1.25【13】 |
Unbridled 1987.3.5 | |
| Trolley Song 1983.4.13 | |||
| Hidden Storm(USA) 鹿毛 1997.4.27 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 種付け時活性値:1.25【13】 |
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| Hidden Garden(USA) 鹿毛 1986.3.10 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
<5代血統表内のクロス:Unbridled4×4、Mr. Prospector5×5>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
|---|---|---|---|
| Courtier (Mr. Prospector系) |
Crimson Tide (Sadler’s Wells系) |
Unbridled’s Song (Mr. Prospector系) |
Storm Cat (Storm Bird系) |
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
| Courtier (Star of Goshen) |
3.625 (【7】+【4.5】+【9】+【10】) |
(No. 1-s) | 番仔 (連産目) |
*
| 着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 6 | Obataye | 牡5 | 60 | Joao Moreira | 2:24.14 | A M Oldoni | 1 |
| 2 | 3 | The Gladiator’s Hat | 牡5 | 60 | Eduardo Ortega Pavon | 1 1/2 | Carlos D Etchechoury | 7 |
| 3 | 16 | Havana Cigar | 牡3 | 53.5 | Francisco L Fernandes | 1 | Emerson Garcia | 4 |
| 4 | 9 | Vota Bien | 牡4 | 59.5 | Juan C Noriega | 短クビ | Carlos A Cardon | 6 |
| 5 | 7 | Ardiendo | 牡3 | 53.5 | Ivan E Monasterolo | 1 | Enrique Martin Ferro | 12 |
「ラァルガロン エル グラン プレミオ インタァナショナァル カルロォス ペレグリィィニ!!」という、例年に比すると穏やかな叫びから始まった2025年の第138回カルロス・ペレグリーニ国際大賞。
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【天候・馬場】 2025年12月13日、ブエノスアイレス郊外のサン・イシドロ競馬場。陽の落ちかけた19時30分、第14レースとして施行された南米最高峰の一戦、第138回カルロス・ペジェグリーニ大賞(G1)は、多くの観衆の熱気に包まれていました。天候は穏やかで、芝コース(Codo)の状態は「Normal(良)」と発表されました。距離は芝2400m。フルゲートに近い頭数が集まる中、注目を集めたのはブラジルからの遠征馬、6番 Obataye(2020.8.27)(ジョアン・モレイラ騎手) でした。5歳を迎えた鹿毛(Zaino)の馬体は充実期を迎え、堂々の主役としてパドックを周回しました。
【スタート~道中】 ゲートが開くと、各馬揃ったスタートを見せました。その中から果敢にハナを主張したのは、芦毛(Tordillo)の3歳馬、11番 Jazzy Frank(ブライアン・エンリケ騎手) でした。これに続き、同じく芦毛の 4番 Cortocircuito(クリスチャン・ベラスケス騎手) が2番手につけ、レースは2頭の芦毛馬が引っ張る展開となりました。1番人気の Obataye は、中団馬群の外目、6~7番手あたりで折り合いをつけました。その内々には 地元の5歳馬 3番 The Gladiator’s Hat(エドゥアルド・オルテガ・パボン騎手) が虎視眈々と好位を確保し、栗毛(Alazan)の馬体を持つ 9番 Vota Bien(フアン・カルロス・ノリエガ騎手) も好位集団の一角を占めました。一方、3歳馬 16番 Havana Cigar(フランシスコ・レアンドロ・ゴンサルヴェス騎手) は後方集団に待機し、末脚温存の構えを取りました。Jazzy Frank が刻むラップは淀みなく、馬群は縦長の隊列を保ったまま、サン・イシドロの広大な向こう正面を駆け抜けました。
【勝負どころ(3~4コーナー)】 3コーナーを過ぎて残り800mを切ると、レースは一気に動きました。逃げる Jazzy Frank に余力がなくなると、後続各馬が殺到し馬群が凝縮。外から手応え良く進出を開始したのは Obataye でした。鞍上のモレイラ騎手はまだ手綱を持ったままでしたが、そのスピードの違いは明らかで、4コーナー手前では早くも先頭集団を射程圏に捉えました。内ラチ沿いでは The Gladiator’s Hat が進路を探りながら進出し、大外からは Havana Cigar が一気にポジションを上げにかかりました。直線を向く頃には、逃げ粘りを図る Jazzy Frank を、Obataye ら有力勢が飲み込む形となり、各馬が横に広がって最後の攻防へと突入しました。
【直線・結末】 直線に入り残り400m、満を持して Obataye が先頭に躍り出ました。その直後から、内を突いた The Gladiator’s Hat が懸命に食らいつき、外からは Havana Cigar が猛追を見せました。しかし、先に抜け出した Obataye の脚色は衰えませんでした。モレイラ騎手の激しいアクションに応え、さらに加速して後続を突き放しました。最後は食い下がる The Gladiator’s Hat に「1馬身半(1 1/2 cpos)」の決定的な差をつけ、Obataye が先頭でゴール板を駆け抜けました。勝ちタイムは 2分24秒14。2着には The Gladiator’s Hat が入り、そこから「1馬身(1 cpo)」遅れた3着に Havana Cigar が入線しました。4着には栗毛の Vota Bien がしぶとく流れ込み、5着には 7番 Ardiendo(イヴァン・モナステロロ騎手) が浮上しました。果敢に逃げた Jazzy Frank は8着、Cortocircuito は最下位の17着で入線となりました。
※レース回顧パートは、AI(Gemini)を活用してレース動画から客観的に描写しています。
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近時はAIに上手く指示を与えてレース描写をしてもらうようにお願いする作業が増えた感があります^^;
さて、勝利を収めたObatayeの強さは素晴らしく、GI勝利は2024年6月のガベア芝2400mのブラジル大賞(GI)、2025年8月のシダーデジャルディン芝2000mのABCPCC大賞(伯GI)、10月のガベア芝2000mのラテンアメリカ大賞(GI)、そして12月のカルロス・ペレグリーニ国際大賞と4勝目となりました。ラテンアメリカ大賞は南米各国で持ち回り開催するGIとして知られていますね。そしてまた

でも触れられていますがブラジル大賞、ラテンアメリカ大賞、カルロス・ペレグリーニ国際大賞の3つを制した伯国馬は1994年のMuch Better(1989.8.14)以来31年ぶりということです。若干余談となりますが、Much BetterはHurry On(1913.5.7)系の末裔Baynoun(1981.6.7)の仔であり、同じ1989年生まれ世代に同じBaynounを父に持つSandpit(1989.10.9)がいます。Sandpitはジャパンカップ(GI)に2回出走してくれました。2頭共に当時の伯国を代表する名馬ですが、その直父系を見れば南米競馬の懐の深さを思います。
*
そんな訳で今回のカルロス・ペレグリーニ国際大賞で2着に入った、ハットトリック(2001.4.26)の孫の4代血統表も併せて記しておきます。
The Gladiator’s Hat(ザグラディエイターズハット) 牡 黒鹿毛 2020.10.8生 亜国・El Angel de Venecia S.r.l.生産 馬主・Haras El Angel De Venecia 亜国・Carlos D Etchechoury厩舎
| Hat Ninja(ARG) 黒鹿毛 2013.10.16 種付け時活性値:1.50【6】 |
ハットトリック 青鹿毛 2001.4.26 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
| Wishing Well 1975.4.12 | |||
| Tricky Code 青鹿毛 1991.3.19 |
Lost Code 1984.3.26 | ||
| Dam Clever 1985.4.4 | |||
| Stormy Nimble 黒鹿毛 2003.8.21 |
Bernstein 鹿毛 1997.3.17 |
Storm Cat 1983.2.27 | |
| La Affirmed 1983.3.25 | |||
| South Nina 鹿毛 1997.9.27 |
サザンヘイロー 1983.2.9 | ||
| Nipona 1982.9.20 | |||
| Plaska(ARG) 栗毛 2013.9.13 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Easing Along(USA) 鹿毛 1998.4.2 種付け時活性値:1.625【14.5】 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 |
Storm Bird 1978.4.19 |
| Terlingua 1976.2.7 | |||
| Cadillacing 鹿毛 1984.2.23 |
★Alydar 1975.3.23 | ||
| Relaxing 1976.5.5 | |||
| Palm Reef(USA) 鹿毛 2003.3.1 仔受胎時活性値:0.375【9.5】 |
Diesis(GB) 栗毛 1980.4.23 種付け時活性値:1.50【22】 |
Sharpen Up 1969.3.17 | |
| Doubly Sure 1971.5.3 | |||
| Pent(USA) 鹿毛 1993.5.5 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Mr. Prospector(USA) 鹿毛 1970.1.28 種付け時活性値:1.50【22】 |
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| Bound(USA) 鹿毛 1984.6.1 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
<5代血統表内のクロス:Halo4×5、Storm Cat4×3、Raise a Native5×5>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
|---|---|---|---|
| Hat Ninja (サンデーサイレンス系) |
Easing Along (Storm Cat系) |
Diesis (エタン系) |
Mr. Prospector (Raise a Native系) |
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
| Hat Ninja | 4.125 (【6】+【9.5】+【9】+【8】) |
エイジアンウインズと同牝系 (No. 5-h) |
3番仔 (3連産目) |
前走ラプラタ・ダート2400mのダルド・ロチャ大賞(亜GI)で7馬身差の圧勝を決めてやって来たThe Gladiator’s Hat。父Hat Ninjaは現役時代にブエノスアイレス州賞(亜GII)、プログレソ賞(亜GIII)、エンサヨ賞(亜GIII)とGI勝ちはありませんでしたが、母Stormy Nimbleがミルギニーズ(亜GI)、エリセオラミレス大賞(亜GI)とGI2勝の活躍馬でした。
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という訳で毎年のとおりですが、カルロス・ペレグリーニ国際大賞の記事を以て2025年の記事納めといたします。2025年も辺境サイトに足を運んでくださり、誠に有り難うございました。また来年2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
